初日

初めまして!

まつしゅんと申します。美術ヌードモデルをしています。

少しづつではありますが、貴重な機会を人生にいただいた身としてその日にあったことを綴ってみたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

それでは早速・・・

現場の受付に伺った瞬間に「モデルさんの方ですか?」とあちらから声をかけていただいたことにものすごく安心できました。

内心、自覚しないプレッシャーがある状態でした。全く知らない場所、人の中に飛び込んでいくわけですから、平気なわけありません。もともと得意でもないですし。

更衣室はこの保健室を使ってとレクチャーを受けた際に「こんな場所で申し訳ないです」と逆に気を使っていただいて、重ね重ね安心できました。

出番の時間の5分前ぐらいに教室に伺えばちょうど良いかなという感じでした。あらかじめ、担当の方にポーズのご要望を仰ぐことは大切です。デッサンする方々を最優先に考えますし、その方々の現時点の立場を想像します。初めてデッサンをする方なのか、もうベテランなのか、どんなことを得意としているのか。確実に知る必要はないです。むしろ聞いてはダメだと思います。想像力を膨らませることがまずポーズする前に必要です。

真剣にデッサンに取り組もうとしている方々が目の前にいることに、静かに感動していました。

担当者の方からデッサンをされる方への説明が終わった後、出番がきました。1ポーズ20分を6回繰り返します。自前が必要なのか心配していたタイマーは準備されていました。セットし、ついにモデルとなります。

休憩着はバスローブタイプのさらりとした素材のものを準備していきました。それをはらりと脱ぎ去り、あらかじめ想定していたダビデ像をモチーフにしたポーズでスタート。

正直、どんなポーズをしようと考える余裕はありませんでした。たまたま、ヌードといえばダビデ像というイメージを持っていたので、そうなった感じです。

・・・

今までの自分は、自分で自分のことを見過ぎていたなぁ。自分が人にどう見えているなんて考える必要なかったなぁ。ありのままの姿が今誰かの役に立っているんだなぁ。

・・・

デッサンをされている方の顔を見ることはありません。一点に視線を向け続けます。


いったんこの辺にします。

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