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村上春樹でシンクロすることについて語るときに私の語る事

  最近では、都市伝説でも語られるようになった、村上春樹を読むときにシンクロ(シンクロニシティ)が起こるという現象がありますが、私自身、村上春樹の本を読むたびに盛大にシンクロしてきました。これは一体どういう事なのか、何が起こっているのか自分でも不思議で、その事を思いあぐねていました。いつか私自身に起こったシンクロをどこかでまとめて書いておきたいと思っていたので、シンクロが起こった結果も含め書いてみようと思います

 *村上春樹の本を読んでいない方にはわかりにくいところもあるかと思います。また引用している本を読んでない方には、ネタバレとなる場合があります。タイトル・本文中の村上春樹氏の敬称を略させていただいています。以上ご了承ください

 シンクロニシティ(英語:synchronicity)とは、ユングが提唱した概念で「意味のある偶然の一致」を指し、日本語では主に「共時性」と訳され、他にも「同時性」もしくは「同時発生」と訳される場合もある。例えば、虫の知らせのようなもので因果関係がない2つの事象が、類似性と近接性を持つこと。ユングはこれを「非因果的連関の原理」と呼んだ。(ウィキペディアより)

 
シンクロニシティ

 村上春樹の本を読む時に起こるシンクロは、想像以上に盛大に起こりました。読むタイミングで起きる小さなシンクロや、物語や登場人物の設定などからのシンクロなど、どの本でも読むたびにというくらいシンクロは起こりました。読むタイミングで起こったシンクロは、後に同じところを読んでも何がシンクロだったのかわからない時もありますが、物語や登場人物の設定やロケーションなどでシンクロしている場合は、再読してもシンクロしている部分を思い出しながら読んだりしています。

 読むタイミングで起こったシンクロで、私が一番気に入っているシンクロは、『スプートニクの恋人』を読んでいる時に起こりました。部屋の前のコンクリートの段差の隙間に、主人公の名前『すみれ』と同じく、紫色のかわいいすみれが咲き、読み終わるまでずっと咲いており、ちょうど読み終わった時に花が終わるといタイミングも完璧なシンクロがあり、とてもほっこりした事を覚えています。(写真のすみれはその時のものです)
逆に一番最悪なシンクロだと思ったのは、ある日部屋に帰った時に半分かじられたサツマイモを見つけた時でした。何??鼠??ぞっとしました。その当時はパニックっていましたが、鼠がいなくなってから、「あ~『鼠』といえば、シンクロだったのか」とタイミング的に思った事がありました。
他にも、『TVピープル』を読んでいる時に、隣の部屋でピンポーンとチャイムがなり、次に自分の部屋でもピンポンとチャイムがなったので、これは営業ぽいので無視しようとそのまま読みすすめていたら、すかさず本の中でもチャイムを無視するシーンにちょうどあたったり、いつもなら自転車で通勤しているところ、雨の日に図書館へ寄って『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』を予約で受け取り、乗り換え駅でエレベーターに乗ってから本を開くと、エレベーターの場面から話が始まるとか、その目的地の駅の近くの公園には、一角獣のオブジェがあったり、いつもは作る事のないパスタ用のトマトソースをめずらしく購入していたので、ショートパスタに合わせて作った日に、読む予定はなかった『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』をなにげなく読んでいたら、トマトソースのパスタソースを作る場面を読んだとか。『ねじまき鳥クロニクル』の中で208号室に入った場面を読んだ日に行ったカラオケルームが208号室だったり、『象の消滅』を読んでいるタイミングで象の花子がこの世を去ったり、『パン屋を襲う』の中の『…ジョン・レノンもみんな死んだ』という部分を読んだ日がジョンの命日であったり、『村上朝日堂』を読んだ後に『パン屋再襲撃』を読んでいると、朝日堂というパン屋を見かけたり、『懐かしの一九八○年代 ‘THE SCRAP’』を購入し、届いた日付が本の発行日であったりと、何しろ読むたびに、と言えるほどになんらかのシンクロが起こり書きとめきれないほどでした。

  登場人物の設定やロケーションなどで起こったシンクロは、できるだけ本ごとにまとめてお話できればと思いますが、本がかぶっている場合もあり、話が複雑でもあるので、多少前後するかもしれませんが、なるべく読んだ時系列で書こうと思います。

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