開幕戦 FC琉球 vs 奈良クラブ

開幕戦!
昨季最少失点の奈良クラブと最多失点のFC琉球の対決です。

ぺっぷ注目は開幕スタメンの幸喜と藤春。
18歳幸喜がどこまでやれるのか、そして藤春の躍動に期待。

スタメン


https://www.jleague.jp/match/j3/2024/022412/live#formation  より引用

J公式とは違うが、試合みた感じは
琉球は3-5-2。藤春は左CBに入る。福村ロールや。
奈良は4-4-2。10番の彼がいないのね

前半

奈良のトランペット応援良いですね。甲子園みたい。あっこちゃんダンスって言うんですね

琉球は守備時5-3-2
保持はCB3枚+岡澤1枚で形成。CBはペナルティーエリア幅に立つ
頂点に立つ岡澤がビルドアップの出口となり、左右のCBに時間とスペースを届ける。攻撃の球出し役は左右のCB。3-1での保持が苦しければインサイドハーフの2枚がサポートに降りてくる & 時折最前線から岩渕も顔を出しに来ていた。
ちなみにインサイドハーフは左利きの平松が右、右利きの佐藤が左と逆足配置になっている。ポゼッションしたいぜ!が垣間見える陣形である。

保持の仕方はブライトン味がある。敵とにらめっこしながらボールを動かす。
プレスが来なければ持ち上がり引き付けて味方にパスをする。
「失ったら即失点」は今季かなり遭遇するかもしれないので肝に銘じておこう。

奈良はFW2枚が背中で岡澤を消しながら制限をかける。琉球は岡澤を使ってプレスをいなす。これが繰り返し見られた前半だった。

さてウィングバックに目を向けてみる。
右には上原、左には18歳幸喜が入った。
右の上原の役割は裏抜けが最優先っぽい。ポゼッションにはあまり絡んでこない。森からのショートパスも少なかった。

一方左のこうきはポゼッションにも顔を出しボールも出てくる。逆足配置もあって安心して預けれる。

彼らウィングバックは守備時には最終ラインへ入る。

上原のウィングバックは守備面でかなり貢献しそう。サイズと身体能力がある。

琉球は森の縦パス、背後へのロングボールが目立つ

奈良は最終ラインから裏への配給が多い。
保持して奪われるリスクを嫌っていたのか、ボランチもボールに寄らない。
しかし、CBとWBの間を狙った裏へのパスは狙いが見えた。

奈良がボールを持てなかった理由を考察すると、琉球IHの執拗なプレッシングにあるんだろうなと考えた。

琉球は守備時は中盤が3枚。対する奈良はDF4枚でピッチ横幅を取る。
奈良CBには琉球FW2枚を当て、奈良SBには平松と佐藤が気合のスライドでプレスを掛ける。その強度が高いため、奈良はボールを落ち着ける場所が見つけきれなかった様に見えた。結果前に蹴る。

15分、近距離でボールを繋ぎまくり右WB上原がクロス。ファーサイドに入り込んだ幸喜が冷静にトラップで相手をかわしボレーシュートを叩き込んだ。琉球先制。
琉球の宝現る・・・

21分、岡澤への緩いパス、いわゆる食いつかせパスにガチで食いつきに言った桑島がアフターチャージでファール。黄色が妥当だがカード無し。

フリアン「真ん中狭く、真ん中狭く」と指示が飛ぶ

フォーメーションの噛み合わせ上、奈良のSB へのプレスが遅れそうなのだが
琉球中盤3枚の横スライドとプレッシングが凄まじい。走る走る
奈良は右SB の場所から藤春の裏を狙うパスを多投。

琉球、3枚のセンターバックのどこからでもボール出せる。
鈴木のミドルパス良い。

33分、セカンドボールを拾った琉球はその鈴木のロングボールから白井がシュートを突きさす。2-0。
あまりに簡単に裏へ抜け出せたので何があったのかよくわからない。画面外で駆け引きがあったのだと思う。奈良はこの試合のセオリーとしてラインを上げて全体を圧縮してたけど、前線2枚は「真ん中狭く」の令を守るがあまり、CB鈴木にプレスがかからずドフリーでパスさせたのがマズかったのかね。まぁ結果論。
とりあえず「右の裏(奈良左CBの裏)」は何度か狙っていた形だったよね。

2点をリードした琉球は自軍からのビルドアップを継続。
岩渕・佐藤・平松・岡澤と中央に4枚を置く形で、奈良の中盤は守備の基準が定まらない。
「琉球CB にプレスいきたいけど、近くにも敵がいるから行けない」が続いた前半だった。

38分、白井の緩々アウトサイドパスから森が桑島と接触。
足裏マックスデンジャラスタックルだった。レッドカード相当かなと思ったがお咎めなし。21分も同じ選手だったのでせめて警告は出して欲しかった。白井、アウトサイドパスがいつも緩い。
(これ、ドロップボールから試合再開していてファウルすら取ってなかったぜ)

39分、昨季と違う姿勢が見えた。
ファウル明けで試合再開から最終ラインで保持する。
ブレイク中に意思疎通をしたのか、奈良は中盤4枚+前線2枚で強いプレスを掛ける。
相手が前傾姿勢になるや、ロングボールを放る藤春と、セカンドボールを拾うためにポジションを押し上げる琉球の中盤。
セカンドボール奪取率の高さの理由がわかった。ただ、中盤攻守にめっちゃしんどそうだから時給上げて欲しい。

