ハプニングだらけの恐山と不老不死温泉の旅(8/8) 3日目(不老不死温泉~角館)
2022年5月5日(木)
今朝は6時40分に起床しました。
ようやく風も収まり、外はいい天気です。今日の角館は25度ぐらいまで上がる予想です。
まずは寝起きにひと風呂。内風呂の露天に入り、青い海と抜けるような空を眺めます。ああ、帰りたく無いなぁ。
お風呂から上がると朝食です。
白米と雑穀米があります。こういう時ってなんで雑穀米を選んでしまうんだろう。
雑穀米を食べておけば、食べすぎでもセーフみたいな考えがどこにあるのですが、実際はそんな事はありません。
しかしなんで旅館の朝ごはんって美味しいんだろう。
明らかに塩分過多だと思いつつ、鮭に筋子に塩辛、漬物、ハタハタもあるじゃないか。
豆腐食べておけば体に良さそうだ。あっ、多分昨日の夕食のあまりの刺身だ。朝からハマチ旨い。
朝から3杯お代わりをして、しばらくお腹が苦しくて大変でした。
9時35分の快速に乗るのですが、送迎バスは9時20分に出るとの事。
身支度を整えて、チェックアウトを済ませてバスに乗り込みます。
駅前でバスから降りて、列車を待ちます。もうここに来る事はないんだろうなあと思うと寂しさがこみあげてきます。
同じ列車に乗る人は少なく、10人もいません。
やがて二両編成の快速がやってきました。
東能代まで約1時間乗るので、座れないと嫌だなと心配していましたがそこはローカル線、余裕で座れました。
そして十二湖駅に着くと、殆どの人が降りてしまいました。ああ、みんなここで青池を見に行くのか。
こうして二日間にわたる五能線ののどかな旅も終わりです。
終点の東能代に着きました。
ここで秋田行きの特急「つがる2号」に乗り継ぎます。
50分ほど揺られて秋田駅へ到着しました。
ここで秋田新幹線に乗り継ぎます。
コーヒーが飲みたかったので、ホームの売店でコーヒーを買って持ち込みました。
そして12時57分、角館駅に到着しました。
5年ぶりの角館です。
ここでもスーツケースを駅のコインロッカーに入れて、武家屋敷を目指しててくてくと歩きます。
気温も高くなってきたので、Tシャツで歩きました。
地図で見る限りでは、15分程度歩くと武家屋敷のあるエリアに着くようです。
古い寂れた通りを歩いていき、武家屋敷の入り口あたりでお昼を食べる事にしました。
最初はご飯ものを考えていましたが、歩いているうちに暑くなったので、冷たい稲庭うどんを食べる事にして、一階がお土産屋さんになっている食堂に入りました。
稲庭うどんは、なんてことない乾麺のうどんですが、僕はのど越しが好きで時々無性に食べたくなります。
最近食べていなかったので食べられて満足です。
稲庭うどんでお腹が膨れた後は武家屋敷へと向かいます。
お土産を買ってしまうと荷物になってしまうので、帰りにまた寄る事にしました。
前回来たのは5年前の全く同じ5月5日です。
その時は桜が散りかけていましたが、今年は完全に葉桜です。
とりあえず武家屋敷の通りをぶらぶらと歩きます。
暑いので近くで見つけたババヘラアイスを食べました。
ババヘラアイスとは、秋田や青森に見られるもので、お婆さんが道路脇で売っているアイスの事です。
シャリシャリしたアイスをヘラで掬って、コーンに盛り付けてくれるので、ババ(婆)ヘラアイスなのです。
僕が子供の頃はただ盛ってくれただけですが、最近はバラの花をかたどったり、色々と趣向を凝らしているようです。
ババヘラアイスを食べた後は、前回見なかった青柳家を見る事にしました。
入場券を買って中に入ります。
築200年にもなる母屋が迎えてくれます。
武器蔵には武具がたくさん飾られており一通り見ましたが、面白かったのが太刀のレプリカ?がケースの中に入っており、実際に持つことができるのです。
カメラを回していたので左手で持ったのですが、重い!
とてもじゃないけど、片手で振り回すなんて無理です。鉄の棒を持つのと変わりません。
時代劇のように、バッサバッサと大立ち回りなんてできません。
武器蔵を出ると、解体新書記念館という解体新書の一部を展示している建物がありました。
なんでここで解体新書?と思いましたが、どうやら解体新書の付録についている詳細な図解を書いたのが、この青柳家と縁戚関係にあった小野田直武という武士だったそうです。
杉田玄白が嫌いな僕は、子供に説明する態で周りにいる人に聞こえるように「玄白は何もしていない。ほとんど良沢に作らせて、自分だけ富と名声を手に入れた悪人だ」とディスってきました。
明治維新の頃の写真を展示しているコーナーもあり、あの有名なスフィンクスと一緒に移っている侍たちの写真もありましたが、キャプションを読むと、食あたりでメンバーの3分の2ぐらいの人がここにはいないそうです。
死んだ人とかいなかったのかなと心配になります。
青柳家を見た後はさっき来た道を駅まで戻るだけですが、同じ道を帰るのもつまらないと思い、適当に裏道に入ってみました。
方角的には駅の方に行けそうだなとスマホで地図を確認すると、大丈夫そうです。
お店なども無く殺風景で、歩いている地元の人もいない寂しい道でしたが、20分程あるいて駅に着きました。
すると息子と家内が小声で「残念だったね。仕方ないよ」などと言っています。
どうしたのか尋ねると、お昼を食べた店に帰りも寄ってお土産を買うと言っていたので、そこでバター餅という秋田のお菓子を買おうと話をしてたらしいのですが、僕がお土産の事をすっかり忘れて別ルートで駅まで戻ってきたので、買えなくて残念だと言っていたとの事でした。
駅は売店なども無いので、ここは諦めてもらうしかありません。
ロッカーから荷物を出して、自販機で飲み物などを買っていると改札が始まりました。
ホームで新幹線の来るのを待ちます。
あとはこの新幹線で仙台に帰るだけです。
間もなく「こまち256号」が到着しました。全席指定ですが満席です。
こまちは窓も小さいのと、通路側に座ったために車窓が楽しめないため、
JRのフリーwifiに接続してスマホを眺めていました。
やがて二日前に見た岩手山が逆方向に見えてきました。
そして18時丁度、定刻通りに仙台駅に着きました。
しらかみが運休になった時はどうなる事かと思いましたが、とにかく今までに無いぐらいハプニング続きの記憶に残る旅行でした。
新幹線をホームで見送り、降りた客の最後に改札を出てコンコースへ行くと、何やら東北物産展のようなものをやっていました。
東北各県のお菓子などを売っているようです。
何気なく通りすぎようとした時、ちらりと目に入りました。
「あっ!バター餅だ!」
こうして秋田で買い逃したお土産を仙台駅で購入して、最後までハプニング続きの旅は終了しました。
おしまい
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