見出し画像

見た目は子供、頭脳は大人、その名は…過去編

「私が流星を小さくした張本人だからだよ」


流星はその言葉の意味がわからなかった…

西飛(流星):はぁ?


なんの嘘だ?


お前良い加減にしろよ


和:本当だよ
だって私も小さくなってるじゃん


西飛(流星):………


和:言葉も出ないよね〜
じゃあ少し話そうか…

あの日、あなたが小さくなった日

私は流星の家にいた

気づかなかった?
最近ずっとあなたの家に侵入してたのよ
偵察のために

西飛(流星):!?

和:いつ飲ませようかなって考えてたの
まぁ飲ませるなら最初は絶対に流星がいいって

西飛(流星):お前…

和:でも、飲ませるきっかけは
あの日から決まっていたわ


3年前、流星13歳、中学1年生の頃

和:流星君カッコいいなぁ

和は流星のことが好きだった

しかし、流星は和の事を見向きもしなかった。
何故なら、流星の横に梅澤美波がいたからだ

流星:美波帰るぞ!

美波:うん!

和:あの女はいつも流星と一緒にいる

なんで私じゃなくてアイツと…

井上和は梅澤美波を陥れようと考えた

それは万引きの濡れ衣


ある日…
井上和は梅澤美波のカバンの中に盗んできた
化粧品を入れた


そして…

和:先生!ちょっとお話が

先生:なんだ?

和:先生、美波ちゃんが…

先生:それは本当か?

和:これをどうぞ

それは和が偽装して作った美波の万引き写真だった

先生:これは…


和:これで美波は終わりだ

先生:梅澤!ちょっと来い!

美波:なんだろ?

流星:なんか担任怒ってないか?

美波:私何かした?

流星:いや?

美波:ちょっと行ってくる

流星:おう!



美波が教室から出る瞬間
入れ違いで入ってきた井上を見て
流星はイヤな予感がした

ゾワッ

西飛(流星):なんだこの感じ
そして、なんでアイツは笑ってたんだ


美波:先生!なんでしょうか?

先生:梅澤、俺に隠していることはないか?

美波:えっ?何もないですよ

先生:ホントか?正直に言えよ

美波:本当です!何もありません

先生:じゃあこれはなんだ?


美波:!?
なんですか!これ!

先生:梅澤、お前万引きしたのか?

美波:してません!なんでしなければならないんですか!

先生:ならなんでこんな写真があるんだ!ダン!

美波:知りませんよ!盗ってないですもん!

先生:本当にか?
言うなら今のうちだぞ

美波:はい!盗んでません

ガラガラガラ

和:先生!梅澤さんのカバンから化粧品が出てきました

美波:えっ?

先生:おい、なんだこれは…

美波:本当に盗んでなんかいません!

先生:じゃあなんで値札のついた化粧品がカバンから出てくるんだ!

美波:うっグスグス😢

先生:泣いて許されると思ってんのか!あぁ💢

美波:盗んでなんかいないのに…グス

先生:放課後、職員室に来なさい
親にも連絡しておくから

美波:えっ!それは

先生:言われたくないのか?親は悲しむだろうな

美波:ガタッ

それから美波は放心状態で席に戻ってきた

流星:どうした!なんで泣いてんだよ!

美波:大丈夫だから

流星:嘘つけ!大丈夫なわけないだろ!
教えろよ!

美波:本当に大丈夫だから


流星:クソ!なんだ?何があった美波に…



それが数日後明らかとなった


梅澤が万引きしたんだって

ヤバくない…

流星:はぁ?

流星は意味がわからなかった

おい!そこのお前!今の話詳しく聞かせろ!


なんだその話…

そんなこと美波がするわけねぇだろが!ガシャン

きゃあ!!

流星:ふざけんなよ

流星は今までにないくらいに怒り溢れていた

流星:誰がこんなことした?

多分、呼ばれていたあの時だ

担任に聞いてみるか

流星:先生、美波はなんで学校に来ないんですか

先生:流星君、梅澤さんは悪い事をしたんだよ

流星:はぁ?

先生:!?

流星:お前、美波がそんな事すると思ってんのか?

先生:写真も出てきたし、証拠もあった
それだけで十分だろ

流星:美波はなんて言ってたんだよ

先生:盗んでなんかいませんの一点張り

流星:くそ!
その声は聞いたのか

先生:聞いてましたよ

流星:ちげぇよ💢
美波にきちんと耳を傾けたのかって聞いてんだよ!ガタン!

先生:!?

流星:なんで盗む必要があったのかとか事情を聞いたのかよ!

先生:聞いてないですよ
証拠があるから私は梅澤さんと梅澤さんのお母さんとお店に謝りに行きました
梅澤さんは泣いていましたよ

流星:お前、いい加減にしろよ…
それでも俺たちの担任かよ
してないって言ってる奴になんで耳を貸さなかったんだ!
それで美波は学校に来れなくなった
自殺するかもしれないんだぞ!

先生:!?

流星:で、その写真誰から貰った?
答えろよ

先生:言いませんよ

流星:お前…
美波がもし死んだら俺がお前を殺してやるよ

先生:ゾクッ

流星君!そんな事を先生に向かって言っていいのか?お前も退学にするぞ!

流星:やってみろよ…

関わった奴全員殺してやるよ

スタ…スタ…


ガシャン

史:どうしたの流星君

真佑:大丈夫?

流星:おい!お前
ちょっと来い

和:なんですか?

流星:話がある…

和:嬉しっ!