前半終了。

攻撃はパーフェクトと言っていい内容では?岩渕が出てこないのは気になるけど、あそこは一番プレスがきつい所だから今後に期待。彼が活きだすともっとチャンス作れる。

奈良はチャンスが無かったわけではなく、シンプルな攻めからシュートまで持っていけていた。
琉球の保持対策にはテコ入れの必要がある

ハーフタイム、岩渕に替えて富所を投入。TV に出てた2人が替わったのね。
奈良も寺島を投入。


後半

後半開始

明確に前に出てきた奈良が琉球の最終ラインにプレスをかける。
苦し紛れに前線に蹴る琉球とそれを拾う奈良。
と同時に、いままでプレス部隊として高稼働していた両インサイドハーフの走力に陰りがみえてきた。守備のスイッチが入らずズルズル引いてしまう。
引いてしまうことでスペースが生まれ、奈良は右からのアーリークロスを増やしていった。

56分、爆走白井がファウルを受け FK のチャンス。平松が直接狙うも壁に阻まれる。
最近は富所蹴らなくなったなぁ。

やはり守備のスイッチを入れきる事が出来ない琉球はずるずる引いてしまう。やっぱり肝はインサイドハーフの運動量。ここが相手SBを捕まえるのを合図に守備スイッチが入り、FW2枚も呼応して相手CBを捕らえに行くのだが、体力的に前半と同じスタイルは貫けない。富所を中盤に入れて5-4ブロックを組んだ方が良いと感じた。
奈良がポゼッションするシーンが目立つ。

61分~62分、
琉球は近い距離でパスを回し岡澤のミドルパスを受けた上原がシュートを放つ。惜しい。
相手を押し込んでしまえば良い連携は見られる。これは再現性高そう。
この2分間で岡澤が見せた2つのターンには才能を感じずにはいられなかった。強化部、5年契約を!

63分、白井が笑顔でピッチを去る。高木イン。

64分、奈良も前線を2枚替え。

69分、奈良がゴールキックを繋ぐ展開からいとも簡単にゴール前に侵入しヘディングシュート。これは六反がスーパーセーブ。いや六反は凄い。コーチングもガンガンしていて良い
それにしても守備崩壊してるなー

75分、琉球は両WBを替える。吉本・武沢イン。
「アーリークロスを許すな」がベンチからのメッセージでしょうか。
という事でインサイドハーフは勤務継続。

82分、奈良が右からアーリークロスをあげ百田がヘディングを突きさす。ずっと狙ってた形。
耐えきれなかったか・・・

83分、奈良は森田を投入。昨季の不遇を思い出しめちゃくちゃ申し訳ない気持ちになる。
その森田が惜しいミドルシュート。No More 恩返し弾である。

86分、富所が一人鹿島を実行。
「ファウルをもらう(完全に貰いにいった)+シャペウ+股抜き」
海外だったら相手がキレてピッチで揉めるやつ。

89分、奈良はまたも右のアーリークロスからヘディング。これはバーに助けられる。。。
死にかけた。

タイムアップ。2-1で勝利する

独り言


六反・・・流石のキャッチング。安定感あった。
森・・・配給が凄まじい。縦へ5本くらい通した。二次攻撃の起点としても輝いていた
鈴木・・・安心して中央に置ける。初めてみたけど良い選手
藤春・・・左CBで魔改造計画が静かに進行している。二次攻撃の起点としても輝いていた
岡澤・・・受けて良し、出して良し、走って良し、全部出来る。異次元のパフォーマンス
平松・・・守備のスイッチ役として攻守にハードワーク。時折降りてビルドアップを助けた
佐藤・・・ハードワーカー。奈良が右から攻めるのもあって、一番走ったのでは?足元もあって良い選手。アタッキングサードで見てみたい
上原・・・大型WBとして計算できそう。裏抜けだけでは無く、フリーランの質も昨季と変わった。ナイスアシスト
幸喜・・・ナイスゴール。足元も上手いし運べる。今季は飛躍の年になりそう。こんなに縁起の良い名前があるのねと思った。18歳ながら十二分に闘えていた。
岩渕・・・奈良が圧縮し彼のスペースがなかったため目立つシーンは無かったが確かな能力。彼が活きれば得点が増える
白井・・・見事な裏抜けで2点目を奪った。足元で繋ぎがちの琉球スタイルにおいて、目線を変える裏抜けは重要な役割を持つ。

思ったよりも良い仕上がりで楽しい試合が見れた。前半は。
近距離でのポゼッションは質が高くいくらでも繋げそうな気がした。中央に人を集めてサイドに渡すのが基本なのかな。
また最終ラインから裏への配給も多く、相手にとっては守り難いと思う。

後半は課題がたくさん出たと思うので、開幕から改善を図れるし良い収穫になったのでは?
個人的に後半の展開がガラッと変わった理由は
「疲弊した中盤が中途半端にプレスに行く→でも最終ラインはドン引き→スペースが出来る→奈良に持たれる」
だと思っていて、相手がどうこうと言うよりは、自分達で意思を統一出来なかったところにあると思うが、どうなんでしょう。

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