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アーカイブ5 最終ディスカッション 2016年11月19日

「酒と肴と経済と」イベントの最後に、登壇者、参加者、主催者がみんなで円になって、思いを共有、語らいました。

なかじさん(以下 な) それじゃあディスカッションに移りたいと思います。大きな輪でやりましょうか。なんとなく皆の顔見えるように大きな円でやってみましょう。
お酒飲みながらやってみましょうか。
車座になってお話してみましょう。主催者の方も。
ゲストの話聞きたくて企画しても、主催者は準備で聞けないんですよね。

渡邉格さん(以下 格) そうですよね。大変ですよ。皆さん準備おつかれさまでしたよね。

 じゃあ、これから意見を交換するをちょっと取りたいなと思います。

寺田優さん(以下 優) 誰としゃべるかなっていう人と目を合わせて。5分間どうぞ。

(雑談)

 いいですか?じゃあ、いま皆で隣同士の人とか近くの人とお話してくれたこと、こんな感じだったよというのをぽつぽつ聞きたいなと思います。
最初にまず今回主宰してくれたピースフラッグのメンバーに今回のゲストのお話とか感想とか聞きたいと思います。では敦子さんから。

井崎敦子さん (以下 敦) ありがとうございました。途中ちょっと抜けてしまって聞けなかったんですけど最初の格さんのお話の、肥料をたっぷりいれると腐るっていう。無農薬有機の農業を長くやっているので。腐るのはそういうわけだったのか、バランスを取ろうとして菌がやっている、っていうのが印象深かったです。ピースフラッグは完全にボランティアで30人ぐらい、いてくださるんですけど今回も皆さん、会費を払って参加して、こんなに働いてくれている。
なんか還元できないのかなっていつも私は思っていて、労働はあるんだけど対価がなくやってるので、自分も持ち出しでやってるので、お金がもうない、っていう。ピースフラッグプロジェクトには資金はちょっと貯まっていってるけど、個人には入らないんですよ。
なのでなんか儲けません大きくしません、でも楽しくて、ちょっとだけお小遣い程度のバックがあります、みたいな会社ができたら世の中への発信的にも面白いかなって思っていたので、その辺ができるのかなっていうのをお聞きしたいと思ってました。
会社って、例えば株式会社だと株主が儲からないといけないのかなって、そうじゃない仕組みってあるのかなと。

優 きっとこれから世の中に必要とされているものを作っていければ。
生産するアイデアを作っていくっていうことをすれば、お金はそういうものの対価だと思うので集まってくるんじゃないかなと思います。
世の中の役に立つもの。こういう集まりもそうだと思います。

 お役に立つもの・・・

 あれですよ、繋がりってすごい財産ですよね。
タルマーリ―とか運だけできてるんでね。寺田さんとか中島デコさんとかいろんな人に可愛がってもらって、そういう人たちと繋がれるっていうのはすごい財産ですね。

町田紀美子さん(以下 紀) 余白とか、雰囲気のお話をさっきしていただいたんですけど、それってほんとにピースフラッグの活動もそうで。お母さんたち子育てしてたらほんとに日々忙しいんですよね。
でもその合間でこの時間なら行ける!とかそういう感じで集まってやってるんですよね。で、ファーマーズマーケットを始めたんですね。
それこそ繋がりで若手の農家さんですとか、本当に作ってる人なんとかモールとかで何でも済ませるんじゃなくて、今日はここでこれが手に入るからじゃあ足を運んでみようとかね。
生活の中のそういう部分の余白を大事にして暮らすっていうのは毎日はできないけど、月2回でもというので始まったマーケットなんですね。
そちらにおられる淡路島で素晴らしいオーガニックマーケットされてるどいちなつさんのところに、私たちメンバーで遊びに行ってきたばかりなんですが、ほんとに素晴らしい空間なんですよ。そういうのって余白ですよね。
システム化されたものじゃない、風景があり、人があり、美味しいものがあってこだわって作られている。
ちょっとそういうところに出かけてみる、そういう選択肢が増えることも、平和な世の中に繋がっていくっていうことなのかなと思います。
お手伝いいただいているお母さんたち、一緒に勉強させていただいているお母さんたちいっぱいいるんですね、忙しいんですけど皆で活動していくのもお金にはならないけど財産ですよね。そういう財産を増やしていっております。

