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【全頭分析】12頭7分で読める石川ダービー(2020)

※予想ブログではないので予想は載せていません、見解を載せていますので皆さまの予想の参考にしてください(予想は当日にTwitterに載せています)

こんにちは、ぺち(@Pettit0116)です。
第4回石川ダービー(ロジャーバローズ賞)の全頭見解をしていきます。
牝馬牡馬入り乱れ、北日本新聞杯・ミスバショウ特別・ノトキリシマ賞の各ローテからそれぞれ強力なメンバーが集っているので、まさに金沢競馬3歳最強決定戦の様相を呈しています。
それでは早速いってみましょう。(長いので気になる馬だけ見るのをオススメします)

石川ダービー見解

逃げ・先行勢

8カガノホマレ
2走前の休み明けからスタートが出なくなっている。
もともと逃げor2~3番手の前目に位置する馬。
前走北日本新聞杯(5着)では出遅れるも、そこから無理して逃げを打っている。
後方からの瞬発力では自信がなかったのだろう。
押してハナを主張した代償として、300m距離が伸びる今回は折り合い不安が出てしまう。
距離が伸びる=ペースは落ちるので、道中緩む区間が前走以上にある。
2000mという距離も全頭が初めてなので、道中は探り探りの展開になるであろう。
となると、この馬は逃げを打つことが濃厚となる。
それが最も折り合いの不安がなく、つまりは勝つ可能性が高いからである。
もちろん今回も出遅れる可能性はあるが、陣営のイメージとしては逃げて押し切る形だろう。
この馬が逃げるとすると、そこまでペースは上がらないのではと思う。
これまで逃げて勝ったことはなく、2勝しているがいずれも2~3番手の好位差し。
折り合いとの兼ね合いはあるが、理想はハナを切りながらスローに落とす展開。
他の先行勢も2000mという初めての距離なので、そこまで逃げ馬にプレッシャーをかけてペースを上げに来ることはないだろう。

本馬の好走についてだが、出遅れ不安、道中の折り合い、個々では触れなかったが対戦実績と、上位に来るには不安要素が多すぎる。
積極的には買いづらい。

3エムティエーレ
カガノホマレが出遅れる、もしくはハナを主張しなければ逃げるのはこの馬か。
前走ミズバショウ特別ではスタートを決めるもハナは主張せず。
代わりにハナを主張した他の馬が逃げたが、それでもスタートの上手さと先行力があるので、だれも主張しなければ逃げになってしまうだろう。
本馬自身5走前の金のなる木賞(1500m)で逃げて勝利しているが、この時もスタートから馬なりで結果的に逃げた形。
とにかく先行力がある。
しかしながら、それ以外の見どころはといわれると、特にない。
前走も1,2着馬には4馬身(0.8秒)離されており、勝負付けは済んでいる感がある。

5キングワールド
ここ2戦は先行できていないが、もともとは先行馬。
ただ、先行出ていないのには枠という理由がある。
前走は大外9番枠(9頭立て)、前々走も7番枠(8頭立て)と外枠、かつ1700mという3角ポケットからのスタートだったから。
1700m戦はスタートしてすぐにコーナーがあるので、外枠は外を回されてしまう。
そうなると好位は取りづらい。
先行馬ならば前半で無理して脚を使って先行するか、先行争いから降りて中段あたりから競馬をするかの2択となる。
本馬は直近2走でいずれも後者を選択している。
これは馬の実力というよりも舞台設定のアヤなので、馬の評価はしがたい。
今回は内目の枠で向正面からのスタートなので、ここ2走よりも積極的に好位を取りに行くと思われる。
前走北日本新聞杯は外枠の不運もあっての3着だが、タイム差自体は勝ち馬と0.1秒差とほぼない。
後方から差してきたフジヤマブシと同じような脚色で、先行して粘ったストロングフーヴスを捉えるところまで追いつめていた。
ゴール後の伸びは本馬が最も良かったので、距離延長は歓迎だろう。
北日本新聞杯組の序列は逆転してもおかしくない。

