世界遺産平泉と食べまくりのお出かけ(前編)
11月18日に今年最後のお出かけに行ってきました。
東北の冬は寒いのであまり遠出をしないのです。
今回はしばらく足が遠ざかっていた岩手県が目的地です。
前日は大荒れの天気で、この日も午後からは雨の予報が出ていましたがどうなる事やら。
というように、世界遺産平泉を中心にお参りと食べるのが目的のお出かけです。
まずは位置関係から。
一関市は岩手県南端の街で、宮城県と接しています。
仙台からは高速で1時間程度のところにあります。
そこで高速を降りて厳美渓~平泉まで移動しますが、それぞれ車で5分から10分程度の距離にあり、回るのは楽です。
中尊寺から花巻までは高速で40分程度。帰路は花巻から仙台まで高速で2時間程度といった感じです。
厳美渓
実は一関市には猊鼻渓という観光スポットがあり、響きが似ているので間違い易いです。
南北に高速道路や国道四号線、東北本線などが通っていますが、その西側にあるのが厳美渓、東側にあるのが猊鼻渓になります。
川の浸食で出来た渓谷で、川沿いを2kmに渡って散策できます。
テレビなどでよく取り上げられるので見た方もいるかもしれませんが、ここには名物のカッコウ団子があります。
深い渓谷を挟んだ反対側に団子屋さんがあり、こちら側とロープが渡してあって、カゴにお金を入れて木槌で板を叩くと、スルスルとカゴが引き上げられていってお茶と団子が入ってまたこちらにやってくるのです。
まぁなんの変哲も無い団子なのですが、我が家はこれを食べるのが目的で行く事が多いです。
厳美渓には予定通り9時20分に到着しました。
ネットで調べると、カッコウ団子の営業は9時から説と9時30分説があったので、9時に着いて30分待つのも嫌なのでこの時間にしたのです。
2、3組並んでいたので我が家も並びます。
数分で順番になったので、カゴに500円を入れて備え付けの木槌で板をカーンカーンと叩いて合図をしました。
しばらくするとカゴが降りてきました。毎度よくお茶がこぼれないものだなぁと思います。
さぁ、早速いただきましょう。
団子を食べたら次の目的地達谷窟へ向かいます。
ここからは5分です。
達谷窟
こちらは天台宗の別当で達谷西光寺といいます。
ネットで調べると別当とは「神仏習合の過程で成立した、仏事をもって神社に奉仕する寺院のこと」だそうです。
そのためこちらはお寺さんであるけれども、鳥居が3つもあります。
ホームページによると葬儀を執り行うと神事が行えないため、檀家を持たないお寺だそうです。
さて達谷窟と呼ばれていますが、その名の通り大きな洞窟のようになっている岩の窪みにお堂があるのです。
建物の中は岩盤がそのまま露出している部分もあります。
ちなみに創建は坂上田村麻呂です。大体東北にある戦絡みの古い寺社はこの人が蝦夷征伐にやってきたついでに建てていると思って間違いありません。
この時も蝦夷の統領を討てたのは毘沙門天のご加護あっての事と、清水寺を模した毘沙門堂を建てたとの事です。
お参りを済ませて御朱印を頂いたら、毛越寺へ向かいます。
ここから車で5分ほどです。
毛越寺
ここからは世界遺産平泉です。ちなみに先ほどの達谷窟も追加申請しているとの事で、いずれ世界遺産平泉に含まれるかもしれません。
毛越寺は慈覚大師円仁が開きました。
先ほどは戦絡みの寺社は田村麻呂が建てていると書きましたが、東北の古いお寺の開祖は大体円仁の仕業だと思って間違いありません。
拝観料を払って中に入ると、正面に薬師如来をお祀りしている本堂があります。
実はここ毛越寺の白眉は本堂ではなく、隣の大伽藍跡にあります。
イメージしやすいように、境内にあった復元図を載せておきます。
写真を何枚か撮ったのですが、全体像を一枚に収めるのは難しく全く広さや荘厳さが伝わらないので載せるのはやめます。代わりに毛越寺のリンクを張っておきますので見て頂ければと思います。
建物は何も残っていないのですが、そこに立つと「ああ、極楽浄土ってこんな感じなんだ」と思うような風景です。
またいつか、ゆっくりと散策してみたいと思います。
時間は10時40分。時折ポツリポツリと雨が落ちてきます。
なんとか天気は持って欲しいところ。
次の目的地、中尊寺へ向かいます。
後編へつづく
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