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夢が叶うその日まで(2022 SUGA Day)



ユンギさんって、どんな人なんだろう。


沼入りして、ユンギさんを認識し始めてからずっと思っていた。



あまり感情を表に出さない人だけど、
音楽に関する会見やインタビューのときは誰よりも熱く語り、
激しい怒りを吐き出すようにラップをして、
一人だけ端っこのほうでスマホをいじっているかと思いきや、
周りがついていけていないくらいテンアゲしているときもある。
なんだか冷たそうな人だけど、熱い人で、そっけないのに、明るい人。



「怒り」という感情をエネルギーにして、青く静かに燃えているように見えて、この人はこのまま燃え尽きてしまうのではないかと不安になるくらいだった。


だけど、怒りの反対側には深い愛情を秘めていて、
ただ真っすぐに音楽を愛していて、
どんな声にも真摯に向き合っていて、
あたたかな気持ちで寄り添ってくれて、
感じたこと、考えたこと、伝えたいことを自分の声で伝えてくれる、
正直で、素直で、でも少し不器用な人で、
何よりも、 生き様がめちゃくちゃにかっこいい人だ。



Q: So, what’s your goal as a human Min Yoongi?
A: I want to become a good person. But how can you become a good person to everyone? That’s my greed. At least I want to be an honest person that doesn’t lie. So, I’ve been trying to live my life like the lyrics that I wrote. Even after 10, 20 years, I can hold my head high to my lyrics.
(GRAZIA September Issue 2016 Interview: BTS’ Suga, Min Yoongi or Agust D)(https://kimmy-trans.tumblr.com/post/149224829116/grazia-september-issue-2016interview-bts-suga)


「10年、20年後も、自分が書いた歌詞に恥ずかしくないように生きていきたい」





夢なんてなくてもいい

 

(※ここからは自分語りです)

 

夢に多くの意味を託してはいけないんです。夢はただの夢。なくてもいい。必ずしも努力しながら生きなくてもいいと思います。世間が若い世代に対して過酷だと思うことが多いんです。多くの人々が同じような道を進まないといけないという風潮が残念ですし、思い通りにならなかったら失敗だと表現するじゃないですか。若い人たちはあまり自分を責めないでほしい。夢の大きさを人と比べる必要もありません。小さな目標を1つや2つ、叶えていくのも十分に価値のある人生だと思います。
(https://sportsseoulweb.jp/star_topic/id=41067)



わたしは世間でいう若い世代には当てはまらない年齢になってしまったけれど、ずっと「夢がないこと」に対してコンプレックスのようなものを抱いていた。

あなたの夢はなんですか?なんてありふれた会話だって、堂々と答えられたことなんてなかった。なんとなく、その時、その場の雰囲気でウケのよさそうな「夢」を探しては、適当に返答して誤魔化してきた。

小さいころは「大きくなったら何になりたいの?」と聞かれ、
学生のときの進路相談では「将来やりたいことを考えろ」と言われ、
就活ではトラウマになるほど「この会社でやりたいこと」を聞かれたし、
社会人になった今でも「キャリアビジョン」なんかを聞かれてしまう。
いくつになっても「やりたいこと」を問われ続けてきたし、きっとこの先も続くのだと想像するだけで辟易していた。

わたしのやりたいことって何だっけ・・・?

がんばって生きているだけでは認められなくて、夢がないわたしの人生なんて、もしかしてものすごくつまらないのかもしれない。そんな風に思ってしまう自分がキライだった。

わたしはこれまでの人生において「夢が叶わなくて挫折する」とか、そういう経験をしてこなかった。当たり前だ。夢がないのだから。
それは一種の後ろめたさに似た感情で、やがて黒い塊となり、胸のずっと内側の、もう取り除けないほどに深いところで居座っている。
だから、夢に向かって努力して進んでいく友人やテレビの中の人たちをみると、目を背けたくなるほどに眩しくて、羨ましくて、泣きそうになっている自分がものすごく惨めで情けなかった。

