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【#3 相談予約を受ける際にこんなことを考える〜意外と色々】

「妻のカードローンの相談をしたい。できれば妻も一緒に。遠方なので電話かZOOM会議で相談したい。」

 こういう相談を初めて依頼してきた方から受けるときにヘンタイ弁護士は何を考えるか。


普通の弁護士:  債権者数、債務総額はいくらか。借入した理由は何か。可処分所得はどのくらいあるか、相談料はちゃんと払ってもらえるかなど。
  ※あくまで私が勝手に想像する普通の弁護士像です。

ヘンタイ弁護士:  
①なぜ夫からの申し込みなのか。
②2人同時に相談でいいのか。
③夫と妻の心と体の状態はどうなのか。
④家の中の状態(片付き具合、電磁波環境など)はどうなのか。
⑤子どもがいる場合、子どもの様子に普段と違うところはないのか。
⑥日頃どんなリズムで生活しているのか。
⑦日頃何を食べているのか。
⑧子どもをどんな時にどんな風に叱るのか。
⑨借金問題なアドバイスは10分で済むな。
⑩電話やリモート会議は原則として受けられないこと。
ざっとこんなところ。

いずれも適切なアドバイスを見極めるために必要なことである。

①  なぜ夫から?
 妻本人からではない理由として考えられるのは、妻の代理、妻が隠していることに気づいてしまった、妻を責めたい、夫が支払いを迫られる、離婚を考え始めたなどが想定される。借金解決の一般論で片がつくのは妻の代理の場合だけ。

②  夫婦同時に相談でいい?
 夫が連絡をしてきた理由(本音)が、妻の代理以外だとすると、いきなり同席では妻の本音を聞き出せない可能性があり、迂闊に相談に乗ると火に油を注ぐことにもなりかねない。まず夫の本音を確かめ、妻へのアプローチの仕方を十分に検討、打ち合わせをする必要がある。

③  夫婦それぞれの心身の状態。
 妻が浪費をしていたとすると、なぜ浪費をしたのか、その原因を知る必要がある。ストレス性の原因である場合が多いので、夫婦の心身にストレスがかかっていないかどうかを確認しておくことは必須。ストレス原因がわかれば、その解消方法こそが必要なアドバイスとなる。

④  家の中の乱れは心の乱れの表れ。物が溢れていることがストレスを増幅していることがある。また、電化製品まみれの現代では電磁波の影響を見逃せない。そこを整えることで、心身の状態を改善することができる場合が大いにある。

⑤  子は鏡。子どもの行動、表情は、親の状態を映し出す。相談者が自身のことを隠さず話しているかどうかがわかることも。また、子育てにストレスを感じているかどうかも判別可能。

⑥  寝るべき時間帯に寝ているか、パソコン、スマホを触る時間はどのくらいあるか、家族の対話の時間があるか、落ち着いて食事を摂っているか。詳しく聞けばストレス原因が見つかる可能性が高まる。

⑦  イライラはカルシウム不足の表れ。砂糖のとりすぎ、塩不足、ミネラル不足、酸化脂のとりすぎなどで血流、免疫が低下していることも多い。血流低下、免疫低下は心の状態、思考回路に影響が大きい。スーパー、コンビニで売られている食品のほとんどに食品添加物が使われているが、それが例えばアトピーの原因であったりする。体の痒みや体調不良は心の平穏、正常な思考を妨げる。食生活の改善のアドバイスが必要となる。

⑧  子ども叱り方は、叱る側の心がよくわかる場面。叱ってしまう本人も苦しんでいることは少なくない。子育てにストレスを感じないためのアドバイスが必要。

⑨  法律の出番はここだけ。10分もあればお釣りがくる。

⑩  これだけのことを電話で正確に聞き取るのはとても無理。相談者に話が届いたかどうかを微妙な表情から見極めること、涙腺の緩み具合、顔の紅潮具合などから本音を読み取ることなどが、対面なら可能でも、画面を通すとかなり難しくなる。正しく必要なアドバイスをするためには、対面じゃなきゃダメ。交通費などの実費を出してくれればどこへでも出かける。ちなみに去年は新潟まで日帰り相談に行った。

ここまで考えてから、ようやく、夫婦揃っての相談にするのか、まずは夫から事情を聞いて妻へのアプローチをとるのか、相談時間はどのくらい予定すればいいか、日時、場所をどうするかなどを決定することができる。

そしてお気づきの通り、「法律」は、大して役に立たないんですよ。


最後までお付き合いくださり、ありがとうございます。
合掌。


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