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VRで焚火を感じる~ファントムセンスで変わるシミュレーションの質~

はじめに

この記事の目的

この記事は下記の「仮想現実での生き方」を自由に考えるnote投稿企画で投稿させていただいています。
#VRライフスタイル調査

自由に考えてみる

ファントムセンスについて

ソーシャルVRライフスタイル調査2023で調査されているように、ファントムセンスというVR界隈特有の"何か"があります。

調査によると、多くのユーザーが体験しているとのことです。

このファントムセンス(VR感覚)について、感じやすい部位があるようですね。
どうやら、視覚に近いところが感じやすいようです(そりゃそうか)

これについては、私が普段行っているVRキャンプ体験(主に焚火)の体感値と一致しており納得感があります。

今回はこの「ファントムセンス」と「VRのシミュレーション環境としての価値」そして「キャンプ」という文脈で自由に考えさせていただくことにしました。

Note初投稿のため読み難い部分あるかもしれませんがよろしくお願いいたします。


キャンプのバーチャルな側面

まず、キャンプのバーチャルな側面について考えてみたいと思います。
キャンプにも色々なスタイルがあり、完全な野生を求めるような方は一旦除外させていただくことにします。

現代のキャンプスタイル、例えばオートキャンプやグランピングで考えてみると、「都合の良い自然」を提供していると捉えることが出来そうです。

これは自然体験を快適さと利便性の中で擬似的に提供するものと考えることもできます。

魚つかみ体験や釣り堀も人気ですが、それらの多くは放流された魚で行われています。
テントサイトはテントが設置しやすいように整備され、車で乗り入れることが出来ます。

整えられた自然の中で、擬似的に自然体験を楽しむ。これがキャンプのバーチャルな側面と捉えても良いのではないでしょうか。

by dalle3

一方、VR技術は自然体験をシミュレートする独自の能力を持ち、ユーザーに新たな形で自然との接触を可能にします。

物理的な自然が提供する膨大な情報量には及ばないものの、VRは自然の一面を捉え、異なる角度からの体験を提供します。
このシミュレーションは、実際の自然体験の補足として新しい価値を生み出し、自然に対する異なる理解とアプローチを促してくれると考えています。


ファントムセンスと焚火シミュレーション

VR体験の魅力の一つに、「ファントムセンス」という現象があります。これは、私たちの脳が実際に存在しない刺激に反応してしまう、ちょっとしたトリックのようなものです。

例えば、VR内で火のそばにいる時、不思議と暖かさを感じるときがあります(※個人差があります)。

この現象は、VRが単なる視覚的な体験を超えて、より包括的な感覚体験を提供できる可能性を暗示しているのではないでしょうか。

ファントムセンスは、私たちが体験する「現実」とは何かという基本的な問いに対しても、新たな視点を提供してくれているように思えます。

VRでの焚火体験が提供するもう一つの興味深いアプローチは、焚火のシミュレーションです。
実際に火を使わずとも、VRを通じて焚火の準備や管理の方法を学ぶことができるのです。これは、特にキャンプ初心者にとって、火遊びの危険性を減らし、実際のキャンプでの安全な焚火体験につながります。

ファントムセンスによって、このシミュレーション環境はただの練習ツール以上のものになり、ユーザーにリアルな焚火体験の感覚をもたらしてくれるのです。

調査によるとファントムセンスで感じやすい部位に顔・手があります。
これは物質世界で焚火をしたときに感じる部位と同じというのも興味深いです。
もしかすると、VRでの焚火体験というのはファントムセンスを感じやすいのかもしれません。

メタバースキャンプでの新しい体験

VRは私たちの「現実」という概念を再定義し、新たな体験の可能性を広げています。
ファントムセンスがもたらす、よりリアルなシミュレーション環境は、私たちが自然とどのように関わるか、そしてテクノロジーがその体験をどのように豊かにするかという点で、興味深いです。

ファントムセンスから少し離れます。

物理世界とメタバースの差を焚火の面で考えてみましょう。
焚火体験の場合、メタバース内では火を扱うのが非常に簡単です。オブジェクトのスケールも自由で重さも関係ありません。

物理世界ではちょうどよい大きさの薪を用意したり、火をつけたり消したり、火がついている状態で薪の位置を変えたり、いろんな大きさの焚き火台を揃えたりするのが非常に大変です。

Youtuberの方でさえ、「本当はもうちょっと大きな焚き火台で…」や、「もうちょっと細い薪が本当はいいんですけどね」など言葉で補足しながら解説動画を上げていることからもよくわかります。

解説しようと準備してさえ、難しいのです。
そんなとき、メタバースではどうでしょうか?

