関電からPathfinderへ出向し、成田空港アクセスの実証立上げ

 初めまして、こんにちは!
Pathfinderの山口です。

私は関西電力送配電から半年間、Pathfinderに出向しております。

今回、これを読んだ方がPathfinderに興味を持っていただいたり、出向で得られている私の価値観や、大企業からスタートアップへのレンタル移籍について、広くみなさまに知っていただければと想い、noteに綴ります。

前置きが長くなりましたが、改めて自己紹介させていただきます!

山口耕平(32才)既婚 2児の父

関電での業務経歴
・国内変電業務(監理/設計/運営/方針策定)
・海外変電業務(投資案件/コンサル)
・新規事業開発(事業立ち上げ/新会社設立)

 2015年に関電に新卒入社し、約 6 年間、設備所管部署で現場、工事設計、海外案件、全社統括業務に従事していました。入社2年目頃から、既存事業以外で新たな収益を見出すことの出来る新規事業に惹かれ、社内のアイデアコンテストへ応募したり、社内公募であったキャリアチャレンジ制度の「新ビジネス創造コース」に応募し、新規事業Gに異動するなど意欲的にチャレンジしてきました。 
 
そんな中で、関電が今年度から株式会社ローンディールの「レンタル移籍」という仕組みを導入し、組織文化変革と新規事業人財の育成を狙ったスタートアップ出向制度を新設しました。(プレスリリース)

 自分の未知へのさらなる挑戦機会とスタートアップでの事業開発の実務経験、スピード感ある事業推進や経営者の傍でスタートアップのマインドを学びたいという想いから立候補し、数100社ある企業から最もチャレンジングで素敵な経営層であったPathfinderと出会い、現在その一員として事業開発推進を幅広く任せていただいております。

新たな挑戦の始まり

成田空港アクセスの実証立上げ

 Pathfinderに着任後すぐに、池袋/新横浜-成田空港間のレンタカーサービスの立ち上げをゼロから任せていただきました。空港・レンタカー会社との協議から始まり、サービス設計、価格決定、現地の発着場所の調査、駐車場と顧客をマッチングさせるシステム設計調整、プレスリリースなど、溢れ出すタスクと脅威的なスピード感にまず驚きました。システムの裏側について担当に聞き回ったり自分でマッチングの操作も出来るようにキャッチアップしながら、何とか食らいつきながら準備を進め、あっという間に約1か月半でサービスが立ち上がりました。出向元では考えられない組織の推進力、意思決定のスピード、リリースまでの速さに驚愕し、立上げ過程では疾走感すら覚えました。
立上げ時に実施したメイントピックスとしては、こんな感じです。

第一週:キックオフ、価格設定検討
第二週:サービス設計の関係者との協議、事故時/緊急時の対応整理
第三週:LP内容の協業他社と調整、予約/マッチングオペレーションのシステム連携
第四週:現地調査、ユーザーサポートページ作成、MIC様駐車場開設準備
第五週:共同プレスリリース調整、バナー作成、インフォメーションスタンド準備
第六週:メルマガ、LINE配信準備、新横浜拠点のリリース準備

サービスHPプレスリリース

実証風景@成田空港

 ほとんどが未経験で、はじめての事ばかりでした。
出向元の場合、これらの作業を部署ごとに分かれてやっていくので、全てマルチでやった達成感は大きかったです。部署の縦割りのない出向元との違いに最初は戸惑い、事業開発、プロモーションからオペレーションまで、マルチにタスクを行うことに苦戦しながらも、自分たちが創ったものがそのままサービスとして世の中に出て推進していることにワクワクしました。
 
 サービスが開始したらそこからが本番、顧客対応や、サービス改善を行いながら、さらなる事業拡大のために、プロモーション活動を行い、HPへの流入数やCVを測定、ユーザーインタビュー等により仮説を検証しながら、PDCAを高速で回し続けています。

