味覚

ありきたりな話だが、今日は感動した。手の込んだことをやりたがるタチなもんだから(いるよな、そういう奴)、それも特に料理において。料理以外はあまり手をいれない。でも今日、あれをやったんだ。あれ。そう。鍋の。アレ。白菜と豚肉をしきつめる。アレ。

東京にでてきてからほとんどずっと鶏胸肉しか自分では買っていなかったし、ああいう、最低ラインの食材、100g50円の鶏肉と36円のもやしと3食99円のうどんをいかに楽しんで調理してやりくりするか、みたいなのがすごくハマるからずっとやっていたんだけど、アレをやりたくなって、不意にハナマサに寄った。豚バラ肉が100g108円という情報は仕入れ済みだったのだ。クソ寒かったけど、そう、このごろの冬は冬嫌いのわたしが思うくらいにあたたかいからわたしが冬のくせにぬるいな、なんて言ったりしていたらガンと寒くなって珍しく寒くて興奮したね、これ毎日になったらキレるけど、たまに寒いのは悪くないな。

それでまあ結局800gとかの大きい奴しかなかったからそれを買って、家の鍋で白菜と豚バラ(使わない残り600gは小分けにして冷凍へ)、あと余っていた大根をちょっと切ってテキトウにしきつめてついでに葱もいれて、100円ローソンで買った鍋のもとをいれるだけなんだけど、ウマい!これは。あまり味に頓着がないタチで、そうなってくるとヘンナ調味料を買いたがり入れたがり、試してみたがりで(理科の実験気分なのだな)結局味がまとまる、とかシンプル、とはほど遠いなにがなんだか、な料理ができるんだけど、人に食わせるわけじゃないし、だって新しい調味料買ったら使ってみたいし、でまずいうまいをあまり意識しないから気にしないでいたんだけど、簡単で楽でウマいってすごく良い。豚肉はカナダ産だったけど、スーパーの投げ売りとちがって、ちゃんと厚みがあって甘みもあってうまい。

正直大学生になるくらいまで牛豚鶏の違いもわからないくらい食に興味なかったんだけど、なるほど、それぞれの特徴や持ち味はこうなっているんだなあ、と理解した、そんな水曜日であった。

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