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LINEの生活

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LINEの生活の記事まとめ!
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#テンヌキ

LINEの生活 シーズン5(最終章)完全版

判断見慣れた光景が広がった。立ち並ぶ数々の工場。なぜかあたりが騒がしい。まるで、電波に不都合が起こって、テンヌキのいたLINEの世界に戻ってしまったようだ。 東は自分のいる場所を確かめるため、聳え立つ大きなスマホに駆け寄った。 『和樹』と表示が出ている。 クローンの東は、まだ和樹とLINEをしているようだった。 「よし、じゃあ...」 東はクルッと後ろを向いた。屋敷が見える。 「行くぞ...ってうわああ!」 東が走ろうとした時、誰かに頭を掴まれた。 「だ、誰!?」 東は掴まれ

LINEの生活最終話 The Life Of LINE

LINEの生活ついに最終話!本編↓ 「ど、どうしたんだ!?」 「東さんの呼吸が...浅くなっています!」 「!?」 「い、急いで薬を!...おじいさん、お願いできますか」 「老」は、「東」の声を聞いても、動こうとはしなかった。 「...あんた、」 テンヌキが口を開いた。 「あんた、今の状況がわかってるんですか!?あんたの孫が今、死にかけているんですよ!?わかるだろ!?自分の罪を償おうとか、思わないのか!?あんたのせいで東が、死んでしまいますよ!?」 「わしには罪を償う資格な

LINEの生活#40 反乱

「どう言うことだ?それは------」 バコン! 部屋の扉が、大きな音をたてて、真っ二つに割れた。 「『ボス』!来ましたよ!!」 そこには、「東」とその他、東と和樹のスマホにいる文字たちが、銃を構えて立っていた。 「家来たちは?」 「全員制圧しました!あとはここにいる奴らだけです!」 「わかった。『東』、君は東の手当てを!他の文字は、ここにいる文字を制圧!わかったかい?」 「「ハイ!!」」 一体何が起きているのかわからない...というように立ち尽くす家来たちの背後にまわりこみ

LINEの生活#39 「お」

「...時間になっても、東さんがこなかったって、確かにやばいですよね...」 「うん...」 エレベーターの表示が十階になった頃、「東」が口を開いた。 テンヌキは返事をしながら、東とカーソルの安否を考えていた... (...東は今ここにいるんだよな?実際僕の指定した場所に来ていないわけだし...何かあったのかな...?) バアン! 「じ、銃声!?」 「東」の声で、テンヌキは我に帰った。 「どこから!?」 「多分...『ボス』の部屋から...」 「っ!!!今何階だ!?」 二十階

LINEの生活#38 狂った愛

LINEの生活...計算してみたらあと 4話で完結します。 プロットノートを見返してたら、この事実が判明しました...!! 長かったですね... さて、今回の「狂った愛」は、私が「LINEの生活」史上、一番頑張った話です。 最初の1行から怒涛の展開!! それでは、本編、お楽しみください!! 本編↓↓ 「...あんた、俺のおじいちゃんだろ?」「そうじゃ」 テンヌキが送電室へ行く少し前の会話だ。 「なんでこんなことしたんだよ!!」 「それは...」 「老」は、...東のおじ

LINEの生活#37 放送

「う...ウ゛....あ...!?」 カーソルも目を覚ましたらしい。カーソルは、目を見開いて、「ボス」の席を見ていた。 「ど、どういうことだよ!?おじいさん‼︎‼︎‼︎」 「......湊太...覚えているか?」 「ああ!あんたは俺たちを助けた...おじいさんだよ!...ってかなんで俺の名前知ってんだよ??」 「...以前、わしをどこかで見た、と思ったことは無かったか?」 どういうことだ!?東は少し迷ったが、すぐに言った... 「!!まさかあんた、俺の-----------」

LINEの生活#36 「東」という人間

フォトギャラリーで画像選んでるんですけど、いつもの画像が見つからんからまた画像変えました...最後のシーンで「えっ」って言うと思います! 本編↓↓時は少し遡り、東たちが「ボス」の屋敷に潜入した頃... ダダダダダダダダダダ!屋敷中に、激しい銃声が響いている。 「殺すなよ」 「ああ...」 二つの文字は、小さな声で耳打ちし合う。そして、エレベーターから家来を遠ざけるように、エレベーターと距離をとった。すると、家来も東たちの動きに合わせて、こちらに近づいてきた。 まだだ...。

