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選ばれない確率・序

今年のゴールデンウイーク明け
くらいだったと記憶しているが、
どうぶつしょうぎcafeいっぷく』
閉店するという噂を耳にした。

過去に数回しか行った事はないが、
とてもさみしい気持ちと、楽しかった思い出、
そして苦い思い出が同時に脳内を交差した。
本当は色々と書こうとしていた内容がいっぱいあったのだが、大人の事情(単純にいい感じにまとめられなかっただけ)で内容を『苦い思い出』に絞って紹介しようと思う。最初にこれだけは言っておく。

『どうぶつしょうぎcafeいっぷく』は最高です。昨日行った私が言うのだから間違いない。

話は変わるが、その昔、『エヴァコン』という
『エヴァンゲリオン』とコラボした街コンが渋谷で開催され、会社の同僚(ほとんど接点がない人)に誘われて参加した事がある。
一応、テレビシリーズや映画は鑑賞してはいるが、そんなに好きという訳でもないし、
詳しい部類にも入らないと思う。

このイベントは私にとって、まさに地獄そのものだった。男女比的に圧倒的に不利。
何故か突然仕切り始める赤髪がいたり、
会話中に横入りしてくるハンターがいたり、
謎のコスプレをした目的不明の碇シンジ
渚カヲルがウロウロしていたり、
好きなガンダムの話ばかりする場違い野郎がいたりと、何一つ楽しくなかった。

挙げ句の果て、私の連れ(そんなに仲良くない会社の同僚)は他の男性参加者数名と盛り上がり、私を置いてイベント終了後の打ち上げに消えていった。彼が参加した目的は一体何だったのだろうか。(そんなにエヴァ好きにも見えなかったけど楽しそうだった。)

その時、学んだのは、趣味の一致はあくまで
会話のトリガーに過ぎないということ。
ぶっちゃけ、それだけでは意外とそんなに
盛り上がらない。何故ならば、その趣味に対しての考え方やスタンスは人それぞれで、思想が一致していないと逆に地雷を踏む事にもなりかねないからだ。中途半端な共通点は結局、
ただでさえ複雑な心理戦をさらに複雑化する。

そんな苦い経験をした私であったが、人間というのは、なかなか成長しないもので、自分に向かないとわかっていても、興味を惹かれてしまう事もしばしばある。

Twitterのタイムライン上に現れてから
応募まで40秒かからなかった。
(かどうかは覚えてないけど早かった)
と同時に少し後悔していた。ノリで応募してみたものの、何か恥ずかしいというか、エヴァコン同様、うまく立ち回れる気がしない。

いや待てよ、街コンとは違う。広い敷地内で大勢の中から声を掛けるところから始まる『ナンパ』のようなスタイルではなく、密閉された空間に限られた人数いない、いわばただの飲み会の延長ではないか。しかも、ある程度は主催者側がいい感じにお膳立てしてくれるはずだ。
この勝負、私にも少なからず勝ち目はある。

しかし日が迫ってくるにつれて、徐々に自信を失っていた。ついに決心した私は、主催者に
参加辞退のメールを送った。
「申し込みのキャンセル待ちをしている方が多数いらっしゃいますが、それでもよろしいでしょうか」的なメールが返ってきた。
動画配信サービスを解約しようとした時に
表示される確認メッセージに似ている。

少しの時間、虚空を見つめ、天を仰いだ私は
「やっぱり参加します」的なメールを返した。

当日、私は静岡から帰ってきたばかりだった。
その話はまたどこかでするかもしれない。
将棋がめっちゃ強い人たちが総当たりになるリーグ戦があって、その最終局の大盤解説会に
参加してきたのである。これは将棋コンでも話のネタになるのは間違いないが、別にそのために参加した訳ではない。いやマジで。

『どうぶつしょうぎcafeいっぷく』
以前、『平家駒音(ひらけごまお)展』
参加した時以来だった。この話もまたどこかで
するかもしれないし、しないかもしれない。

緊張しながら運営から渡されたプロフィールカードに記入していく。なかなかボリューミーで基本的なパーソナルデータなど、すぐに書けるものもあったが、今後の戦いを左右するであろう、非常に悩ましい項目もあった。

年齢
血液型
家族構成
職業
将棋レベル
趣味・特技
休日の過ごし方
好きな異性のタイプ
あなたの性格は?
最近のマイブーム
自慢

お酒
たばこ
結婚歴
スポーツ

私の好きな〇〇ランキング

特に『自慢』という項目…そんなものはない。
いや、仮にあったとして、ここに書いていい
レベルの『自慢』は多分、『自慢』じゃない。
他人が『自慢』だと思わないギリギリの『自慢』とは何なのか、私はここで時間を使った。
長考した末、導き出した答え…それは

『17キロ痩せた』

これは、今も痩せているわけじゃないけど、
そこそこ努力をしないと減らないくらいの脂肪を自分の意思で、ある程度は落とす事ができる男アピールである。『自慢』といえば『自慢』だが、借金が1億円あったけど、8000万円くらいは返しました!というくらいのプラマイゼロまではいかないけど、負の財産に対して、そこそこ頑張ってる人に見えるくらいの絶妙なラインを狙ったつもりだ。ネガティブ界のポジティブラーを目指してみた。

続いて、『私の〇〇ランキング』

この大喜利形式は超難問である。
ウケ狙いでいくべきか、真面目さをアピールするべきなのか、やはりここは『将棋』にまつわる何かにするべきなのか、私は『自慢』に時間を使いすぎてしまった為、ここに時間を使えない。秒読みの中でたどり着いた答えは実に面白みがなかった。

『好きなコンビニランキング』

なんだそれ。誰が興味惹くんだよ。
もっとあっただろ。今も思いつかないけど。

そして定刻。ついに開戦するところだが、
思いの外、長くなったので次回に続く。
(書くかどうかはまだ未定だけど)

ちなみに私は『合コン』にも
いい思い出がない。ひとつも。

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