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【適性】神戸新聞杯~甘く危険な人気馬たち~

こんにちは、ぺち(@Pettit0116)です。
今回は第67回神戸新聞杯(GⅡ)の上位人気馬にフォーカスして適性分析をしました。
人気上位3頭の特徴と性質を分析をしましたので、どうぞ。

サートゥルナーリア(想定1人気)

・休み明けに強い
新馬戦勝利、2戦目の萩Sも4か月の休み明けでの勝利、ホープフルSも2か月の間隔が開いています。
そして何よりも皐月賞をホープシュルS以来の3か月ぶりのレースで勝利という偉業を成し遂げています。
間隔が開いていたほうが力を発揮するタイプで、逆にな中5週で行われた日本ダービーでは初めての敗戦となる4着に敗れています。
この点を血統から見ると、父母父のストームキャットからの影響が強いのではないかと思われます。
ストームキャットといえば米国型の短距離馬。
米国血統の特徴は仕上がりの早さ、小回り適性など。
叩き良化型が多い欧州や日本血統とは異なり、米国血統は休み明けから結果を出せる血馬が多いです。
血統背景から見るとサートゥルナーリアの休み明けの強さはここからきていると思われます。

・2400mへの距離適性
前走日本ダービーは4着に敗れています。
レース映像をみると、直線残り400m付近では3着になるヴェロックスを捉えていますが、残り100mあたりで差し返されています。
敗因として出遅れ、鞍上の乗り替わりなどが挙げられますが、距離適性が最大の敗因だったのではないかと思います。
アーモンドアイの影響でロードカナロア産駒は240mmでも大丈夫な印象を持たれていますが、産駒の重賞成績をみるとアーモンドアイ、サートゥルナーリア以外の馬で2000m以上の重賞を勝った馬はいません。(重賞19勝中)
やはりロードカナロア産駒は1200m~1600mが適性距離で2400mは長いです。

・スピード持続型
この馬のキャリア最速の上がりが皐月賞、日本ダービーで出した34.1。
上がり33秒台を出したことはありません。
この馬の勝ちパターンは先行しての好位差しで、瞬発力よりもスピードの持続力で勝負するタイプであります。
ホープフルS、皐月賞がまさにそのようなレースで、これまでも中段よりも前で競馬して勝ってきています。
この点も米国血統であるストームキャットの影響かなと思います。
米国の競馬といえばテンの速さとその持続力で決まるレースなので、日本のような後方からの瞬発力といった脚質ではなく先行からのスピード持続型の馬が好まれます。
なので結果的にそういう馬が多く生まれやすく、種牡馬的価値もそういう馬を輩出できる馬が高くなります。

対神戸新聞杯で見た場合、瞬発力勝負になった場合の不安はぬぐえません。
ただ今の阪神外回りコースは前走から距離延長した馬の好走が目立つので、2000mに高い適性のあるこの馬に合った馬場状態ではあると思います。
ストームキャットが強く出ている血統なので、距離は2000mまでで小回りコース、スピードの持続力で勝負できる阪神2000m(大阪杯)や阪神2200m(宝塚記念)あたりが適性舞台に思います。

ラブリーデイをアップデートしたような馬。

ヴェロックス(想定2人気)

・スタミナと持続力
この馬の最大の武器はこれ。
日本ダービーでサートゥルナーリアを差し返しての3着も、東スポ杯2歳Sで最後の最後で追い上げての4着(タイム差なし) も最後まで伸びてはいます。
ただ瞬発力がなく後方からの競馬だと差しが届かないケースがあるので、取りこぼしも結構あります。
ただこれはもう少し先行力があればカバーできる部分ではありますので、今後の成長次第では取りこぼしが減ると思われます。
母父がモンズーンというドイツの競走馬で、この馬は2400mでGⅠを2勝しているステイヤー寄りの馬です。
欧州のスタミナ血統であるモンズーンの血がヴェロックスのスタミナとスピードの持続力の根源となっているので、おそらく最もこの血を色濃く受け継いでいると思われます。

・2400mへの適性
スタミナ豊富で2000mという根幹距離で2勝している馬で馬ですので、2400mは高い適性があります。
距離は長ければ長いほうが良さそうなので、早い話ですが菊花賞は期待ができます。
この点も母父モンズーンの血が強く影響しているのでしょう。

ハーツクライ産駒のスワーヴリチャードに似たタイプに感じます。

対神戸新聞杯でみると、距離には高い適性がありますが、外回りコースで高速馬場による瞬発力勝負は向かないでしょう。
また休み明けも苦にはしないでしょうが、使い詰めた方が良いタイプだと思います。
高速馬場よりも時計のかかる馬場の方が得意でしょうから、有馬記念や宝塚記念向きです。


ワールドプレミア(想定3人気)

・直線の長いコース向き
キャリア4戦で(2-1-1-0)という戦績。
2勝はいずれも京都の1800m戦、敗れた2戦は阪神・京都の内回りコースでした。
内回りコースだと差し切れないのは、コーナリングが得意ではないから。
4角からまくり気味に進出しようとしているのですが、毎回後手を踏んでむしろ差を広げられています。
なので直線の長いコース向きで、それだと瞬発力が活かせます。
キャリア最速の上がりがラジオNIKKIE杯京都2歳Sで出した34.5ですが、映像の域をも見る限りはスパッと切れる瞬発力型です。
ディープインパクト産駒らしく、全兄のワールドエースに似た瞬発力を持っています。

・本質はマイラー!?
これまで2000mまでしか走ったことがなく2400mは今回が初めて。
同じ3歳世代なのでそこまで気にすることもなさそうですが、全兄のワールドエースを参考にしてみます。
全兄のワールドエースは皐月賞で2着に入り、日本ダービーでは勝ち馬に0.2秒差の4着(2人気)でした。
古馬になってからはマイル路線でマイラーズCをレコードで勝利しています。
本質はマイラーでした。
そこから考えるとワールドプレミアもマイラー寄りかと思うので、2400mは適性外といえるでしょう。

対神戸新聞杯で考えると、距離延長が好走している今の阪神外回りコースは合っていますし、高速馬場の瞬発力勝負はディープ産駒の専売特許なので歓迎でしょう。
後方からの外差しが決まる舞台ですので、この鵜案の脚質にもマッチしています。
今の阪神外回り2400mなら、馬場的に距離の融通も効き対応できそうです。

以上、第67回神戸新聞杯~甘く危険な人気馬たち~編でした。
セントライト記念編もお楽しみに!
ご覧いただきありがとうございました。

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