Magical Girl 解説
改めまして、C88お疲れ様でした。スペースにお越しいただいた方、写真集をお買い上げいただいた方々、本当にありがとうございました。この場を借りて感謝申し上げます。
私にとって初サークル参加となりました今回の夏コミ、準備から当日まで作業期間はおよそ2カ月間に及びました。夏コミ終了後も通販等の残作業があり、只今全ての作業が終わり、ようやく安息の時間を過ごしております。
さて、今回は写真集「Magical Girl」の解説を記したいと思います。
当初のコンセプトは「読み手の自由な解釈に委ねる」というもので、特に解説をしようと想定していませんでした。故にあとがきでも具体的な解説をしていません。
ですが、それは間違いで私の傲慢だったように思います。とどのつまり、「やりたいことを詰め込みすぎて、結局何を表現したいのか分からない」
内容の完成度がそれほど高くなく「読み手の自由な解釈に委ねる」までもない反省点だらけの写真集になってしまったことについて、買っていただいた全ての方に謝罪したい気持ちでいっぱいです。
数人の方からありがたくも感想を頂戴しました。その中で「解説が必要だったのでは?」という感想を頂きました、なのでせめてもの恩返しということで解説をしようと思います。
前置きが長くなりました。
もし、写真集を手に取っていない方がこの記事を読んでいる場合、極力これ以降は読まないでください。あなたの良心を信じて。
まずは構想から。
僕はこれまでキューポッシュブラックマジシャンガールのことを「ガール姫」と呼称していました。
それは甘ロリ衣装を作ったその時のインスピレーションが起因しているのですが、改めて考えると違和感。
その時の僕はブラックマジシャンガールと姫(=プリンセス)を直接的に結びつける「何か」、言わば共通点が必要だと思うようになっていました。
そこで、ブラックマジシャンガールの原作である遊☆戯☆王DMとプリンセスの代表とも言えるディズニープリンセスの作品を視聴することで、その「何か」を探すことにしました。
そして、その「何か」を見つけました、「魔法」です。
厳密に言えばブラックマジシャンガールは魔術師なのですが、マジカルシルクハットやマジックシリンダーから見て、彼女と魔法は密接な関係にあると解釈しました。
ディズニー作品から、プリンセスと魔法は切っても切れない、ファンタジーにとって必要不可欠な存在とも解釈しました。
つまり、
ブラックマジシャンガール ⇔ 魔法 ⇔ プリンセス
という関係が成り立ち、その魔法を「マジカルシルクハットの魔法の世界」と解きストーリーを構築。そして、ファンタジーっぽく写真集でありながらも絵本のような内容にしていく。夢に夢見る少女とそれを叶える少女、最高じゃねぇかよおぃ…となったわけです。
衣装の話。
衣装は実写版シンデレラ、眠れる森の美女よりオーロラ姫、美女と野獣よりベル、白雪姫、マジカルシルクハットモチーフのアニメカラーとOCGカラーの以上6着作りました。
実写版シンデレラ
何といってもガラスの靴に尽きます。ちなみにバービィ人形用です。探しました、探しまくりました。
オーロラ姫
原作の映画では、ピンクとブルーをチェンジしまくるのでどっちやねんってなりましたが、おおよそピンクが代表的だそうでピンクに。胸元が一番作りにくくて大変でした。ちなみに袖は着脱可能で、脱ぐと露出が増えて印象変わります。
ベル
比較的簡単に作れた衣装。スカートのギャザーでもわもわ感が出せた時は感動でしたね。スカートの下にはとても値段の高いレースが仕込まれていたり。。。
白雪姫
あかずきんではない(キリッ) ベロア生地初めて使ってみたんですが、とても扱いやすくて可能性を感じました(値段高いけど) チンチラベロアとかいう生地絶許。ちなみにポンチョは着脱可能で、脱ぐと首元セクシー仕様になる。
▼追記
ディズニー作品の選定には特にこだわりありません。目に付いた代表作を選びました。あとで分かったんですが、ディズニープリンセスと言えば?というランキングトップ3が全て含まれていますw
マジカルシルクハットモチーフ