ローンチから現在まで、成田アクセスの予約数は、オペレーションが耐えきれなくなるレベルまで着実に増加してきました。

実証拡大のためのブレスト会議@渋谷オフィス

 ゴールも明確にない中で、短期の目標設定を仮説上で組み立てる、常に仮説思考で進めていき、仮説をアンケートとインタビューからのユーザーの声によりサービスを即座にアップデートしていく仕事の進め方はダイナミックで新鮮でした。

 時には車両の予約に応えるため、車両回送を人力で行い、マッチングさせるという現場第一線の苦労もしながら、ユーザー満足度を高めるべく実証を推進しております。

 この立上げ期間の間にサービス運用を物理キーからスマホキーへ移行した関係で、最初は鍵が開かないトラブルが多発し、その24hのユーザー対応やオペレーションと並行して実証準備を進めていくところにも大変苦労しました。その中で、最善の対応方法を探しつつ、問題に対してメーカーとシステム担当者とで実現可能な対応方法を模索し、解決しました。

CIC TOKYO ESGピッチ大会に登壇

MaaS系スタートアップのピッチ大会にも登壇しました。

これまでピッチに登壇したことなどなく、ピッチとは??というところからの理解からも勉強しました。出向元で行ってきた社内説明とは違い、魅せ方や会場とのインタラクティブ性も考慮しながら、代表からのアドバイスや練習に付き合っていただき、試行錯誤しながら登壇を準備、当日は光栄にも、準優勝をいただきました。

加えてCIC TOKYO現地でこの大会を視聴していた企業の方々とも繋がりが出来、(まさかの出向元もたまたま傍聴)さらにはWEB配信でリモート視聴していた電気新聞の記者の方から後日、取材依頼を受けて業界紙のトレンドアプローチというコーナーで大々的に掲載されました。

電気新聞への掲載

 対外的な活動により新しいチャンスが生まれてくることも知りました。新たなアイデアや協業がスタートアップコミュニティの集まりの立ち話の中からでも産まれるていることも目の前でも体験しましたし、関西に戻ってからも、様々なコミニティで企業との関係づくりは引き続き行っていきたいです。

マインドの変化

 縦割りが強く、部署ごとにクローズしていた出向元と違いこんなにもタスクをマルチに進めていく必要があるのかというリーチの広さに驚きました。事業を当事者として自分が進めているという、(怒られますが)出向元では感じたことのない緊張感と責任感が強く得られています。その分、1つのサービスを自分たちで創り、世の中で使ってもらっていることから得られる達成感も大きいです。

代表からの「いいんじゃないですか?」という言葉に、
「これは進めてもよいということなのか??」

と笑い話ですが、承認/意思決定スピードの速さにも、出向元とのギャップに最初は戸惑いも感じました。

 Pathfinderでは、代表直下で事業を推進しており、代表や取締役と行動を共にすることで、企業としての取組みの優先順位、費用対効果、社会に与えるインパクト、今後の会社の方向性等を踏まえて事業活動全体を俯瞰して考える視座が高まっており、大企業では得難い経験を積んでいると感じています。
 
 タスクは上から降りてくるわけではなく、自分で必要なことを実行していく、日々事業を推進していく最中で自ら課題を発見し、新しい解決策を考えていくことを学んでいます。

 検証を通じて小さくとも1つの効果を出すこと、特にスタートアップの時間的にリミットがあるなかで個人だけのスピードには限界があることを知り、スピードを高めるために、検討に100%の精度は求められず、課題を共有し、自ら周りを巻き込んで最善の解決に最速で導いていくことを学びました。

  • スピーディにスモールでもアクションを起こし前進する

  • 出来ない理由を考えない、出来る方法を考える

  • やったことがないは当たり前、常に新しい方法を取り入れアップデートする

  • 提案し周囲を巻き込んで自分を拡張し、最速最大のパフォーマンスを導く

Pathfinderに出向したいまの私が意識的に実行していることです。

 これを読んだ方がPathfinderに深く興味を持っていただいたり、Pathfinderへの出向で得られた私の価値観の変化や、大企業からスタートアップへのレンタル移籍について、広くみなさまに知っていただければ幸いです。


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