漫才「10回クイズ」

ツ「どうもペドラザの怪人です」
ボ「最初のキーワードは、ヒです。」
ツ「漫才にキーワードクイズ挟み込もうとすな。途中でその時間設けるつもりなん?」
ボ「ツッコミの合間に適宜」
ツ「やめろやテンポ悪なるし途中からクイズの答えしか気にならんようになるやろ」
ボ「クイズ言うたら10回クイズってようやったね」
ツ「子供の頃やろ、ようやったわな。」
ボ「ピザって10回言うて〜ってね。」
ツ「そうそう、それで膝と肘間違えるやつな。」
ボ「え?あれって言わされた奴がその枚数分ピザ買いに行くゲームちゃうの?」
ツ「先輩が後輩パシらせるためのゲームちゃうねん。」
ボ「いっつも俺がピザ10枚ずつ買わされんねん」
ツ「お前がパシらされてたんかいな。ほんで10枚て食べきれへんやろ」
ボ「いや、食べる用ちゃうねん」
ツ「え?」
ボ「なんかいつも俺が買ってきたピザを、友達6人で一枚一枚並べて円を作るねん、ほんでな、真ん中に生贄となる人柱を…」
ツ「いや待って待って」
ボ「滅びの呪文を唱えて」
ツ「やめてくれよ。急にハンドル切ってオカルト路線突っ切ろうとすなって。なんやその地獄のピザパは。10回クイズどこいってん」
ボ「いや呪文を10回唱えて」
ツ「その10回とちゃうねん。そうなったらもはやローカルルールの域超えて違うゲームやから。」
ボ「すると天空からピザの神様が現れんねん」
ツ「たぶんそいつ太ってるやろピザばっか食うて」
ボ「ポテチ食いながら」
ツ「いやピザ食えよ」
ボ「ほんで『お前の願いをなんでもひとつ叶えてやろう』言うてくれんねん」
ツ「ポテチ食うてるデブに言われても説得力ないやろ。」
ボ「だから俺は願いを言うわけよ」
ツ「なんて言うたん」
ボ「『いっぱいピザが食べたい!』」
ツ「さっき10枚買うてきてたやろ、それ食えや。」
ボ「ほんならピザ神が笑うねん」
ツ「ヒザ神みたいに言うなや」
ボ「で、そっと俺に手渡してくれんねん」
ツ「ピザをかいな」
ボ「ドミノピザの優待券」
ツ「神様呼ばんでもドミノピザで買うたらもらえるやろ優待券。」
ボ「ほんでそれを手にして俺はドミノピザへ行ってまた10枚買うわけよ」
ツ「だから10枚も食わへんやろって」
ボ「で、その10枚を友達5人で並べて円を作って、その…」
ツ「待って待ってループしてるで」
ボ「人柱を…」
ツ「怖い怖い!怖いし胃もたれする話やわ。なんやねん10枚ずつピザ増えていく話て。アメリカ人がリメイクした落語聴いてんか思ったわ。」
ボ「けどこうしてピザを無限に楽しめるわけよ」
ツ「最初の話どこ言ってん。10回どころじゃないくらいピザって言うてもうてるけど。
…え、待って、さっきの人柱てどうなってんの?」
ボ「まぁ、細かいことはええやん」
ツ「いやいや大事なとこやで。そういや最初は友達6人言うてたけど、2回目5人になってなかった?」
ボ「…」
ツ「…」
ボ「…キーワードクイーズ!!」
ツ「持ち前の明るさで乗り切ろうとすな。キーワードクイズてそんな気持ち悪いオカルトの間に挟むもんじゃないねんて。」
ボ「次のキーワードは、ジ!くっつけると…?」
ツ「10回クイズの答えネタバレしてるやんけ。やめさせてもらうわ」

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