 素晴らしいんだけど、ボランティアって人件費もかからないし、空いた時間でできるときにやるっていうのでいろんなことができるけどお金にはつながらない。それが相容れないのか、なんかうまいことこう中とるみたいな仕組みができたらね。

 そう、ボランティアって消滅しているところも多いじゃないですか。やっぱりそこってお金が必要なんですよね。なかなか続かないという。

 でもお金が入れば続くってものではないと思いますよね、それは。

 生活が出来るくらいの、大きく儲けないというか。

 プランニングする会社みたいな組織にすればいいんじゃないの。

紀 ただあんまり商売商売するのも何か違うし。

東条雅之さん(以下 東) 安く見積もられてると思うんですよ。参加する方はありがたいんですけど。

 ほんとー?そんな言ってもらったら値上げしようかな(笑)

 だから、こんな素晴らしいことだから、皆さんのところにちょっとずつでも入っていったらいいかなとか。

 そう言われるとまたちょっとちがう(笑)なんかね、難しいですね。

紀 聞きたいです。こうだったらいいとか、何かあったら皆さん教えて下さい。

中村明珍さん(以下 珍) あ、じゃあ事例としてあげます。
僕たちは去年タルマーリーさん来ていただいてお話してもらったマルシェ、周防大島で男5人の農家で「島のむらマルシェ」を3年前から始めて最初年2回でやってて、今年で5回目だったんですけれども、どんどん人も増えてきて、現象としては予想以上の手応えだったんですけど、やっぱりボランティア問題あります。
毎日手弁当で。喜びはあるんだけど、どこかでお金をどうするんだということが常にそれがつきまとってて。
今年からさらに追い討ちをかけるように年一回に大きいのをして4月から12月までは月2回のマーケットをやり始めて、それが結構ハードで。
同じ問題をはらんでいて全く同じ話をいつもしていて。
それが今年からスタッフに女性2人が加わったんですね。そしたら大変なんだけど、すごい動きが早くなったんですよね。やっぱり女性なんですね。
グッズを作る話とかあっという間にできたり。
それは友人のデザイナーさんとか手伝ってもらったりしたんですけどいかにお金を稼ぐかっていうことも考えられてたんで、このミックスは結構いいかなと思っていますね。男性と女性。

 じゃあ敦子さんプラス・・・

 ちょっとゴリゴリの人を(笑)

 募集中です(笑)

 ノベルティとか作られる知り合いがいたんですか?

 今回の主宰の町田さんの旦那さんがもともと友達で、最終的には飲食物でやっていきたいっていうアイデアまではできてて、あとはどうやってそれを現実化するかが来年の課題。このあいだ確認できたんですけど。
お互いみんな、マーケットで手をつないでいけたらいいなと思いますね。

 高知ではすごい前例のあるこだわったオーガニックマーケットが毎週あるんですよ。種までこだわられているような。でもこだわりのない方でも来られる。
毎週あるっていうと行きますよね。わりと毎週はキーなのかな。

 では、ぽつぽつ聞いていきたいと思います。

参加者(以下 参)1 質問なんですけど、寺田本家の経営思想のお話で、お酒の売り方を30年前に変えられたということなんですけど、そのとき価値を分かってくれる方に売りたいということで規模は追わないという話だったんですが、自分が会社に行ってたときにそこの社長さんが「我々はいいものを消費者に売ればいいんだ」と言ってやってたけど結局は頓挫した。
要は社長やある一部がいいものと考えていたことが、あくまでその人が考えていたことであって、消費者が望んでいるかどうかはマーケティング出来ていなかった可能性があるんですね。
寺田本家はマーケティングを使わないということでしたが、マーケティングせずにいいものをということで切り替えられたのは、たまたまよかったのか、その方向性はどうやって決めたのでしょうか?

