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ある人のパーソナルビジネスモデル・キャンバス<事例>

パーソナルビジネスモデル・キャンバスの事例

クライアントのプロジェクトメンバーとして活動することがあります。
メンバーはスキル、職種、経験、世代、性別など様々です。
これはプロジェクトの特徴でもありますね。

今回はそんなプロジェクトのあるメンバーのパーソナルビジネスモデル・キャンバスを勝手に私が作ってみた事例を紹介します。
※見出し画像は書籍『ビジネスモデルYOU』です。


プロジェクトの意味

プロジェクトとは、
複数のメンバーで期限付きの仕事を成し遂げるものです。
発足前に十分な議論とボリューム、リソースを検討して、
達成可能性を考慮して、トップは決断します。

決して、失敗は許されません。

キャンバスでビジネスモデルを観察

私は仕事柄どうしてもビジネスモデルキャンバスでものを見てしまう癖があります。プロジェクトメンバーのキャンバスをついつい作ってしまう。
キャンバスについては下記のリンクから記事をご確認ください。

Aさんは、どんな人?

例えば、プロジェクトメンバーであるAさんという女性のキャンバスはこの記事の冒頭の画像です。

Aさんについて簡単に紹介してみます。

Aさんは、エネルギッシュで、様々な業務経験も豊富。
責任感もあり、頼りがいもある。

コロナ禍の影響をダイレクトに受けて、
自分のビジネスが思うように立ちいかなくなってきたようです。

ミーティングの際には、非常に活発で、意見をどんどん言う、言いすぎて、クロージングまで自分でやって、自分の仕事の量を増やしてしまう。
まずメンバーの話をよく聴く姿勢を示してほしいのですが。

この態度はボスに対しても同様で、ボスはいつAさんを外すか、
仕事範囲を狭めること考えている。

業務を単独でも遂行できる範囲ならいいのですが、
完璧に仕上げることに注力しすぎるきらいがあり、
関係者の時間を余分に使わせてしまう。

Aさん自身もこれでは抱えすぎて、大変だと思うし、
メンバーとの調和も崩れる。

仕事の質では、時間を使っている割には、雑で抜けがあり、
その抜けを、今度はカバーするために時間を使いだす。
計画もないために悪循環だ。

仕事のやり方の特徴は、目先のやることが認識されると、
すぐに取り掛かります。瞬発力はあるんですね。

ミーティングでは、指示されたこと、
思いついたことをよくメモを取っています。

せっかくメモを取ったのに、
メモ情報をもとにどのように仕事を進めていくのか
などは考えていないようです。
仕事ができないわけではない、スキルもあり、経験も豊富でありながら、
自分の仕事の計画の立案ができない。
なぜでしょう、不思議です。

コミュニケーションの確立と計画を立て実行

プロジェクト全体の計画はあるわけですから、
それに合わせて自分の範囲を計画を立て、
メンバーと共有すれば
ずいぶんと楽に仕事を進めて行けると思うのだが。

時折、体調やほかの仕事の忙しさで
プロジェクトへの参加頻度が下がることも。
ボスには「当てにならない」という印象を持たれてしまう。

プロジェクトのボスとコミュニケーションをとっているのかと聞くと、
「〇〇と〇〇をやってくれ」と言われている、と答えてくる。

具体的にどんなことを「やれ」と言われているの?
それを受けてあなたはどんな計画を立てているの?
その計画について進捗をどうやって伝えているの?
その後のプロセスの了解はどのように得ているの?

などと聞くと、自分のやっていることを取り上げて、その部分だけの状況を事細かに話し始める。

ボスの期待

ボスの期待は、次のようなものです。

  • 複数の依頼事項はあるが、ボスとプライオリティを確認し、

  • 期限付きのバックエンド業務の完了が中心業務だから、

  • バックエンドの事務処理のボリュームを測定し、

  • 作業計画(作業内容・ボリューム見積もり・期限・担当者)を立て、

  • 自分のできる範囲と

  • 協力者にやってもらう範囲を分けて、依頼し、

  • 全体の進捗を管理し、

  • ボスに報告、相談、連絡を密にとる。

キャンバスから見えないものもある

キャンバスを見ると大変に仕事のできる、当てにできる人の印象が浮かび上がってきます。
しかしながら、仕事の現場で見る限りでは、コミュニケーションの取り方と仕事の進め方に隠された問題があります。
真摯に顧客(ボスとプロジェクトメンバー)の問題認識、期待やニーズを把握し、それに対して、自分はどんな価値を提供できるのかを考え直さないと、キーリソースが無駄になってしまう。

さて、自身のキャンバスを描き終わったところ(途中)で、自分の想定と違う現実の出来事があるならば、それはなぜ起きているのかでしょうか?
改善できないでしょうか?
検討してみましょう。

想定できないこととは、
予想通りの報酬がない、上手にコミュニケーションできない、
コストがかかりすぎる、顧客が多すぎる、自分の価値は何か迷う、
協力者がいない、自分のスキルに過信している、などですね。

本当に時間をかけるべきものは

Aさんはやるべきことが多すぎて、必要な時間が不足しているようにも思えます。今はしょうがないかもしれませんが、近い将来の時期を決めて、
どのようにしていくか目標・計画立案が必要ではないでしょうか。

選択と集中、やらないことを決めるといったことを考えなければならないでしょう。
すべてをやり切るには時間が足りないし、体がもたない。

本業の野菜栽培・販売に注力しなおすことはできないでしょうか。
業務向けでは、取引先の客数減少などで消費力は低空飛行ですが、
有機栽培、特殊(普通は入手できない)な品種などの強みを生かし、
高単価での取引先を開拓できないでしょうか。
今までの得意先からの紹介などで、新たな取引先を増やせないでしょうか。
シェフ経験から野菜を使ったメニュー提案で取引先を開拓できないでしょうか。

ネット活用も

うまくネットを活用し、顧客にアピールできる「場」を作ってもいいのではないでしょうか。
例えば、「ペライチ」で独自ドメインも取得し、まずは1ページをつくり、オンライン決済決済機能付きの有料プランを使えばいいのかな。
ページ数はそのうち少しずつ増やしていけばいい。

選択するクラウドサービスは、自分のビジネスにマッチしたシンプルな仕組み、更新作業など簡単操作、リーズナブルな月間費用、決済機能などのオプション機能があることです。

ネット活用の概要図

ビジネスモデルをもう一度考えてみる

一人で成立するビジネスモデルは考えられません。
キャンバスを見ると9つの要素の関連・関係性を表現しています。

そこにはキャンバスの主体者、顧客、チームメンバー、
協力者などたくさんの「人」と「法人」の継続的な関係が、
一つのビジネスを動かしています。

どのような関係かを9つの要素で表現したものが、紙上のビジネスモデル・キャンバスです。

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