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2024年 NHKマイルカップ - 分析+予想

▼はじめに

まずは、当記事までお越しくださいましたこと感謝申し上げます。ありがとうございます。当方の記事については筆者が分析の上で導いた予想となりますが、見解通りに展開されない場合も当然ございます。ご購入された馬券購入に対する一切の責任を筆者は負わないものとなりますので、予めご理解くださいませ。



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▼出走馬分析

1.ダノンマッキンリー×北村友一J

◆適性
・コース:B | 距離:B | 重馬場:B

・前後半:46 - 45程度
・朝日杯FS:59.0 - 35.3

前走はL3F33.6の末脚を繰り出して差し切ったわけですが、上位馬は内を立ち回っていた点やスパイラルコースである中京を大外から差し切ったという内容は着差以上に強い内容でした。1:20.1というタイムも優秀でしたし、1F延長しても同じように走ることが出来るならば楽しみな一頭ではないでしょうか。1400mタイプゆえ前走で後方待機策を経験した意味はあり、朝日杯FSで掛かってしまう一面がありましたから折り合い面を考えれば好材料。母父Holy Roman Emperorの影響を一番受けている印象です。


2.ノーブルロジャー×松山弘平J

◆適性
・コース:B | 距離:A | 重馬場:A

・前後半:46 - 46程度
・シンザン記念:58.8 - 35.7

レースに何か注文をする必要がないため、前目でも差しても競馬が出来るタイプかと思います。シンザン記念でもバックストレートからコーナーにかけて川田Jの手綱にスムーズに従い外目の進路を確保出来ましたし、このように従順な性格面はプラスでしょう。走法自体は小回り向きなところがあり、Roberto×Nureyevの配合に母父がHalo系のMore Than Readyという血統的な部分が発現している印象。重量ウィナーとしての実力と機動力・立ち回りの巧さで上位を狙いたいところですから、内枠が欲しいですね。


3.ディスペランツァ×鮫島克駿J

◆適性
・コース:A | 距離:A | 重馬場:B

・前後半:47 - 45程度
・1勝クラス:60.3 - 33.1

前走のアーリントンカップで見せた末脚に関してはメンバー内で最もインパクトのあるもので、L3F32.4という数字的な部分以上にダイナミックなフォームに魅了されました。ファントムシーフの半弟という血統になりますが、本馬の場合は更にアクションが強くなった印象で兄に比べマイラー質なところがありますね。4代母のKeraliが持つNasrullah×Hyperionを父ルーラーシップによって呼応しており、更にNureyev≒Sadler's Wellsのニアリーも発生。やや重厚な血統の上、未経験の高速巡航への対応力がポイントとなるでしょう。


4.イフェイオン×西村淳也J

◆適性
・コース:B | 距離:A | 重馬場:C

・前後半:46 - 46程度
・桜花賞:58.7 - 34.2
・フェアリーS:59.2 - 34.8

性格面はエピファネイア産駒らしく内枠に入ってしまうと前走のように前進気性が表面化するようですね。実績的にも外枠で好走するように、今回も外枠が欲しいところです。桜花賞は気性面が凡走の理由ですし、落ち着いて追走が出来れば更にパフォーマンスは上であったはず。東京でもストライドを生かす持続性は生かせるはずで、特に坂を登った後の走りに注目です。


5.ボンドガール×武豊J

◆適性
・コース:A | 距離:A | 重馬場:B

・前後半:46 - 45程度
・サウジアラビアRC:59.6 - 34.1

約半年ぶりとなった前走のNZTでは本馬の適性から外れた条件ながらも2着。ローテーション的にも勝ち馬であるエコロブルームの方に優位性がありながらも0,1秒差ですし、3歳重賞というレベルのレースで一度叩いたことに加え東京への舞台替わりということで大きくパフォーマンスを上げられるのではないでしょうか。基本的にスピードタイプの印象ですし、ある程度の高速決着への対応は問題ないと見ております。ポイントはスムーズにスタートを切ってリラックスして道中を運べられるかでしょう。