 たまたまが大きかったと思いますね。
でも大きな流れとして世の中がもっと本物を求めていくようになるなというのは思っていたんですよ。オーガニックもそうですし無添加食品だとか、今でもいまでも小さいですけど少しずつ大きくはなっているんですね。
それは30年前からでもその予兆みたいなものはあって、自分たちが本物と思うものを作っていけばそこに対してお客様は増えてくるだろうなという大きな流れっていうのは見てました。
将来どうなっていくかというのも、もちろんマーケティングしないとか色々ありながらも、これから先、世の中どうなっていくのかっていうことはある程度見据えていくのは大事じゃないかと思いますね。

参1 そのストーリーが共感を得るものができればそれは広がるだろう、ということですね?

 はい。

参1 もう一点だけ、先ほど言われてたバランスの話なんですけども、全ての人が良いとは限らないですよね。気に入らない人がいた時に、微生物的な考え方でいうと、悪いもの例えば悪玉菌が入った時に微生物の中ではどうやって処理されているのかなと。

 自然に何か意味があって存在していて、その意味を会社が全部完結すると自然と無くなっていくんですよね。なので本当にそんな感じでお客さんとも接していければいいのかなと。

 会社とか組織、そのグループの環境をこういう風にしようとか決めてしまうと、環境に合わない人は自然に出て行ったりとか、寄り付かなくなるんですよね。

 そうそう、そうなっちゃうんですよね。

参1 あえて人に何かやるんじゃなくて、環境を変えていく?

 環境だけですね。やっぱりね。だから人が居つきにくい厳しいお店になるんですね。うちは。

 昨日の屋久島憲章、あれも環境づくりだとおもうんですよね。屋久島憲章って素晴らしい文章があって屋久島っていうのがどうあるかっていうのを枠組みを言葉で決めてるんですけど、屋久島ってこうなんだ、って教え諭された子どもはそうしていきたいですもんね。

 本来ね。でも実際は行政はそのようには動いてないっていう実態があって。
それを結局、世界遺産の島で、大木が残ってる場所で皆で守り切れない。
世界の皆さんにそれを壊さないように監視してほしい。
空も海もつながってるんでね。
久しぶりに都会に出てきたけれど、酸素作ってる生命がどこにもいないよっていう状態でだけどちゃんと空気を吸えている。
これは森がどっかに残ってたりして空気が流れてるからであって、全部繋がってるんだよね。
そういうほんとに遠い場所であっても、森とか自然のまだ息づいている場所は遠いところからでも守っていかなきゃいけない。そういうお願いをしにきたんです。

 微生物の発酵を世の中に応用すると、素材が人ですよね。
人が素材で、環境づくりっていうのが会社の中の哲学とか思想とか色になると思うんですよね。
屋久島はこうやってやっていくよとか、ピースフラッグはこうやっていきますよとか。
さっき敦子さんの言ってたピースフラッグはずっとボランティアでどうしようみたいな。もうちょっと売上があって、せっかく皆もいいことやって豊かになったらいいことじゃないか、みたいな。
それもうちょっとみんなで話し合ったら、それはピースフラッグの一つの柱として明文化しちゃったら、こういう方向を求めていきますよ、経済もちゃんと求めていきますよみたいな健全な形で。

 イベントやるときとかさ協賛みたなのつけるよね、よいもの売ってるお店の協賛をつけてそこで宣伝してもらったり、今はネットで全部宣伝してるでしょ。

 やるのはね。やるのに困るほど貧乏じゃない(笑)さっき格さんが補助金が入ってくるから腐っちゃうかもっていうのが私にもあって、それは私が思ってるだけなんですけど、お金もらいたくないなっていうのは好きにやりたいから。
要らないってみんな思ってるんだけどちょっと嬉しいっていうぐらいの。
いままでもしそういうのがないとしたら、ボランティアか企業かその間のなにか。そういうものがあれば。こういうことしてますよっていうのがあれば、教えて頂けたらヒントにしていけたらなというのはあります。

