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MMD呪術廻戦SPECIALZの話2

 どうもこんにちは、Pescaです。SPECIALZについて制作記録つけていたら、楽しくなってきました。これ自分の忘備録としてもいいんじゃない?って思い始めてきたので、後で一番「どうつくったんや自分…」ってなる動画編集とエフェクトを記録しておこうと思います。

動画構想(演出など)

 動画の構想は色々と見ているうちにやはり、渋谷事変編の楽曲なのでそれをテーマにしようと決めました。それからモデルの組み合わせを決めたりイメージの合うステージを探したりして大体1週間程度かかりました。今回はステージ以外に小物を配置しなかったのでステージ探しの旅も楽だった。
 カメラは一旦ざっと通しでつけた後、モデルの入れ替わりの部分を画面に向かってかぶさるようにして切り替え、次にアップで表情をみせる演出したかったので後で変更しました。またアップショットの時はボケを大きくして背景をボカすとモデルさんがより引き立つのでよくやります。

カメラ切り替えてすぐにパパ黒のアップ(イケメン)

 またモデルによって向きを変えた方がいい場合もあるので各モデル別にカメラを微調整します。(合わせて視線と表情と照明も調整します)今回下にも書きますがエフェクトにToon調を採用したので、Toonは照明が命!教の信者の私はカメラの切り替わり毎に変更します。いい感じに照明がおけた時は通しで照明を使う場合もありますが、やはりお借りしたモデルさんは一番きれいな角度と色合いで見せたいですからね、頑張って調整します。
 そして出力した後にも動画で使用する部分を確認して、照明とリムライトなどの向きの違和感がないか見ながら照明をさらに調整します。(リムライトの向きと照明の向きは、結構違っていてもアップショットの場合は違和感がないです。遠景の場合は変えます)
 エフェクトはここ数年PowerShaderばっかりで作っていました。Toon調がツイステのモデルにあっていると思っているので。
 なので最初はいつも通りに作ろうと思ったのですが、アニメ渋谷事変では陰影の濃い画面に最近流行のサイバーな色合いのリムライトが入ったシーンが多かったのと、直近で私の好きなMMDerさんがエフェクトメイキングを公開していて考えていた雰囲気にぴったりだったので真似て作っろうと久しぶりにRay-mmd にしてみました。昔はリアルな質感が好きだったのでよく使っていたのですが、すっかりやり方忘れてしまい…ついでに今回はRayToonにしたかったので改めて設定の仕方を調べてたので、エフェクトの調整にはいつもより多少時間をかけました。(エフェクト大好きなので放っておくとずっとやっている)

使用エフェクト

 動画に使用したエフェクトは以下になります。ikClutはシーンを6つ切り替えているので、いっぺんに使っているのではなく各シーンに合わせて使っています。

Ray-mmd /Rui様
(クレジット入れ忘れたのですがマテリアルはToon_Shader_Material/RedialC様とray-mmd toonマテリアル/azolt様配布のものを使ってます。本当に申し訳ない)
ikBokeh/ikeno様
PostRimLightToon/P.I.P様
tn_PostPointLight/呉石様
ComicalEdge/むきえび様
WorkingFloorAL/針金P様
ikClut改変_ヴィンテージカラー/ひいらぎ様
ikclut改変「夜」/darkivy様
ikClut改変discolour/もこたろ様
ikClut_Rabbit Story/凛様
ikClut改変 シネマ/午前3時のおやつ様
Water/ビームマンP様

他、動画ではなくトレース時に横から見るために使用したエフェクト
MultiMonitor/ビームマンP様

 Rayは基本的にエッジはオフになっていますが設定すれば表示もできます。でも自分の好みのエッジにしたかったので、材質ごとにエッジの設定が細かく出来るむきえび様のComicalEdgeを使ってます。またボケもRayで出来るようにしているのですが、それでは足りない気がするのでikeno様のikBokehも使ってます。
 Lightingは主にステージや全体の空気感を統一するためにRay-mmdに付帯しているDirectional Lightで全体に赤いライトを反射させる。Point_Light、Spot_Lightなどの指向性のあるものを使ってステージやモデルの色合いを好きな感じにしています。(多分Ray-mmdのSkyBoxの設定でもできると思うですが、この辺は理解度が低くて思うようにできないので)
 それ以外にはAtmospheric Fogで全体にぼんやり青色つきのフォグを入れて、Ground Fogで地面から足元に赤色のフォグを配置して画面全体を上からグラデーションかけたように色調を変化するようにしています。(図1)
 下の画像のように青と赤の境界線を作って帳をイメージしています。動画では全然見えないのに変なところにこだわるw
 他にモデルのリムライト表現の為に呉石様のtn_PostPointLightを各モデルの頭ボーンに外部親登録して頭や服などを光らせます。光らせたくないところをエフェクト割り当て設定してます。RimLightingでもできるけど、私はがっつりリムライト付けたい時は大体Lightingエフェクトを使います。特に呉石様のtn_PostPointLightは材質ごとにOnOff設定ができて重宝してます。ツンツンヘアーにこれつけるとはねている部分だけ薄っすら光るので、髪の毛が光に透けた感じがして好きです。(図3)
 あとは画面をなんとなくぼんやりとさせたくて、Ray-mmdのエクステンションにあるLightBloomもつかっています。これを使うとリムライトもボヤっと光が拡散されるのでいい感じになる。
 それと別に動画には夜の設定なので採用していませんが、エンディングの静画のレンズフレアーにはRay-mmdエクステンションにあるOpticalFlaresも使っています。(図2)
 こちらはRay-mmd1.3.1にしかついていませんが、別にRay使わなくても使用できるので良く使います。なぜなら白飛びしないからです。とてもありがたいレンズフレアー。(Ray-mmd作者のRui様によるとOpticalFlaresは具合がよくないくてアブデで外したそうなので、大きな声で勧められない)

