詩 「いきつ もどりつ」

千の陽光が結んでほ
王位を継承したいと言
ころぶ子どもたちの足をまたはらう稲穂
うその曠野を食べなければならない

立ち入り禁止の看板にな
必ずや勝ってみせると言って引
だれの予言なのか早く逃げた忘れたよあの人の名
かれていく花の中ブタは下半身の麻痺

交通整理をしなければ通れないゆ
お互いに突然のことで驚愕のい
めのなかに水音がたたえられいるのに干あがる湯
かすみで何もかも見えなかった海の境界

飛べないミツバチの黄色いかな
捨てた、うるさすぎる飛ぶ、群れるよ
しみの濃いカーテン膨れてたくらみの否
しきりに雨の降る森はがいじめする夜

あふれすずやかに鐘、ただ響きわ
こずるいのは誰だ赤い靴をな
たりないはずの物を探しているうち消えうせた輪
げてものを食う口を延々と見せる女

遊んでばかりいて馬の世話やらずにし
また光る画面に泳ぎつついきつもどり
まいこんだ歌と足と花びらが翻弄される嵐
つかんだこの手を二度と離さないと誓ってばかり





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