 もし事例がなかったら試行錯誤しながらつくったら?ちょっと値段上げてみようとか。ちょっとスタッフにバックしてみようとか。

参2 そういう意味だったらここにいる人けっこう知ってるかもしれないけどミシマ社さんっていう雑誌社があって、「ちゃぶ台」っていう雑誌がおいてあって、すごい面白いんですけど。

 明珍さん書いてらっしゃいますよね。

 はい。ありがとうございます。

参2 今日の話につながるような。これ第2号なんですけど、特集のタイトルが「会社の終わりカンパニーの始まり」っていうタイトルだったりして、いままでのような会社形態っていうのはもう終わりなんじゃないかって。
この雑誌に限らずあの出版社はいい本がありまして、でミシマ社さん自体が協賛という形で個人の方を募ってその人の寄付だと思うんですけど、この出版社のイベントに出られるとか、それをセットにして一年間分いくらみたいな形で、自由にやるために個人の力を借りようっていう発想をしている出版社なんですよ。
で、中に書かれているのも『小商いのススメ』を書かれた平川克己さんとか。そういう新しい生き方をするにあたってヒントになるような気が。

 変わり目な気がしてる人が多い。いままでのようではない、きっとね、皆さんの中にも・・・

参3 僕はたまたまカフェでDMを見てこちらに来たんですけれども、普段は同志社大学でまちづくりのNPOを担当してる教員で、僕はワークショップデザインが専門なんですけど、組織論ていうのを勉強してるんですよ。
組織の在り方が世界でバージョンアップしていて、新しい世界の組織っていうのが研究されていて、仲間がギリシャの島で開かれた会議に行って、そこでマイクロソフトとかグーグルの元社員が集まってやってたんですけど。
原始的な組織って親分がいて子分連れてっていうような組織があって、次にピラミッド型の役割分担があるようなものになって効率化を重んじるようになって、次に民主的に意思決定をしっかりしていこう、みたいなNPOみたいなものが出来てきたんですけど、それだと全員が合意するのにすごい時間がかかるっていうのが欠点ですよね。
で、いま自主的に動きながらみんなが集まっている組織っていうのがあって。
発酵の話を聞いてて、世界のいろんな人が考えてる組織論て近いんですね、すごい。組織を機械として見るんじゃなくて生命としてみる。
一人一人の意思決定を各部署の人がやりたいことがあったら自主的にやってかまわない。アイデアがあって周りの人に何人かに聴いたうえで自分で決めるっていう方法で全体が回るように設計がされるみたいなんですけどね。

 やってるやってる(笑)

参3 そうそう。現場レベルだとそういうのが始まってて、それをもっと学校とか日本全体そうなってくると面白いなと思って、それの重要なキーワードが発酵なのかなと聞いてて思いましたね。だから経営学とかに落としていけば社会に広がるんじゃないかなと。

参4 さっきワーカーズコレクティブは失敗したっていうのは?ヨーロッパにはワーカーズコープっていうのがたくさんあって、そこには政府の補助金が必ず入るからやっていけるんですけど、それは新しくはないんですけどいいアイディアじゃないかなって思います。
それぞれがいまおっしゃったような自分で考えて自分でやっていく。仲間でそこでお金ができたらいいんですけどね。なかなか。できても微々たるもんだから配ったところでどうっていうのはありますよね。

 僕の目指しているところでもあるんですけれども、皆が平和に暮らす、それぞれがやりたいことをやってそれが回っていく社会。
環境も汚さずに人間だけじゃなくて生きとし生けるものが調和して暮らす世界になったらいいなと思って。
僕は今そういう暮らしや村づくりみたいなことがやりたくて、そういう世界を思い描いてるんですけれども、そこでまわるのはお金じゃなくてもいいと思ってて。
お金もひとつなんですけど、エネルギー。
お金っていう形でなくてもモノであったりでいいと思うんですよ。
僕は生きとし生けるものって思ったときに地球家族っていう名前つけていて、ここにいる人たちみな地球家族だと思うんですね。
家族の中にお金って介入しないですよね。お小遣いとかはあるけど。
そういう生き方ってできるんじゃないかなって。
家族みたいにまとまって暮らすっていうことが僕はできると思ってて、ピースフラッグの皆さんのようにマーケットしたりとかで回っていけると思うんですよ。
だからそこで、もうちょっとお金の面でも困らないように引っ張ってこれるようにとか、思いで繋がる地球家族のようなのが出来てると思うんですけどね。