夢が叶わなくて挫折することと、夢がなくて挫折をしないこと、どっちが辛いのだろう。どっちが幸せなのだろう。そんな比較にもならないことを考えては、焦燥感に駆られていた。


夢をもつことの根底には「幸せになりたい」という人類共通の願いがあって、夢があってもなくてもその願いは同じはずなのに、夢がないと幸せを願うことも憚られるような気がしていた。夢がないと、どうしてこんなにも生きにくいのだろう。


夢だと言える何かを探さなければ。

 

だから、わたしは必死だった。やってみたいこと、興味を持っていること、少ないけれど趣味だってあるし、上達したいと思えることだってある。色々やってみたけれど、結局、夢が何なのかは分からなかった。

 

そんな悶々とした日々を過ごしていたとき、バンタンに出会い、낙원(Paradise)を聴き、ユンギさんの言葉に出会った。


立ち止まっても大丈夫
もう目的も分からないまま走ったりしない
夢がなくても大丈夫
君が吐きだす全ての呼吸はすでに楽園にあるんだ
낙원(Paradise)/BTS


これまで何度も辛酸を舐めて、あまりに厳しすぎる現実のなかで夢を叶えてきたユンギさんだけど、「だから夢を持ちなさい」というのではなく、「夢はなくてもいい。幸せなら。」と言ってくれる。
これはこれまで血を吐く思いで努力し続けてきたユンギさんだからこそ言えることであって、そのまま自分にとって都合のいいように解釈するのは違うと分かっていても。空をきるように夢を探すのに必死だったわたしは、ユンギさんの強さと優しさに少し救わる思いだった。


目標に向かって努力して近づいていくことはとても素晴らしいことだけど、それだけが夢ではなくて、日々の生活の原動力となるような夢、例えば目の前の興味やとても日常的なことに目を向けるとか、そんな些細なことを肯定してくれているようだった。


昨日と大きく変わることがない今日でも、日常にちいさな幸せが追加された日を過ごすことができれば、それでいいじゃないか。そんな風に言ってくれたような気がした。

 

夢って、もしかしたら近くにあるのかもしれない。

 

それからわたしは、「夢を探す」ことからサヨナラした。
その代わりに、自分が大切にしている価値観に目を向けることにした。

 

振り返ってみると、これまでのわたしは何かを選択するとき、「面白そう」「楽しそう」「やってみよう」という、最初に感じたことをだけを信じ、その感覚だけを大切にして、あとは考えないようにしてきた。

高校生のときに見たドラマ(法律系)に影響され、「面白そう」という理由だけで選んだ大学と学部。卒業後に新卒で入社した会社は「やってみよう」という理由だけで選び、法律とは無縁の世界だった。数年働いたあとに退職して大学院生になったときも、修了後に入社した会社も、やっぱり「楽しそう」という理由だけだった。

どの瞬間も夢なんてなかったけれど、どの選択にも後悔はなかった。行き当たりばったりのようだけど、技術を手に入れるための努力は怠らなかったし、一生懸命やっていたら、「楽しそう」が「楽しい」に変わり、その先にはまた新たな選択肢が広がっていった。思い通りにいかないこともあったけれど、ずっと続けていきたいと思えるものに出会えたから、きっとその先には「これをやっているときが幸せ」と思える瞬間に繋がっていくような気がしている。なによりも、感覚を信じて選んだときの自分は、とても自分らしかった。


もしかしてわたしは、やりたいことを探してその枠に自分を押し込もうとしていただけなのではないか。
わたしにとって大事なことは、「やりたいことって何だろう」ではなくて、「自分らしさって何だろう」なのかもしれない。


夢なんて大それたことは何一つ持っていないし、目標に向かって突っ走っているわけでもない。だけど、自分にとって大事なことは見失わずに持っていれば、少しずつでも幸せに近づけるかもしれない。そう思わせてくれたのがユンギさんだった。


 


 


だから、信じられる



ユンギさん。


ユンギさんに、バンタンに出会ってからのこの2年間、わたしの情緒や考え方や行動は大きく変わりました。夢がないことにコンプレックスを抱えていたわたしだったけど、今では自分の大切な価値観に気づくことができました。


