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02. 就職活動は『しあわせ』を考えること

赤や黄に色づいた木々は、北風に揺られ、葉を落とす。紅葉の季節が終わり、冬がやってくる。そんな季節の移ろいを横目に、忙しなく修論を書き綴る。

入社まであと半年を切ったこの季節に、半年前に終了した就職活動について振り返ることにした。ここで言う「就職活動」は、民間企業への就職活動を意味する。

まず、前提として、就職活動とは「しあわせ」に向かう一つの手段にしかすぎないと認識したい。就職活動をして、大小関係なく何らかの組織(企業)に属することで「しあわせ」に近づくのならば、その手段を選べばいい。就職活動という手段は、数ある手段の中の一つでしかない。しかし、あたかも就職活動の一択しかないと捉えている人もいる。
そして、「しあわせ」の手段でしかない組織が、なぜか「しあわせ」にしてくれる組織と思っている就活生も少なくない。

そもそも「しあわせ」を誰かに委ねることは、「しあわせ」を手放していることにすぎないことを自敬の念を込めてここに記す。

就職活動は、自分にとっての「しあわせ」を考え、自分が何者であるかを表現することだ。そして、その自分のあり方に共感してくれる組織を決断することだ。

恥ずかしながら、私は、この「しあわせ」について、就職活動をするまで誰かに明確な言葉で伝えたことはなかった。大学卒業者の特権を最大限に活かすべく、新卒採用枠を使った就職活動を開始して、多種多様なご意見をいただく中で、自分の「しあわせ」の定義が洗練されていった。最初は、自己分析というよくわからない抽象的な表現に惑わされ、大量のSNSの情報に踊らされた。右往左往し、結果に一喜一憂する中で、一つの光に出会えたのは、紛れもなく他者からの高質なフィードバックがあったからだ。

では、高質なフィードバックを与えられる人は、どのような生き方をしているのだろうか。それは、日々選択肢を広げ、その人なりの「しあわせ」を言語化し、行動している人だと定義する。組織の中で安心し、その組織が「しあわせ」にしてくれると勘違いをしている人ではない。常により良い選択を選び取れるように、選択肢を広げると同時に、決断能力を磨いてる人だと言える。そのような人との出会いが、私の就職活動の光となったのだ。

最近、就活サロンやSNSを介したグループでの就職支援が普及している。そういった組織に属して安心するのではなく、自分自身の「しあわせ」を探究しつづける。そんな、仲間と出会い「しあわせ」を言語化する。そいういったきっかけに就職活動がなったとしたら、個人が「しあわせ」を体現し、その先に、日本という国(組織)がますます豊かになるだろうと願ってやまない。

私自身も誰かに光を与えることのできる一人となれるよう、自己研鑽を積む。

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