6.ロジリオン×戸崎圭太J

◆適性
・コース:A | 距離:A | 重馬場:A

・前後半:46 - 46程度
・未勝利:60.4 - 33.9

ストライドタイプのフォームは父リオンディーズ譲りよるところかと思いますが、前走の様な密集したレースとなると良さが生かせないためスパイラルカーブなどのない大箱の東京への舞台替わりはプラス材料。マイルは過去一戦しか経験がありませんが、道中の運びを見る限り対応可能かとは思います。スピードと持続力を兼備するストライドは東京コースとの相性も良く、スムーズにスペースが空けば面白い一頭になり得ると思います。


7.チャンネルトンネル×岩田望来J

◆適性
・コース:C | 距離:B | 重馬場:A

・前後半:46 - 47程度
・ジュニアC:58.2 - 34.7

母父Henrythenavigatorをベースに父グレーターロンドンの色が付いたようなイメージでジュニアカップでは1:32秒台で走破しましたが本質的にはタイムの要する競馬の方がベターであると思います。それはやはりベースにある欧州馬Henrythenavigatorの影響で、Nureyev≒Sadler's Wellsの強烈ニアリークロスもありますからパワー色も強め。純然たるマイル適性が問われる競馬よりは前走の様な上がり勝負、あるいは全体的にタイムの要する競馬となれば好走レンジに入ってくるでしょう。


8.エンヤラヴフェイス×菱田裕二J

◆適性
・コース:C | 距離:B | 重馬場:A

・前後半:47 - 47程度
・デイリー杯2歳S:59.9 - 34.9

若干スピードが足りない印象で、例えば1分31~32秒台程度のタイムを問う競馬となると伸びあぐねる可能性があり、馬場が渋る方が本馬にはベターな条件と思います。また、馬群を嫌うため外枠が欲しいところ。狙うとなれば、少頭数のレースで外枠を引いたときでしょうか。内枠を引いてしまった場合、いっそ最後方まで下げて差しに徹する方が良いかもしれません。


9.キャプテンシー×M.デムーロJ

◆適性
・コース:B | 距離:A | 重馬場:C

・前後半:45 - 46程度
・ジュニアC:57.9 - 34.6

タイムの出やすい馬場であったとはいえ、1月の中山で見せたジュニアCのパフォーマンスはレベルの高いものであったと思いますし、高速巡航に持ち込めた時の走りは世代でも引けを取らないのではないでしょうか。ただ、前走では本馬の弱みが出てしまった印象で、渋ったり荒れた馬場であることや自分のスタイルから外れてしまった場合は力を出せない可能性はあります。


10.ウォーターリヒト×菅原明良J

◆適性
・コース:B | 距離:B | 重馬場:B

・前後半:47 - 45程度
・シンザン記念:59.5 - 35.2

皐月賞前の出走馬分析でも記載いたしましたが、本馬のベストコースは京都。それは坂の下りから平坦な直線にかけての走りが良いからで、そういったコース形態とは異なる東京ですと能力をフルに生かすというのは少々難しいと思います。ただ、前走からの舞台替わりはプラス材料ですし馬体的にも距離短縮はプラスと言えるでしょう。前が潰れるような展開ならばチャンスが巡りそうです。


11.アレンジャー×横山和生J

◆適性
・コース:C | 距離:C | 重馬場:A

・前後半:48 - 45程度
・アーリントンC:61.2 - 32.9
・ジュニアC:58.5 - 34.6

リアルスティール産駒は基本的に父に似た骨格が似る傾向があるのですが、本馬もその例に漏れず。現状1400mがベストな印象を受けますから、適性差を埋める意味でも前走の様なL3F戦といった俊敏性や末脚スピードを問う形になれば。リアルスティール×ネオユニヴァースという血統的にもピッチ寄りで前肢が伸びにくい走法的にも小回りでこそのタイプですね。