11ハイタッチガール
2歳時は兼六園ジュニアCでフジヤマブシ、ストロングフーヴス、カガノホマレを、金沢プリンセスCでドンナフォルテを負かして勝利している。
前走は7か月ぶりのレースで中央からの移籍馬コードジェニックにタイム差なしの惜敗。
休み明けということもあるが、それよりも気になったのが馬体重。
7か月前の兼六園ジュニアC時は452kgだったのに対し、前走は休み明けにも関わらず441kgと10kg以上馬体重を落としている。
2~3歳になる、人間でいうと10代の成長期。
そこで成長を促す休養をしての-10kgはどうもおかしい。
考えられるのは成長が止まっている早熟馬、もしくは調整失敗のどちらか。
前者ならば前走で敗れたコードジェニックとの逆転は考えられず、2歳時に負かした相手との序列も逆転している可能性がある。
後者ならば、今回馬体重増は絶対条件でパドックが最重要となる。
理想としては10kg以上増やして好調時の馬体重に戻り、かつ太く映らないシルエットを持っていること。
パドック診断は得意ではないが、パドックで判断したい馬。

12ドンナフォルテ
前走ノトキリシマ賞時の見解でも述べているが、この馬はキレがない。
スタミナ勝負の消耗戦に強いので、500mの距離延長はプラスだろう。
加えて、大外枠も良い。
スタミナがある馬なので、スタートから押し出していって少し無理をして先行しても最後まで持つのではないかと思う。
スタートが上手くはないので、内枠よりも外枠の方が先行しやすいはず。
前走は9ハクサンアマゾネスに1.6秒差をつけられる惨敗だったが、距離延長で幾分差は詰まるかと思われる。
しかしながら、逆転まではいかないだろう。
2走前見附島特別では6フジヤマブシや3キングワールドといった北日本新聞杯の上位勢に勝利している。
時計のかかる展開になれば馬券圏内までは考えられる。

2コードジェニック
前走ミズバショウ特別(1500m)では出遅れながらも勝利、中央からの移籍初戦を勝利で飾っている。
中央時代は出遅れるということはなく、テンのスピードで負けて後方からの競馬となって敗れていたので、出遅れはたまたまの可能性が高い。
映像でみてもゲートとのタイミングがあっておらず、フライング気味にゲートが開く前に後肢が先に動き出してしまっていた。
移籍初戦の影響かと思われる。
出遅れを考慮しても前走は2着馬11ハイタッチガールとともに抜けた実力だった。
2着とはタイム差なしであったが、3着以下には0.8秒以上ちぎっている。
それを本馬は出遅れながらやってのけているので、それだけ能力差があったということだ。
ハイタッチガールを物差しにすると、この馬は2歳時に兼六園ジュニアCでフジヤマブシ、ストロングフーヴスらを、金沢プリンセスCでは12ドンナフォルテを負かしている。
しかも兼六園では牝馬ながら同斤量で勝利、金沢プリンセスでは8馬身(1.6秒)の差をつけている。
2歳時は間違いなく世代最上位の馬だった。
前走ミズバショウ特別が休み明けだったことを考慮しても、その馬に勝利したコードジェニックも世代最上位の力はあると考えて良い。
ただ不安要素ももちろんある。
中央時代も移籍初戦の前走もそうだが、「競馬」ができていない。
馬群の流れに乗れておらず、1頭だけ違う動きをしている。
中央時代ならば向正面で脚が余っているにもかかわらずペースについていけず、鞍上が追って追って追走させている。
前走も向正面の仕掛けどころの前で気を抜くところがあり、鞍上が見せムチ、それでもだめだったのかその後はムチを入れて促している。
勝利したレースでもこのようなことが起こっているので、これはスタミナ云々ではなく精神面の問題。
まだまだ幼いのだろう。
これを考慮すると、ぶっちぎりで勝つか全く見せ場なく終わるかのどちらかかなと思う。
軸では買いづらい。