バンタンを見てから「楽しそう」という理由だけで、なんとダンスまで始めてしまいました。2年前の自分からすると信じられないことだけど、下手くそながらもリズムに乗せてステップを踏んでいるときのわたしは、2年前のわたしよりも楽しそうで、すこし幸せです。
きっと、ユンギさんに出会う前のわたしだったら、周りの目を気にして年齢とか体力とか自分にたくさんの言い訳をして、本当に大切なことは見失ったままだったことでしょう。


"You can’t stop me lovin’ myself"とはまだまだ言えそうにないし、ふとした瞬間に「今、自分が行っていることは意味があるのだろうか。このままでいいのだろうか。前へ進めているのだろうか。」と不安に感じるときがあるけれど、そんなときに触れたいのは「勇気を出して」「負けないで」「がんばって」と元気づけてくれる曲ではなくて、ユンギさんの曲であり、言葉です。

これまでにたくさんのコンテンツで見聞きしたユンギさんの言葉の数々。
たくさんの光と影を見てきたユンギさんだからこそ、そのどれもが思慮深くて、慈愛に満ちていて、現実的でありながらも包容力があって。ユンギさんは決して意見を押し付けることはせず、「そんなときもあるよね」と言って寄り添い、静かに話しを聞いてくれる存在です。

そして、どの言葉も取り繕い正当化されたものではなく、優しさの中に芯があり、嘘や見栄を感じない。だから、身勝手ながらわたしはあなたのことがとても信じられるのです。



お守りにしているスクショ



叶えたい夢


では、今のSUGAさんの新しい夢は何でしょうか。
SUGA: 非常に、音楽を続けたいです。音楽をしていらっしゃる方々とたくさんお話をしました。大先輩の方々もいらっしゃるし、現役のミュージシャンの方々もお会いし。その方々と話をしていたら、僕って音楽が本当に大好きなんだって改めて思い知らされました。僕の本業は音楽で、これをやらない姿が想像できません。僕に今でもできる音楽が残っていることに感謝しています。
2021.1.4 weverse magazine 
『BE』カムバックインタビュー
夢:ずっとバンタンでいること
未来:防弾少年団
防弾少年団:僕の人生のすべて
ARMY:僕たちでいさせてくれる存在
#2021 BTS FEST
死ぬまでBTSだと思います。
VOUGE KOREA


「夢を探す」ことからサヨナラしたわたしだけど、一つだけ、叶えたい夢ができました。

それは、愛すべき7人の音楽を、7人のことが大好きなたくさんの人たちと、国籍も言語も性別も年齢も宗教も何もかも飛び越えて、同じ空間で、同じ時間を共にしてただただ楽しむこと。
そして、近い将来、この夢は叶えられそうな気がしています。

夢が叶うその日まで、その先もずっと、日常のなかで自分の価値観を満たしながら、わたしはわたしの幸せを見つけて過ごしていきます。


そして、「夢はなくてもいい。幸せなら。」と伝えてくれたユンギさんの幸せを日々祈っています。

ユンギさん。諦めずに音楽を続けてきてくれて、わたしたちに届けてくれて、ありがとう。バンタンという大切な場所を守り続けてきてくれて、ありがとう。



これからもずっとずっと、大好きな音楽を続けられますように。
7人が望むかたちで一日でも長く防弾少年団として過ごせますように。
ユンギさんの夢が叶いますように。

不器用ながらもまっすぐな愛と、優しさと、強さを楽曲に吹き込み、時には魂で叫ぶようにラップをして、時には優しく包み込むような声で歌い、闇夜でそっと足元を照らしてくれるユンギさんの音楽を愛しています。
どうか、これからも、ユンギさんにしか奏でることのできない音を聴かせてください。



ありったけの愛と感謝を込めて。




お誕生日おめでとう。



口角...(好き)



追伸


明日からいよいよソウルコンですね。
メンバー全員が怪我もせず無事に、なにごともなく、ARMYと幸せな時間を過ごせることを願っています。



いつか日本でも会えますように



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