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ひまわり。

いつも暇なときに電話をかけてくる男の子がいた。

その子は、マックとドラムが大好きで。
田舎の家は一部屋スタジオにしてる家はよくある。
その子の家もそんな感じで、よく集まってて
わたしはみんながバンドの練習してるのをみてた。

数年後、音楽をするために大阪に行った。
好きなバンドと対バンすることが多くて遠征するときは
いつも連絡してた。色んなバンドを紹介してくれた。

当時、天の邪鬼だったわたしは勧められたバンドは
あんまり好きにならなかった。が、今でも好きな
あるバンドはその子に教えてもらったバンドだ。
教えてもらったときは興味なかったが、ライブで
一耳惚れ?して、3日後には神奈川に飛んだりもした。

その子は、バンドが解散してしまい、なんだかんだ
地元に戻ってきて、似合わない工場の仕事をしてた。

その頃は、夜中になると眠たくない〜と仲良い
女の子たちによく電話をしていた。わたしもそのひとりで
音楽や恋愛について、いろんなことを夜な夜な話してた。

彼女もできて数ヶ月くらい連絡がこなかった。
最近ないなと思ってたところに電話がかかってきた。

その日は、今までにないくらい、まわりの友達の話や
これから彼女と結婚したいから頑張りたいんやって
とっても前向きな話たちをたくさんしたのを覚えてる。

その1週間後、その子は専門時代の友達との飲み会で
眠るように亡くなった。25歳だった。

その子は、遠征に行くとハグを求めて飛びついてきたり、
働いてたコンビニに来てくれるとハイタッチを求めたり、
居酒屋で会うと誰といてもウェーイと寄ってきたり、
いつも全力ですごく愛される人間だった。

お別れ会も座りきれないほどのたくさんの人がいた。
楽しく送りだしてあげたい思いで追悼ライブもした。

わたしは人生であれほど泣いたことはない。
ショックが大きすぎて、過換気で倒れたりもした。
その当時の恋人とは、生死の価値観の違いが
あまりに大きいと感じてしまい、お別れした。

あれから、もうすぐ9年になろうとしている。
音楽を聴いてるときだったり、夜中にふとだったり、
ひまわりをみたら、ピンクのものをみたら、
マックをみたら、いろんなときに思い出す。

あんなに前向きに生きることを楽しんでた
元気でしかないような人間が、なんの前触れもなく
この世からいなくなってしまうことがある。

わたしはセルフネグレクトが〜云々はあるけど、
大切な人たちだけにでも、いつでも言葉で
伝えるようにしていきたいなとは思ってる。

なにが書きたいのかわからなくなってしまったが、
数年間、この事実を受け入れることができなくて
文字にしたことがなかったからここに置いておく。

またあした。

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