12.ゴンバデカーブース×J.モレイラJ

◆適性
・コース:B | 距離:B | 重馬場:B

・前後半:47 - 45程度
・サウジアラビアRC:59.9 - 33.5

父ブリックスアンドモルタル内のAureoleを母父ディープインパクト内のBurghclereによってニアリークロスが発生する血統構成にあるため、2歳時に見せた後方一気の競馬が現状ベストな印象。そのサウジアラビアRCにおいてレースL2F11.2のラップに対して中段やや後方から一気に先頭に立っていくスピードの高さにはポテンシャルを感じるものも。懸念点は馬群における競馬と長期休み明け一戦目にGⅠをぶつけてきたところで、特に今年のメンバーレベルは高いので一発回答するならば相当な能力と言えます。


13.シュトラウス×北村宏司J

◆適性
・コース:B | 距離:A  | 重馬場:B

・前後半:46 - 46程度
・サウジアラビアRC:59.4 - 34.3

能力云々よりも鍵は強すぎる前進気性。前走は速い流れになった1400m戦を最後方からレースを進めましたが、それでも抑えながらの形に。GⅠと言えど前走よりはペースが緩むはずの今回で折り合いが利くか、前走の教育競馬がどれほど効果が出るかがポイントになりそうです。まともに走れれば、力は互角にあると思いますが…。


14.アスコリピチェーノ×CルメールJ

◆適性
・コース:A | 距離:B | 重馬場:A

・前後半:46 - 46程度
・桜花賞:58.8 - 33.5 = 1:32.3

本馬は純然たるマイラーではないため桜花賞のように59秒程度で入ってから33秒台で差す形が理想。リッスンの牝系らしく一気に抜き去るというよりは持続的に末脚を伸ばして差すタイプとなります。11秒前半のラップを刻むような高速巡航戦となるとスピードレンジ的に、アーリントンCのようなL3F戦への対応は鍵を握りますが、それ以外ならば安定して力を発揮すると思います。


15.マスクオールウィン×岩田康誠J

◆適性
・コース:C | 距離:A | 重馬場:A

・前後半:47 - 46程度
・フェアリーS:60.1 - 33.9

前躯の動作ややや立ち肩なところは母母エルーセラ内のNever Bend的な部分が発現しているのではと考えており、中山や福島に対して阪神や新潟でパフォーマンスが上がらないのはストライドが伸びきらないところが影響しているからと考えています。近走は出遅れの影響で後方からの競馬が続いており、今回も乗り替わりもあって同様の競馬スタイルとなる可能性があります。コース適性等を鑑みると、前が総崩れしたところを差してくる…といった競馬なら大穴を開けるチャンスはありそうです。


16.ジャンタルマンタル×川田将雅J

◆適性
・コース:B | 距離:A | 重馬場:B

・前後半:46 - 46程度
・朝日杯FS:59.0 - 34.8

レースセンスの高さからコースを問わない万能タイプ、上滑りするような馬場なら対応可能と思われる点から好走レンジが広い一頭。共同通信杯のように上がりの問われる内容となると分が悪いですが、今年のメンバーや例年の傾向からしても超後傾になることは考えにくく、基本的に本馬のレンジ内の競馬が展開されると予想されます。前走よりは距離短縮する今回の方がベターで前走の反動が一つポイントですね。フォトパドックを見る限りはキープしている印象ですので、あとは精神面の疲弊度合い次第です。


17.ユキノロイヤル×石橋脩J

◆適性
・コース:C | 距離:B | 重馬場:A

・前後半:47 - 47程度
・NZT:58.9 - 35.6

前走はタフな馬場であった点やマイペースの逃げに持ち込めた点が好走要因であったと思いますし、Roberto色のあるフォームにディーマジェスティ×タイキシャトルという配合から見ても前走は条件が揃っていた印象。良馬場の東京となると更なるパフォーマンスアップは考えにくく、再び穴を開けるとなれば重馬場による開催が希望でしょう。


