ウェブメディア『ペロリ』がスタートします!
『ペロリ』は、2019年9月15日にオープンする静岡の食をテーマにしたwebメディアです。
サイトの基本的なコンセプトはこちらをご覧ください。
サイト立ち上げまでの経緯を振り返っています。
どのように『ペロリ』ができたのか興味ある方はご覧ください。
運営会社である株式会社ワード・ローブが設立されたのは2017年の8月。つまりサイトがスタートするまでに2年を要した。ひとえに会社そして編集長である私の実力不足であることは間違いないが、設立当初に想定していたビジネスモデルからプランを一新したことも大きな要因の一つであった。
設立当初は“静岡の食”を全国に販売するECサイトというビジネスプランだった。静岡の食べ物の質には現在でも疑いの余地は無く、それをデザインや動画の力で紹介し、全国に売っていこうと思っていた。しかし、数多ある食料品を扱うECサイトの中で本当に売れるのだろうか?という疑問が払拭できずにいた。
そもそも、このECサイトの構想、頭に浮かんで模索し始めたのは7・8年も前のこと。その頃のweb施策といえば、SEO対策にアフィリエイト・リスティング広告。その後、モバイルファーストにグロースハックや5Gによる動画コンテンツと振り返るとゾッとするほどwebの世界は移り変わりが激しい。
構想が生まれた7・8年前、法人設立の2年前ですらサイトを立ち上げていたら、日々変わるweb戦略に翻弄されて右往左往しながら会社を切り盛りして現在に至っていたことだろう。ほぼ、“やるやる詐欺”みたいな状態でオープンが遅れまくり、関係者の方々には申し訳ない気持ちと私を信用してくれて待っていただいたことに感謝しかないのだが、このタイミングになったのも必然なのかなとも思っているのです。(ホント皆様スイマセン...汗)
ビジネス、特にベンチャーなんてKPI設定してPDCA高速で回して修正を加えながら速さと行動力で突破していく!というのも理解できるが、結局は経営する人間がここでいこうと決める確信がどこかであるものだと思う。それは、「これをやれば儲かる」「これで成功する」という類のものではなく、自分は、これをやるために経営しているんだ・生きているんだという意志のようなもの。
私にこの意志が生まれたのは、NewsPicksとの出会いだった。さらにいえばNewsPicksが主催するゼミで学んだ、現NewsPicks取締役の佐々木紀彦さんとの出会いである。
佐々木紀彦ゼミではメディアの歴史から現在の状況、これからの社会には編集者が必要であること、リーダーになるための資質など多くを学ばせてもらった(ざっくりですが...)。これまで広告業界で経営者として事業を進めてきた自分にとっては身近な内容ではあるが、今まで答えが出せずにいた漠然としていた疑問や新たな知識をわかりやすい解説を加え学ばせてもらうことができた。
それと同時に自分が運営していくサイトで悩んでいた私にとっては、自分の仕事への姿勢を根本から見直させてくれる刺激のある時間でゼミを重ねるごとに霧が晴れていくような感覚すらあった。ゼミの終盤には、自分の運営するサイトをただのECサイトではなく、静岡で新たに“食に関するwebメディア”として立ち上げますと参加者の前で発表していたほどだ。
単純にやることが“ECサイト”と“webメディア”の二つになったことで、当然業務の量は増える。ショップと食の情報誌を同時にやるようなものだ。しかし、私は今までよりもポジティブに仕事と向き合っていた。
今までの広告業界での仕事では発注者がいて請け負う自分たちがいる。このペロリでは自分の会いたい人に会い、話したいことを話せるのだ。静岡にこんな人がいるんだ!静岡にこんな面白い取り組みがあるんだ!と日々、感動し刺激を受けている。なによりも、やっぱり静岡の食べ物が美味しいということを再確認する毎日。
全国の人たちにこの静岡のタレントたちを紹介し、この食べ物を味わってもらいたい。その気持ちは日に日に強くなり、しっかりと伝えよう・しっかりと届けようと模索しながらオープンを迎えることができた。
オープンの約1ヶ月前に自分の誕生日を迎え、家族で名古屋に出かけて、欲しかった眼鏡をプレゼントしてもらった。これだけネットが普及し、通販をよく利用しているが、誕生日は片道1時間半の名古屋の店まで行って買った。
宅急便で送られてくる商品に慣れていたせいか、とても新鮮で、欲しいものが手に入った喜びもさることながら、その眼鏡にはその日の家族の表情や会話という想い出がついてきたのだ。
自分で通販サイトをオープンするのにおかしな話ではあるが、その日に改めて思ったのは、利便性だけではない、想いを共有できる商品やサービスを届けることが私たちのやるべきことだと...。売って終わり食べて終わりの関係性ではなく、いつまでも静岡の食とお客様との間にいて皆さんと想い出をつくっていきたい。そう感じながら動画編集などの業務に追われている。
ペロリ編集長 新村康二