「海街diary 9 行ってくる」感想

1~8はもう図書館へ返してしまったので、とりあえず9巻(最終巻)のみ感想(バレありです。ついでにBANANA FISHのバレもありです)

そこここで、今までの吉田先生の作品のシーンがデジャブでした。

”山猫亭”のおやじさんが、チカちゃんにかけた言葉、人が欲しい言葉をかけてあげるってこういうことなのか、と感動して涙出そうになった。「BANANA FISH」でアッシュに言葉をかける英二がだぶった。英二をもっと老成させたらああいう言葉になるのかな?とか。山猫亭だし!
おやじさんが、「まちがいなく幸せだった」とおばちゃんが亡くなってから思ったのも、おばちゃんがいた時は幸せだったのだ、と実感したことが、BANANA FISHで英二が、アッシュがいなくなってから感じたことでもあるのかなあ、アッシュと一緒にいた時は幸せだったのだ、と感じたのかな?とすればこのおやじさんの言葉は一つのアンサーなのかも。と思ったり。

ラストシーンのすずちゃんの表情が、「イブの眠り」のアリサの表情を彷彿としたり

中学一年のすずちゃんが自分の居場所を見つけて卒業するまでのこの話そのものが、「光の庭」の暁ちゃんがデジャブして、話も悩みも全然違うのに、暁ちゃんが前を向いていく話を見てる気もして

そう考えると、何度も”生きてこそ”という言葉が、色んな表現で出てくる。「生きてるってそれだけで超ラッキー」も一つの言いたいことの境地かも。


「行ってくる」で終われる話、あったかくていいね。


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