怒涛の伏線回! LINEの生活#35 おじいちゃん

タイトルにも書いてある通り、今回は最終章の今後につながる、怒涛の伏線回!どうぞ、楽しんでいってくださーい! ※この物語は フィクションです!!本編↓↓↓↓↓↓「ねえ、おじいちゃん!今日はどこへ連れてってくれるの?」 「そうじゃなあ...」 2004年(当時の東は6歳)、東湊太は目を覚ましてすぐに、自分のおじいちゃんに声をかけた。 「今日は仕事はないし、遊園地でも行くか!」 「やったあ!」 東のおじいちゃんは、携帯電話製作会社の社長だ。大体30歳くらいからこの仕事を始めて、

最終章開幕!ということで、恒例になってきた(?)ちょっと長めの LINEの生活#34判断

ついにLINEの生活も最終章かあ... 長かったなあ...... さて、最終章、完結するまであと10話ほど。 それまで、末長く(?)お付き合い下さい!本編↓見慣れた光景が広がった。立ち並ぶ数々の工場。なぜかあたりが騒がしい。まるで、電波に不都合が起こって、テンヌキのいたLINEの世界に戻ってしまったようだ。 東は自分のいる場所を確かめるため、聳え立つ大きなスマホに駆け寄った。 『和樹』と表示が出ている。 クローンの東は、まだ和樹とLINEをしているようだった。 「よし、じゃあ

LINEの生活#33 最終章開幕!シーズン4最終話!! 電波に乗って ルビ機能めっちゃ使いました!

一夜明けて。東はリュックを背負った。 「あ、東、それはやめたほうがいい。怪しまれるぞ」 テンヌキは、東のリュックを引っ張った。 「ああ。そうだな」 東はリュックを下ろした。 「東がスマホに入る直前に、投げ込むよ」 「おう」 テンヌキは東のリュックを拾って、しっかりと掴んだ。 「東」 「ん?」 「今まで、ありがとう」 テンヌキが、少し恥ずかしそうに言った。 「お、おう...。こちらこそ」 東も、少し恥ずかしそうに言った。 「...それじゃ」 「じゃあな」 東は「ボス」の部屋から

LINEの生活#32 払うべき代償

「...ナンデ...モドレナイノ?」 東は涙目になりながら、テンヌキにたずねた。 「東には、話してなかったね。元々は...」 テンヌキは、「お」が、裏切り者を逃してしまうことを防ぐ為に、元々あった人間の世界への通路を塞いでしまった、ということを話した。 「...マジ?」 「マジ」 「え!?じゃあ俺どうすればいいの?」 「え〜、寿命が尽きるまで暮らしたら〜?この世界で〜」 テンヌキは、「そんなことは別に僕にはどうでも良いので早くおさらばしてください」というように喋った。 「いや

LINEの生活#31 法律変更宣言(例外)② 画像変えましたあ!!!!

「法律変更宣言」とは、「ボス」に一度だけ与えられる、法律を変えることができる権利のことだ。もし、変えた方が良い、という法律があれば、「ボス」と家来が全員で話し合って、法律を変えることができるのだ。 だが、これにはデメリットがあった。使えるのは、十二月三十一日に行われる、一斉処刑の直前まで。もし、直前に「法律変更宣言」をしたとしても、会議にかかる時間もあり、会議しているうちに処刑の時間が来てしまうので、法律変更宣言を使った「ボス」は、殆どいなかった。 東は前に、「お」にこのこ

LINEの生活#30 法律変更宣言(例外)①

LINEの生活もやっと30話... 多分完結する時には、連載開始から一年は経ってるはず。 それまで末長く(?)連載にお付き合いください! 本編 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓東とテンヌキは、「事情聴取室(人間界でいう取調室)」につれていかれた。二つの文字は、「事情聴取室」についてからも、涙を流していた。 「おい!お前ら!!『ボス』の部屋にいたな!?」 東とテンヌキはうなずいた。 「あそこで、『ボス』の頭から血が出ていたが、どういうことだ!?お前らが殺したのか!?」 東は黙って「

LINEの生活#29 手記

ボスの生活を、どれだけ呪ったか... 誰にもこの苦しみを言えない。だからせめて、ここに書き残しておこうと思う。私の文字生の全てを。 ある日、私が昼食を食べている時。「守」の文字(のちの私の家来)が、ゾロゾロと私の方へやってきた。私は焦っていた。誰だこの文字は?なぜ私に寄ってきた? 焦りながらも、私は椅子から立ち上がり、「守」の文字と距離をとった。だが、「守」の文字は足が早く、すぐに私に追いついた。 「な、なんなんだよ!?」すると、「守」の文字が私の腕を空に掲げて言った。 「