慣れた人ならUnityで5分あれば大きさを調整出来たりしますよね。

さらに、火のパーティクルをワールド内に配置しておくことで、焚火体験中に焚火の組み換えが簡単に行なえます。

「ちょっとこの火をどけておいて、こっちの火の感じにするとわかりやすいかな?」など、自由自在に動かせます。

これが、リアルには無いメタバースの良さです。物理からの開放。

リアルキャンプは逆に重力や時間という固定の設定が変更できないゲームとして楽しむことが出来ます。
(それが楽しいんです。)


リアルとバーチャルのシームレスな融合

さて、ファントムセンスとVRでのキャンプ体験、シミュレーション環境について色々考えてみました。
データがあった上で、自分の経験を踏まえて色々考えれるのは楽しいですね。

キャンプに於いてはリアルとバーチャルを相互行き来することで楽しさの総量が増えるのではないかと考えています。

メタバースキャンプ場で焚火の体験やギアの使い方をシミュレーションし、リアルで薪などを用意する。
リアルキャンプで質量を感じ、重力や時間の制約とともに圧倒的な情報量に身を包まれ、癒やされる。

360度写真や動画、フォトグラメトリでデータ化し、遠方の友人とリアルキャンプの様子を楽しんだり、次にいくときはどこにテントを立てるといいかをメタバース上で議論する。

リアルキャンプ場にARでアバターが登場していることもあるかもしれません。

これらは未来ではなく、今現在もう起きていることですよね。

アウトドア活動はXRと非常に相性がよく、シームレスに相互を行き来できるノウハウを人間側が身につけるだけですぐ出来ます。

環世界という考え方があるそうですが、現実世界も一つの仮想現実と考えると、「仮想現実での生き方」というのはいろんな仮想現実を行き来しながらそれぞれの制約を楽しむことなのではないかなと最近は思います。

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さて、自由に色々書いてみました。最後に活動の紹介をさせてください。

私自身は一般人としてソーシャルVRを程よく楽しんでいる者です。
最初にアップロードしたアバターがAug 30 2018となっていたので、2018年の8月頃から始めているようです。
特に美少女アバターになることもなく、適度にVRの世界を楽しむユーザーです。

アウトドアと相性がいいなぁと思っており、Boothでキャンプ用品の3Dモデルを販売したりしていましたが、販売者ではなくキャンパーだということを再認識してからBoothを閉じました。

最近、「Virtual Campers」というコミュニティを立ち上げて活動しています。

Virtual Campersでは、忙しい日々からちょっと離れて、いつでもどこからでも仲間と一緒にバーチャルアウトドアを楽しめる、居心地の良いコミュニティを目指しています。

毎週火曜日の夜は、Virtual Camp NightというイベントをClusterやVRchatで開催しており、バーチャルキャンプ場の雰囲気を味わいながら、仮想アウトドア体験や雑談、情報交換を楽しんでいます。

AI×メタバース×キャンプの組み合わせが面白いと思っていて、Discord にはChatGPTを活用したAIキャンパーのBotが数名います。
AIキャンパーと雑談できるチャンネルもあります。

コミュニティの様子は下記のスライドでも紹介しております、よろしければイベントに一度お越しくださいませ!
Discord を覗いていただくと、過去のイベントの様子などもフォーラムでまとめております。

https://gamma.app/docs/Virtual-Camp--hclgrfjx9p4ncqi


謝辞

最後に、このような機会を与えてくださったバーチャル美少女ねむ/Nemさんに感謝して、締めくくりたいと思います。
ありがとうございました。

2024年も素敵なメタバースライフを!



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