史:やばい
あの流星は見たことない

真佑:私もない

絶対に美波のことだよ

しーちゃん信じる?

史:信じるわけないでしょ!友達だよ

真佑:そうだよね
うちらは美波の味方でいようね

史:うん!

その頃

和:どうしたの?流星君

流星:お前、担任に美波の万引きの写真見せたらしいな

和:そうだよ!悪いよね美波ちゃん
流星君もそう思うでしょ?

ドン!

流星:お前ふざけてんのか?

和:えっ?

流星:アイツが盗むわけないだろ?
どうせ、お前が細工したんだろ?

お前、嘘ついたら
ぶっ飛ばすからな

和:だって証拠あるんでしょ?
カバンから出てきたらもうアウトじゃん

流星:俺は昼休みアイツがカバンの中を漁っている時化粧品なんて入っていなかった

ということは、意図的に入れられたとしか思えない

和:わからないよ!それは
ポケットに入れててあとでカバンに入れたかもしれないじゃん!

流星:美波がポケットに入れているのはいつも
ハンカチとリップだけだ

和:なんでわかるの?
というか気持ち悪っ!

流星:小さい時からずっと一緒にいるからそれくらいわかる

でだ、その化粧品お前がカバンに入れたんだろ

写真なんて加工すればなんだっていける

井上…
お前がやったのか?
俺の知り合いに指紋取れる人もいる
その人に渡せばすぐわかるぞ


和:はぁ
そうよ!私がやった
目障りだったのよ。アイツが…

ガシッ

流星:お前!いい加減にしろよ
美波はお前に何かしたか?

和:ふふ🤭

流星:何がおかしい

和:何かしたか?してないわよ
してるとしたらあなた…
流星君とずっと一緒にいるからかしら
ただそれが嫌だった

私の流星なのに…

流星:お前、マジで殺すぞ

今、俺は怒っている
感情もないから簡単に殺せるぞ

和:あら、それはうれしいな

流星君に殺されるなら本望

流星:チッ!

ガン!

和:どこ行くの?殺さないの?
担任には言うの?

流星:俺の前から消えてくれ…
お前見てると吐き気がする
俺の前に2度と現れんな

和:!?

流星:先生達に言っても意味ねぇから
でもこれだけは覚えとけよ

俺はお前たちを許さない!

死ぬまで後悔させてやる…
俺はこの学校を出て行く

ガシャン

和:くそ〜
私のものにできると思ったのに…
でも、嬉しかったなぁ
たくさん私に触ってくれた


流星:史緒里、真佑、ごめんな
俺はこの学校出て行く

史・真佑:えっ!嘘でしょ

流星:本当だよ
この学校は終わってる
先生も生徒も…
美波とどこか違う所行くわ

史:!?

真佑:!?

流星:またな!
あ、これだけは言っておく
犯人は井上だ

史:!?
真佑:!?

流星:お前達も気をつけろよ
後は俺がやる


史:どうする?まゆたん

真佑:話しについていけない
犯人が井上さん?

史:最近というか、ずっとおかしいと思ってはいたけどまさか井上さんだとは…

真佑:しーちゃんどうする?

史:どうしようか
流星の行動次第で決めようよ

真佑:そうだね
でも、いつでも動けるように準備はしていよう

史:うん!


ピッ

プルルルル、プルルルル

流星:お母さん、俺学校辞めた

結衣:はい?

流星:この学校終わってる
美波が万引き犯にさせられた

結衣:それ本当なの?

流星:本当…
今から家帰る
お母さんいる?

結衣:ちょっと仕事中だから
お父さんならいるわよ

流星:ありがとう

結衣:私も終わったらすぐ帰るわ
そしたら教えて

流星:りょ

ピッ


流星:ただいま〜

源:早いなぁ
もう終わったのか?

流星:学校辞めてきた

源:そうか…

流星:聞かないの?

源:あとでママと一緒に聞くよ

流星:あっそう

源:流星のことだ美波ちゃんだろ?

流星:はぁ
親父には勝てないわ

そして、

結衣:ただいま!流星!

流星:はいよ

結衣:源さんも

源:はいはい…

結衣:何があったの?

流星:美波が万引き犯にされた…

源:!?
本当か?

流星:本当だよ

結衣:美波ちゃんはなんて言ったの?

流星:盗んでなんかいないって言ってたらしい

結衣:それならなんで…

流星:写真とカバンから盗んだものが出てきたから

それが決定的だったらしい

それからは美波が何を言おうと聞いてくれなかったらしい

源:それでその写真は?

流星:多分細工した写真
そして、犯人が美波のカバンに化粧品を入れた

結衣:犯人知ってるの?

流星:知ってるよ
同じクラスの井上っていう奴
詰めたら吐いたよ
美波が邪魔だったらしい

で、担任に暴言吐いてきた
あの学校は終わってる
してないって言ってるやつに耳も傾けてくれない
そんなことがあっていいのかよ!
しかも、親呼んで店に謝らせに行ったんだぞ
ありえないだろ!

結衣:!?

源:……

流星:だから美波を陥れた奴らを俺が復讐してやる
後悔させてやるんだよ

源:そうか…
美波ちゃんと話したのか

流星:話せてないね
最近学校きてなかってし

結衣:それなら流星が美波ちゃんを救いなさい!
美波ちゃんは流星を必要としているはずだから

流星:わかった。必ず救う
それで設楽先生に協力して欲しいことがあるんだけど、お父さんいい?

源:連絡しとくよ
でも、無理はするな
あと、何があっても人は殺すなよ

流星:わかった…
約束する


To be continued…
過去編2へと

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?