18.アルセナール×横山武史J

◆適性
・コース:A | 距離:B | 重馬場:B

・前後半:47 - 45程度
・クイーンC:59.2 - 34.0

ナミュールの半妹ということで本馬は父がエピファネイアに。回転力があり瞬発力はあると思うのですが、反応が鈍いのか性格なのか加速区間がゴールに近く末脚を使い切るシーンはベールに包まれたまま。姉は全身運動が強いタイプですが、本馬の走法は姉と比較してもパワフルではないゆえに中距離寄りで個人的にオークスでも見たいタイプ。道中の追走レンジがポイントと見ております。


※エコロブルーム×横山武史J (出走回避)

▼コース適性
・コース:B | 距離:A | 重馬場:A

・前後半:45 - 46程度
・NZT:59.4 - 35.0

ダイワメジャー産駒で母方にバブルカンパニーやUnbridledが入る血統。また腹袋の大きいタイプですから、ハイペースで消耗戦を前受けする形がベターと言えます。前走程度の入り(12.7 - 11.6 - 11.7 - 11.3)ですと若干行きたがるところがありますし、更にペースが上がっても追走は問題はないでしょう。本質的に中山の方が適性は上かとは思いますが、マイル適性はメンバー内でも上位で世代戦ならば押し切る可能性はあります。器用なタイプで好走レンジは広めです。


▼予想

◎14.アスコリピチェーノ×C.ルメールJ

〇5.ボンドガール×武豊J

▲16.ジャンタルマンタル×川田将雅J

☆2.ノーブルロジャー×松山弘平J


ある程度の高速馬場で、1"31台の決着も十分に可能性として考えられる現在の東京競馬場。マイル適性は必要ですが、東京マイルというコースは1600mという数字以上にタフさが要求されるため中距離質な馬も台頭する傾向があります。そのため、多角的に見て総合力の有する馬を選定していく必要があると思います。

◎14.アスコリピチェーノ×C.ルメールJ
純正マイラーというタイプではないものの、2歳時から牝馬マイル戦線でトップを走ってきた一頭でメンバー内でも実績面は最上位。経験値のアドバンテージは大きいと言えるでしょう。鍵は11秒前半まで引き上がった高速巡航への対応になりますが、操縦性もありポジショニングに苦労しない印象ですので初タッグとなるルメールJですがコントロールしてくるでしょう。リッスンの牝系ですから底力にも富む血脈で父は好相性のダイワメジャー。総合力ではメンバートップクラスと見ております。

〇5.ボンドガール×武豊J
マイル適性はメンバー最上位でポテンシャルも◎に引けを取らない一頭。ただ、上記にも記載しましたが1800m質中距離質が上位を占める傾向ゆえ血統的な面やスピード優勢なタイプである点を鑑みると底力の要素で◎に対して一枚落ちする分だけ〇の評価としております。裏を返せば、展開一つで1着もあり得るということですね。

▲16.ジャンタルマンタル×川田将雅J
前走の皐月賞のようにハイレベルな中距離戦を前受けして3着に入ったように、底力の面においては何ら不安要素はありません。距離短縮自体は問題ないでしょうし、好走レンジも広め。気になる点は臨戦過程とレコード決着がありながらメンバー内でも最も間が短いローテ。この辺りの不安要素を払拭すれば、好走する確率は高いと思います。

☆2.ノーブルロジャー×松山弘平J
レースの幅が広いものの東京というコースを考えたときに適性差で劣ると考えていました。それだけに内枠を引いたことで機動力を生かしてロスなくレース運びが出来る枠がコース適性差を補填する上での必須条件をクリアした点は大きく、展開一つで上位に入る可能性はあると見ております。



お読みくださり、ありがとうございました。

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