差し・追込勢

7ストロングフーヴス
これまで中段からの差しで勝ってきた馬だが、前走北日本新聞杯(2着)ではスタートを意図的に押し出して先行している。
その前の4連勝はいずれもスタートから馬なりで好位~中段あたりから差して勝っている。
鞍上は4連勝時も前走も同じ吉原騎手。
なぜわざわざ戦法を変えたのか。
それは距離適性にあるのではと考えている。
1700m戦は2歳時に1度だけ走っており、その時はタイム差なしの2着だった。
この時は後方からの差しだったが、前にいたエムティエーレを捉えきれずに敗れている。
途中までは差を詰められていたが、直線では脚色が同じになっていた。
この敗戦が鞍上の脳裏に焼き付いていての、前走北日本新聞杯先行策だったのではないかと思う。
つまり1500mまでなら中段からの差しが届くスタミナがあるものの、1700mだとスタミナが持たないと判断した、と推測する。
実際に前走は完全に脚が上がってしまっており、ゴール後は1,3着馬の方が脚色が良かった。
2000mの距離延長は望ましくないだろう。
確実に好走するなら中段以降からの差し競馬だと思う。
先行ではスタミナが持たないのでは。

1ナックライオン
ミズバショウ特別で6着、北日本新聞杯で4着、いずれも勝ち馬に1.5秒以上離されてのこの着順。
本来は番手競馬だが、上記2戦ではそれよりも少し後方になっており、追走に苦労している。
金沢の世代トップレベルで戦うにはまだ力が足りない印象。

6フジヤマブシ
長くよい脚を使うが、反面エンジンのかかりが遅く仕掛けどころで遅れてしまう。
それは距離が短いほど、他の馬の脚が余っているので顕著に表れる。
前々走見附島特別は仕掛けどころで前に壁ができてしまい、単純に仕掛けるタイミングが遅れていた。
前走北日本新聞杯は勝利したが、これはある程度は運の良さもあった。
距離が長い方が本馬にとって差しが決まりやすいというのは前提としてあるが、ハイペースでペースの緩急がなくギアチェンジの幅が少なかった。
エンジンのかかりが遅いという弱みが出づらい展開だった。
今回は前走ほどペースが速くなるとは思えないが、300mの距離延長となるのでスタミナが求められるレースとなる。
エンジンのかかりが遅くても、仕掛けどころでの馬群のスピード自体が遅くなるので、弱点はそこまで顕在化しない。
極端なスローペースになれば話は別だが、先行馬が多いのでその可能性は少ない。
距離延長は大歓迎だろう。

9ハクサンアマゾネス
スタートが悪い馬で、これは新馬戦からずっと続いている。
徐々に改善はされてきているものの、前走でものめっとしたスタートを切っている。
ただ大外枠で他の馬に影響されることなく走れたので、1角時点では5番手にまで押し上げられている。
しまいの瞬発力に関しては世代でも上位なので心配はないが、問題は前半でどの位置を取れるかだろう。
今回も外目の9番枠が引けた。
外には先行馬の11ハイタッチガール、12ドンナフォルテがおり、同脚質なのは10エクメディアリオンのみ。
この並びなら前半でそこまでストレスのかかるレース運びとはならなそうである。
能力を出し切れれば、前走で12ドンナフォルテを8馬身ちぎっているのでここでも能力は最上位と評価してよいだろう。
距離延長も差し馬なので前を見ながら競馬ができるという点でマイナスにはならない。
この馬の懸念点はスタートだけ。

4グラムデイジー
最後に馬券に絡んだのが2歳の9月、A3組の条件戦でも馬券に絡めていない。
前走ノトキリシマ賞でも6着で勝ち馬9ハクサンアマゾネスに3.5秒も離されてしまっている。
突然の一変は考えられない。

10エクメディアリオン
後方一気の大味競馬でハマると豪快だが、この手の競馬はこと地方競馬では決まりづらい。
小回りコースで直線も短いからである。
3走前の見附島特別がまさにそれがハマりそうな展開だったが、それでも3着。
向正面入り口では先頭と10馬身以上の差があったので届かないと思いきやの3着だった。
超ハイペースで前総崩れ、かつ差し勢も色気を出して先行勢を追いかける展開、のような極端なレースにチャンスがなくはないが。。。
ここでは厳しい。 

予想について

予想は見解の答え合わせ、競馬の醍醐味でもあります。当日の馬場状態を見たいのでTwitterで当日レース1時間前頃にツイートします。気になる方はそちらをぜひ!& Follow me!!

以上、第4回石川ダービー(ロジャーバローズ賞)全頭見解でした。
ご覧頂きありがとうございました。

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