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ちゃんと言う


いま、あるクライアントにとてもネガティブな印象を抱いている。

すべては積み重ねだけど、決め手はつい最近あったこと。
向こうの都合で泣きつかれ、半ば無理やりやらされる形になった仕事がある。それだけならいい。やり方は死ぬほど気に食わないけど、受けた時点で自分の責任でもあるから。

その案件の打ち合わせが最悪だった。まず、資料が事前に共有されず、直前に送られてきた。しかも朝の忙しい時間。私はざっくりとしたイメージしか知らないまま午前中の打ち合わせに突入。ただでさえ抱いていた不信感がさらにつのる。

そのあと、内容を聞いてこれはひどいな、と。
色々あげるときりがないけれど、一番こたえたのは、わたしが「やってみた」系の企画だということ。それを知らされないまま話がすすみ、中盤何かおかしいと思って、待ってくださいこれ私がやるってことですか?と聞いたらあっ、そうです、大事なこと言ってなかったですねって。

いやいや、ポンコツにもほどがある。
やってみた系の企画なら、取材がなかろうがこちらの負担は段違いだ。自分で申し込んで、一定期間検証しなくちゃいけない。しかもそれ、1週間かかるんだって。

その情報後出しするなんてありえない。人が人ならイジメか策略と捉えたと思うけど、こちらがブチギレて断るリスクを考えると、本当にただただ非常識なんだろう。仕事の基本の基本、言われてないことを知ってるわけないでしょう。

もう信頼は完全になくなった。


字数は普段の5倍の分量。締め切りも勝手に設定されていた。この記事を書くにはあるデータが必要だけど、それはまだ揃っていなくて、いつ送れるかもわからないんだって。そして最初、写真は自分たちで用意すると言っていたのに、念のため確認したらやっぱり私が用意するらしい。

面倒くさいことこの上ない。
担当者はわたしより20歳は上だろう。その上司も同席していたけれど、謝罪は一切なし。それどころか、この記事にどんな意義があるかと語るという小手先のテクニックで懐柔しようとしてきた。あのね、残念ながらそんな見え透いた子供だまし通用しないから。新入社員と喋ってんじゃないんだから。大人と大人なの、分かる?

そのやってみた系は種類がいくつかあるので、間違いがあってはいけないため、じゃあどこからどれに申し込んだらいいのか、打ち合わせ後に教えてくださいと伝えたのに、一向にその連絡もこなかった。催促してようやく来るありさま。

もし私が逆の立場だったら、平謝りして、可能なら上司に相談して締め切りを伸ばすか単価を引き上げるか、なんらかのお詫びもつける。

彼らが謝りもしないのは、非を認めるのがリスクと考えているからか、取引先を圧倒的に下に見ており、これくらい普通でしょというスタンスだからか。おそらく後者だろう。

ただのフリーランスの若者を尊重するという発想がまずない。ここは取引先のなかでも大手で誰もが知っている会社だけど、わたしが接している人たちは仕事の基本すら身につけられないまま会社の看板に隠れているだけの社会人人生を送ってきて、そのまま終えるつもりなんだろう。


働き方が多様になったいま、ビジネスにおいては旧態依然とした上下関係なんてもはや存在しない。なんなら人と人との関係性なんて時代や出来事とともに常に変化しているわけで、個人がどれだけ反発しようが無常なのは動かぬ事実。


私はこの会社の仕事がなくなっても、仕事量としてはまったく困らない。彼らはそう思っていないだろうけど。その分ほかの案件を受けたほうがはるかにメリットが多い。代わりがいくらでもいるのはお互いさま。

元々不満はいろいろあったのでこの案件終わり次第単価交渉しようと思っていたけれど、もう契約を終わらせることにした。


未来の私へ。なんとかなったからといってだらだら取引を続けるのは私らしくない。経験上、その後もっともっとつらくなることも知っている。ちゃんと言おう。

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