敦 最先端と思ってるんですけどね(笑)

 最先端。そこに地球家族というキーワードで入りたいという人がいたら、そういう人たちともつながりあいながら、プラットフォームになって自分はこういうことを仕事にしたいとか、手作りしたいとか、繋がりはここにあるわけだから、一緒に住んでるわけじゃないけど村のような。そうなっていけばいいなという。

 あんまりね、広がらなくても京都でそういう場所があるっていうのが出来て行ったらいいなと思います。ありがとうございます。

秀 昨日ちょっとお話させていただいたんですけれども屋久島からきた本武と申します。僕は、自然農で微々たる作物を街に送ったり地元で物産館に出したりして生活できるだけのお金が稼げればいいということを十数年やってるっていう感じで、自分の資産を増やしたりとかそういうところまで全然いけず、支払いだけなんとかできればいいやという感じでいるんですけど、実際はそういう生活にわざと飛び込んだというか、結局幸せとは何かと考えたときに、将来不安だからお金を貯めたいと思ってると思うんですよね。
お金がいっぱい貯まってれば将来安心だと、だから今のうちにお金を稼ぎたいと。そういう気でやってると思うんですけどお金の価値がなくなるかもしれませんね、世の中危ない。
結局は人間生きていくのに健康第一が幸せの基だと思うんです。
健康のためには食べ物、飲み物、空気、環境ですよね。
これを失ったらもう不幸なんですよ。
だからお金っていうのもある程度必要なのかもしれないけれども本当に信用していいものじゃない。
自分たちの将来を支え合うネットワークがあれば、お金抜きで支え合うものがあれば大丈夫だよっていう。それを何かで皆でカバーし合う。
そういうことができたらいいと思うのね。
お金は生きてるだけで請求書は来ますから。税金とか。
それに対応するお金は必要ですけど、僕たち生産者にとっては、結局今TPPがトランプさんがなっても進んでくると思うんですね。
で、遺伝子組み換え作物とかどんどん危ない食品が流れ込んできて、まともにつくってる生産者さんどんどんもっといなくなると思うんですね。
自然農っていうのはその中でも本当に安定できない生産の方法で微々たる食物を生産してるんですけれども、そのなかで有機農法っていうのは、さっきタルマーリ―さんのお話でもありましたけれども、薬は塗ってないけれども結局中身は家畜の糞を主体で使ってますから、要は遺伝子組み換えの分子だとか、そういう汚染物質とかたくさん入ってますからあんな腐った状態になる。
だから僕は自然農で自分で生命あるものを作ってやっていきたいなと思って。
僕が生きているうちに経済を一回清算しなきゃいけないんだろうなっていう、その前に作り方ぐらい知らないとまずいなと思って、なるべく環境が守られてる場所として屋久島を選んで、水ももちろんいい水があるところを選んで屋久島でそういうことをしてるんですけどね。
それでもやはり農家を小さい規模でしかやってない人が生き残る方法は、結局形のいいもの、ある程度大きくなったものを出荷すること。
出荷しても収入がない月もあるんですよね。
それをいかに加工して利用できるか、ということが出来なければこの先はやっていけないという農家がいっぱいいるわけですよ。小規模農家。
タルマーリ―さんも小麦とか仕入れてますけど、小麦農家っていうのもグループ化していけば一番いいんじゃないかと思うんですね。
小麦を作った人も最後はパンを作るところまでできるように。タルマーリさんも畑もやると、そういう両方できる人がいっぱいになってくれば潰されないような力が生まれるんですよね。
コンパクトでいいから必要なものを全員が産み出すような組織ですね、それができたらたぶん強いですよね。

