見出し画像

「短歌人」2019年6月号

髙橋小径

何度でも君の名を呼び手をふろう握手券などついてなくても
元号はときに男の名に似たり夫思わせるものとなるなと
胃で溶ける錠剤するりと飲みくだし時計を見れば出勤時間
ドヌーヴの美しさだけ映している「シェルブールの雨傘」流れて
三月の半ばを過ぎて目をあけてひたすら明るい方を見ている

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?