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ノミアレルギー性皮膚炎

院長の水越です

今年のお盆は台風が直撃し、その後も雨が続いていますね

暑さは少し落ち着きました

今日はこれからの時期に起こりやすい「ノミアレルギー性皮膚炎」について書きたいと思います


ノミに刺されると、刺された場所に赤い湿疹ができて、とても痒いです

でも、それだけでは済まないことがあります

「瓜実条虫」という寄生虫をノミが運んで来て、寄生してしまうことがあります


もう一つ、重大な問題があって、それが「ノミアレルギー」です

ノミアレルギーで最も多くみられるのが、今回のテーマの「ノミアレルギー性皮膚炎」です

それは、ノミに刺されたことで、刺された場所だけでなく、全身が痒くなる皮膚病です


発症する時期に特徴があります

・お盆〜10月ごろに最も発症しやすい

・中年〜高齢の犬猫に起こりやすい


このように特徴的な時期に発症するのはアレルギーのメカニズムが関係しています

ポイントは「ノミに刺される」という刺激の蓄積です

何匹ものノミに刺され、その刺激がじわじわと蓄積して、一定のレベルを超えたところで発症します

数回刺された程度では発症しません

長年の蓄積によって起こることが多いので、中年以上の犬猫に多く

季節は真夏よりもそれ以降の時期に起こりやすくなります

今からが要注意なのです


皮膚病の見た目の特徴も覚えておいてください

ポイントは場所です 背中から腰に湿疹ができます

湿疹は小さいカサブタのような湿疹です


ノミアレルギー性皮膚炎の湿疹


当たり前ですが、体にはノミがいるか、またはノミの糞があります

ノミは血を吸って栄養をとるので、糞は濡れたティッシュペーパーで軽く揉むと、赤くにじみます


ノミの糞


治療は以下の通り

・ノミの駆除

・短期間内服薬(主にステロイド)によるアレルギーの治療


1週間〜2週間で完治します

「皮膚のかゆみ」という症状が見られたら、受診をお願いします


長引く皮膚病ではありませんが、非常に痒いのでノミ予防しておきたいです

忘れないように、予防をしてあげてください

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