見出し画像

最低賃金1500円は大賛成です!

 最低賃金1500円には大賛成です。賃金が上昇することで、物価が上がって、デフレを脱却したり、格差の縮小にも少しは貢献するのではないかと期待をしています。

 しかし、最低賃金を1500円にするのは非常に難しいとも感じています。例えば、コンビニの店員さんの時給が、1000円⇒1500円になったとしても、売上が増える訳ではありません。そのため、1人1時間当たり500円のコストを誰が負担するのかという話になります。コンビニは1時間当たりの売上がおおよそ25000円だそうです。常に店員さんが2人いるとすると、1時間当りに増えるコストは、1000円なので、これを全てお客さんに単純に転嫁すると、売上が26000円となり、4%の値上げで、最低賃金1500円にするコスト分は吸収できることになります。

 一昨年10月の消費税8%⇒10%への2%の値上げのときの状況では、値上げにより消費が5.1%落ち込みました。これから単純に類推すると、4%の値上げでは、10.2%の売上減となり、25000円の売り上げが、22500円になり、これを4%値上げしても、23400円で、最低賃金値上げ分を吸収するどころか、売上が減るので、利益も減ってしまいます。これは、コンビニのオーナーさんやフランチャイズ会社さんが認める訳はありません。お客さんに全て転嫁でき、自分たちに影響がないのであれば、コンビニのオーナーさんやフランチャイズ会社さんは問題がありませんが、自分たちの収入や利益が減る可能性があるので、これは受け入れてくれないでしょう。同様に、お客さんに転嫁せず自分たちの現在得ている利益を減らして、最低賃金を上げるインセンティブはないので、これも不可能に近いです。

 残念ながら、最低賃金1500円を今すぐ実現するには、今の既得権というか、システムを崩壊させて、最低賃金1500円に基づいて、システムを作り直さないと実現できないように感じます。政治にその胆力があるかが問われているように感じます。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?