Billy Joelのコンサートに行ってきた

すごかった。

74歳とは思えないパフォーマンス。全く衰えを感じなかった。18年前の東京ドームと比べても遜色なかった気がする(あまり覚えてないけど)。歌上手いし声量あるし高音でるしマイク回すし、まさにスーパースターだった。バックバンドも最高。

周りのお客さんも、ビリージョエルが好きなんだってリズムのとり方や歓声から伝わってきた。うるさくはないんだけど愛に溢れてて、本当に幸せな空間だった。

アンコールでは「Uptown girl」も歌ってくれて、隣に座っていたうちのUptown girl(母)と盛り上がった。アンコールは5曲もあって、ビリーさんも楽しそうだったしよかった。終わったあと興奮しきった父が「一杯飲もうよ」と飲み屋を探したものの見つからず、みんなで丸亀製麺を食べた。こういうのもアリだなと思った。

振り返って一番心に響いた曲を考えると、やっぱり「Piano Man」かなと思う。

この曲は、父がドライブの時によく流していた。まだ小さかった僕は自然と覚えて歌うようになった。いつも助手席でサビを口ずさんでいた。いつしか家族でドライブなんて行かなくなってしまって、僕はお風呂で一人で歌うようになった。

時は流れ、僕は大学生になって、バンドでビリージョエルをカバーすることにした。それで初めて「Piano Man」の歌詞を調べて、その内容に驚いた。

さらに月日は経ち、今僕は青年と呼べる歳になった。別に大人の哀愁がわかるなんて言うつもりはないけど、色んな経験をして、叶わないことがあること、全てがうまくはいかないことが、少しずつわかりはじめてきた。

父はどんな思いでこの歌を聴いていたんだろう。父も若い頃にこの曲を知って、人生の苦楽、というか、割と苦の方が多い人生を歩みながら、この曲の本当の意味を理解していったのではなかろうか。そんな日々の生活の中で、一生懸命働いて僕を育ててくれたんだと思うと、胸がいっぱいになってしまう。

ビリージョエルはこの曲を24歳で作った。鳴かず飛ばず、弾き語りで生計を立てていた彼の実体験に基づく渾身の一曲。24歳でこんな曲を作れるなんてとても信じられない。そしてそれから50年が経つことになる。これからもこの曲の輝きは決して褪せないと思う。

今でこそビリーさんはお茶目なお爺さんになってるけど、彼も苦労の多い人生だったみたいだから、あと数十年は元気に生きて何回も東京に来てほしい。本当に楽しいコンサートだった。本当に楽しかった。そして、こんなに素敵な音楽と共にある人生でよかった。人生には音楽が息づいている。

本当にありがとうございました。

It's nine o'clock on a Saturday
The regular crowd shuffles in
There's an old man sitting next to me
Making love to his tonic and gin

土曜日の夜9時
いつもの客たちが集まってくる
俺の隣に座る爺さんは
トニックとジンを愛でている

He says, “Son, can you play me a memory?
I'm not really sure how it goes
But it's sad, and it's sweet, and I knew it complete
When I wore a younger man's clothes”

彼は言う「若いの、
思い出の曲を弾いてくれるか?
はっきりとは覚えていないんだが
切なく、甘い曲だった
昔は全部覚えていたんだ
若者の服を着ていた頃は」

Sing us a song, you're the piano man
Sing us a song tonight
Well, we're all in the mood for a melody
And you've got us feeling alright

歌ってくれ ピアノマン
歌ってくれ 今夜
みんな歌を聴きたい気分なんだ
いい気分にさせてくれよ

Now John at the bar is a friend of mine
He gets me my drinks for free
And he's quick with a joke, or to light up your smoke
But there's someplace that he'd rather be

バーにいるジョンは俺の友達で
俺に酒を奢ってくれる
彼はジョークも切れるし
タバコの火もすぐつけてくれる
でも彼は他にいるべき場所があるんだ

He says, “Bill, I believe this is killing me”
As the smile ran away from his face
“Well, I'm sure that I could be a movie star
If I could get out of this place”

彼は言う「ビル、もううんざりだよ」
彼の顔から笑顔が消え去った
「ああ、ここから抜け出せたら
俺はきっと映画スターにだってなれるのに」

Now Paul is a real estate novelist
Who never had time for a wife
And he's talking with Davy, who's still in the navy
And probably will be for life

ポールは不動産屋で小説も書いてる
嫁さんを探す時間もなかった
彼が話してるデイヴィーはまだ海軍にいる
多分一生そのままさ

And the waitress is practicing politics
As the businessmen slowly get stoned
Yes, they're sharing a drink they call loneliness
But it's better than drinking alone

ウエイトレスは立ち振る舞いを学ぶ
だんだん酔っ払うビジネスマン相手に
そうさ 彼らは「孤独」という酒を分かち合ってる
一人で飲むよりはマシなのさ

Sing us a song, you're the piano man
Sing us a song tonight
Well, we're all in the mood for a melody
And you've got us feeling alright

歌ってくれ ピアノマン
歌ってくれ 今夜
みんな歌を聴きたい気分なんだ
いい気分にさせてくれよ

It's a pretty good crowd for a Saturday
And the manager gives me a smile
'Cause he knows that it's me they've been coming to see
To forget about life for a while

土曜日にしては客入りがかなり良くて
支配人も笑顔をくれる
彼は知ってるから
みんな僕目当てだって
少しの間でも日々の生活を忘れたいのさ

And the piano, it sounds like a carnival
And the microphone smells like a beer
And they sit at the bar and put bread in my jar
And say, “Man, what are you doing here?”

ピアノはカーニバルのように響き渡り
マイクはビールのように香り立つ
バーの客は僕にチップを弾みながら言うのさ
「兄ちゃん、こんなところで何してるんだ?」

Sing us a song, you're the piano man
Sing us a song tonight
Well, we're all in the mood for a melody
And you've got us feeling alright

歌ってくれ ピアノマン
歌ってくれ 今夜
みんな歌を聴きたい気分なんだ
いい気分にさせてくれよ

https://www.worldfolksong.com/popular/piano-man.html



「Just the Way You Are」やり残してるので、また来年も来てね!(「Captain Jack」も!)

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番外編

先週ブルーノ・マーズのライブにも行った。めちゃくちゃよかった。「Versace on the floor」は特に最高だった。

ブルーノのライブは若い人が多かったから、一週間後にビリージョエルのコンサートに行った時はなんかタイムスリップしたのかなと思ったよね。

でも時間は平等に流れるものでして、そのうちブルーノもお爺さんになって、観客もみんな歳をとって…。え、もしかして俺もおっさんになるのかな…。

まあとにかくブルーノもビリーみたく長生きしてくれよ。それで30年後も東京ドーム(あるかわからんけど)で7daysやろう。マークロンソンもアンダーソンパークもカーディも呼ぼう!

フレディもマイケルもみんないなくなっちゃうんだから、好きなアーティストが生きているありがたみを忘れちゃいけないよね。この瞬間を噛み締めて生きるしかないよ。憧れの人が目の前にいるのにスマホかざしてる場合じゃない。目に焼き付ければ、目を閉じても浮かぶのに。

日本来てっていうか、俺が行こうかな。


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