いや~~~大変でしたよこれ作るの、ほんとに。まず、市松模様の丁度いいマス目の生地がないんですよ。めっちゃ探しました。 アニメカラー(ガガガ姫用)のハットの方がちょっとだけ丈が長いのは、王子役を表現しています。プリンセスになっても王子役を背負わされるガガガ姫可愛い儚い最高。
共通しているものは胸の蝶アクセなんですが、あとがきで解説しているので割愛。
バトンタッチについて
マジカルシルクハットの魔法の世界に移り、ティアラを自分から自分へバトンのように渡しながらプリンセスに変わっていきます。自分が同時に2人存在する状況はありえないんですが、魔法の世界が魅せる幻想と解釈していただいて差し支えありません。魔法であればどんな状況でも問題はありません。
夢に見ていた自分がそこにいて、手元にあるティアラを渡すことでプリンセスとして完成する。だったら渡さない他ありません。
渡すときの少女の顔にご注目ください。
「私の願いを…託します」
「あなたはどんなプリンセスになるのかしら…」
「私とは違うプリンセスの形を…」
「次、お願いします…」
「あなたで、最後…」
「あなただって、きっと…」
その優しくも、自信に満ち満ちた表情が、僕は本当に大好きです。
この本を作って本当によかったと思える、お気に入りの1枚があります。
ページ数で言うと3p。ガガガ姫に手を引っ張られている写真です。
物語が始まる予感と、これから何が起きるか分からないけど、どこかワクワクしているような慌て顔。
物語は、いつだって、始まりが面白い。
この写真集はガガガ姫のための物語でもあります。不器用な少女ってなんでこんな愛おしいのでしょうか。
作中、あとがきも含め、「ガール姫」という単語が一切ありません。
彼女らを指す名前は抽象的な表現にしています。
なぜなら、写真集に登場しているキューポッシュブラックマジシャンガールは本当の意味での「ガール姫」ではないからです。
ちょっと何言ってんだこの人とお思いでしょう。
では、この写真集そのものを、「ガール姫の夢の中」と捉えてみてください。
ほら。ほらほら。なんか分かってきたでしょう?そういうことですw
そもそも、ガール姫自身が既にプリンセスなんですからプリンセスに憧れることなんてありえないんですよ。だって、自分が自分で自分という存在に憧れるでしょうか?
本当の意味での(現実世界)ガール姫の夢というのは、僕の夢、「ガール姫の写真集を作りたい」ということです。
ちなみに、ガガガ姫のキャラクター性やガール姫との関係は本当の意味(現実世界)でいうと真実です。ガール姫の為に一所懸命頑張って彼女の夢を叶え、時には王子役を買って出る。
あくまで、ガール姫がプリンセスに憧れているという部分が作られた設定です。
ガール姫の夢そのものがガガガ姫の夢でもあるので、ガール姫がプリンセスになりたいというのなら、ガガガ姫もまたプリンセスになりたいと思う。
ガール姫がガール姫を演じ、ガガガ姫は彼女の意志でそれに応える。と言ったらちょっと分かっていただけるかな…
たぶん、理解できないかなーと思うくらいには頭の中はごちゃごちゃです。
結局のところ
・自作衣装の紹介がしたい
・キューポッシュブラックマジシャンガールの存在をもっと知ってほしい
・ガール姫とガガガ姫の関係を知らしめたい
・遊☆戯☆王の二次創作もしたい
といった、やりたいことを詰め込みすぎて、伝えたいことが十分伝えられない写真集になってしまったのかなと。
とはいえ、とはいえですよ、僕のやりたいことが全て詰まった写真集であることには間違いありません。断言します、作ってよかったです。誰にも伝わらなくてもいい、僕は僕のやりたいことだけをやった。それだけで、感無量です。
東京ビックサイト、C88、1日目、8月14日、東4ホール、メー07bを、僕は一生忘れません。
しかし、実際頒布するとなったら、最低限読み手に理解してもらえるものじゃないといけない、ということを学びました。
あと、思ったより売れませんでした。ジャンルチョイスミスかな?
大反省…もう2度と旅行・鉄道・メカミリにはいかねぇ…
ここまで読んでいただいた方がいましたら、本当にありがとうございました。
以上!!
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