 寺田さんはそれやってらっしゃいますね。

 そうですね。それができたら今のバビロンシステムから出られるかもしれないなって。

 生産者と消費者が有機的に溶け合って繋がっていくっていう感じですよね。
その中で自分の得意なこととかできることをやっていくっていう。
その溶け合っていく発想すごくいいですよね。
では最後、ピースフラッグさんからなにか。

 今の話で言うと、お天気とかダイレクトに影響があるところでものすごい労働時間でやってらっしゃるっていうのを横で見るだけなんですけど、ものすごく対価が安い。
タルマーリ―さんがおっしゃられてたみたいにちゃんとしたものを作って、ちゃんとした対価が払われるっていうふうにほんとになればいいなって。
たとえば陶芸とか絵画って何百万ていう値段がつくけど、いくら美味しいものを作ってもそういう値段にはならずにいくんですけど、少しそういうところが変わればいいかなっていうのをすごく思います。
それと今回はいままでの感じではない、新しい動きが必要なんじゃないかっていう方が来てくださったんじゃないかなと思うので、この機会にとどまらず昨日も上関から漁師さんたち来ていただきましたけれども、繋がり続ける。
行ったり来たりし続ける。
ぜひ今度は皆さんが主催者になって私たちが行かせてもらったりね。
お互いそういうコミュニケーションをし続けるのが一番。
そのぐらいしか思いつかないですけど、今日はたくさん遠いところからみなさん、来ていただいて本当にありがとうございました。

 なかじさん、ここに高校生来てくれてるんで、意見を聞いてみてください。

 おお高校生!

 本日はありがとうございました。発酵が好きで、つい最近小倉ヒラクさんという発酵デザイナーの本読んで発酵が好きになってきたんですけど、自分も酵母を育てようと思って勉強中なんですけど、素材を別のものに変えるっていう働きだけじゃなくて社会を見るっていう視点一つの視点として発酵を捉えてるっていう新しい見方が出来てすごくよかったなって思います。

格 素晴らしい!(会場拍手)

 インターンでタルマーリさんに(笑)

 同じ和歌山にあるきのくに国際高等専修学校っていうところから今日は来ました。高校2年生なんですけど、クラス活動「農業から見た日本」ていうことでこれからの日本どうなっていくんだろうなというのを農業の視点から考えるというのなんですけど個人的にいろんなことを学ばせてもらいましたし、分断しないっていう考え方は、ほんとに農業だけじゃなくてこれからの世界に大事なところになっていくんじゃないかなと思ったので、ほんとに今日ここに来られたことを幸せに思っています。またぜひ何かあればお声掛け頂きたいと思います。

 うわあ。。(会場拍手)

な 学校とか若い人にもこれが広がっていくといいですよね。
今日はピースフラッグという、こういうイベントやプロジェクトを作る人、生産者講師、メーカーさん、大学の人、いろんな立場が違った人が発酵と自然というキーワードで次の価値観をどうやって生きていこうかを考えました。
ここでは答えが出ないし、答えが出てもまた社会の変化で変わってくると思うので、変化があり続けるっていうのがやっぱり大事だなって思います。
だから今後もいろんな人たちが集まって経済のこととか、生きることとか、自然とか命とか食べ物とかを含めて話し合ってコミュニケーションしていった先にそれぞれがまたバージョンアップして新しいアプリがインストールされていって、今日はなんか確実にみんなの内側に新しい発酵アプリが入ったと思うので、それを自分たちの生活に取り入れてもらってみんなの生活がまたより快適に心地よく豊かになっていけたら、それが社会全体の豊かさとか底上げにつながっていくんだなあと思いました。
ではピースフラッグの皆さんとお食事を作っていただいた岡田桂織さん、どいちなつさん、皆さん、ありがとうございます。これからもこの会が人生のプラスとなっていくように、また一人一人頑張って行けたらなあと思います。
今日はありがとうございました。(会場拍手)

終了

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