(図1)Atmospheric FogのFogMapをatmospheric_fog with godray medium.fxに割り当てるとこんな風になります。動画では時間を夜に統一したかったので、これも使いませんでした。
(図2)がっちり付けてないので分かり辛いレンズフレアー(左上から虎杖の服にかかっている)
(図3)頭につけたTn_PostPointLightとPostRimLightingToonを使って2色のリムライトを表現しています。

RayToonの設定

RayToonのやり方はAzolt様の記事を参考にしています。しかし私はモデルの改造が面倒くさかったので、スフィアオフと材質色の設定を変えていません。なので、Toon調といってもなんとなくそんな雰囲気にしているだけです。もっと影などをパキッとさせたいのであれば、やはりモデルの改造とfxファイルの調整は必須だと思います。
 なんちゃってなので参考になるとは思えませんが、こういうやり方でもある程度Toonっぽくはなるんだと思って見ていただければ幸いです。

 参考にさせていただいた解説は以下のとおり

【MMD備忘録】ray-mmdでトゥーン調 ~導入編~

【MMD備忘録】ray-mmdでトゥーン調 ~マテリアル編~

 Ray-mmdの肝はとにかくSkyBoxとマテリアルの細かい設定です。最初はなるほど分からんかもしれませんが、GAJさんが解説してくれているRay-mmd日本語ドキュメントは見ておくと一味違うRay-mmdを楽しめます。

ray-mmd 日本語ドキュメント
https://github.com/gaj-cg/ray-mmd-docs-ja/wiki

 動画で使用したRay-mmd設定。

 SkyBoxはSky Hemisphere(基本的なスカイドーム)を使用。その後はエフェクト割り当てで設定していきます。EnvlightMap(SkyBoxにライトをあてるタブ)はTime of Nightのfxを割り当てています。FogMap(フォグを使う場合に割り当てます。デフォルトでは何も入っていません)にはTime of DayのTime of fog with godray.fxを使用。SkyBoxの割り当てfxファイルは別のSkyBoxのものも使えます。デフォルトのものと違って色々な雰囲気が楽しめますので、色々と試してみると楽しい。
 その他に、ToonShadingとBokehを使用できるようにray.confを書き換えます。エフェクトファイルの書き換えソフトは、人によって色々ですが私はTeraPadを使っています。AviUtlのスクリプトファイルもこちらを使ってDLしたものを保存したりします。簡単なのに結構万能。ただし、confファイルをいじるばあいは必ずコピーをとって元ファイルを保存すること。ぶっこわれて動かなくなる可能性もあります。(DLしてファイルを入れ直せばいいとは思うけど念のため)

赤線の〇部分をそれぞれ0→2,0→1へ変更して保存

マテリアル

 今回はToon調なのでRay-mmdに付帯している標準マテリアルや更科様が配布している初心者マテリアルだけでなく、Toon用に作られているマテリアルを使用しています。

RedialC様配布

Azolt様配布

 各モデルにどんなマテリアルを割り振ったかは、あまりにも多すぎてのせられないので、やってみたい場合は実際に色々と入れてどうなるか見ながらやるといいと思います。とりあえずざっとこんな感じという画像が下。
 ちなみにこれは上に載せたボツった五条先生のシーンのカメラ位置と照明を変えたもの(動画ではこちらを使用)

五条先生のマテリアル、その他RimLightや各LightingエフェクトのOnOffの設定も細かくしています

AviUtlでの動画編集

 特に変わったことはしていません。強いて言えば、出力したaviは全部シーンに入れています。シーンに入れる意味は、複数のaviを使用してカットする時にやりやすいからです(語彙力)
 各シーンの切り替えはフレームバッファにPixelSoter_sとリール回転をつかって画面が下に崩れる感じにしています。あんまりうまく出来てないけど…今後の課題。
 後はニコ動のコモンズからグリッジノイズや炎の素材をお借りしてスクリーンにたりして効果を付帯しました。
 テキストアニメーションは悩んだのですが、ステージがしっかり入っているので画面がごちゃつきそうで歌詞を入れるのは止めました。その代わり最初の「 U R MY SPECIAL」のところだけちょっと動きを入れました。

(おわり)


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