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ピエタの本 聖ビルジタの15の祈り

聖ビルジタの15の祈りなど、私的啓示によって諸聖人に与えられた祈りを収録した『ピエタの本』を紹介します。本書は原書著者、訳者によって複製が許可されています。原書、訳書共に司教認可を受けています。

「聖霊来り給え
イエズス,マリア,ヨゼフ

IMPRIMATUR
Joseph A. Misue, Bishop of Hiroshima 

読者へ

この祈りの本は,より多くの恩寵を得て神によりよく仕えるため,特に神の限りない善と慈悲についてのぼう大な,ほとんど利用されていない資料,すなわち預言的啓示にもとづき,われわれのローマ・カトリック信仰の諸真理に科学的方法を適用するための試みです。

「予言的啓示についての疑問に関しては,教皇が唯一の審判者である!」
教皇レオ10世(1513年第5回ラテラン公会議)

奉 献

祝された処女は,「あなた方は私を愛し,他の人達にも私を愛するようにさせなさい」と言われました。
ピエタの祈りの本のこの改訂版は,御身,親愛なるエフェゾの婦人に
御身の被昇天を賛える愛の行為として捧げられています。
「わが元后,わが御母よ,私は全く御身のものであり,私が持つ一切は御身のものです。」

目的

聖書は「絶えず祈れ」と言っています。十字架の聖パウロは,「祈りを怠る時,われらは滅びへの大道に入る」とかきました。
アレクシス・カレル博士は「もしあなたが祈りの習慣をつけるなら, あなたの人生は深い変化を受けるだろう」とかきました。
科学者として,彼は神との会話はすべての技術の中の技術であるとして,人間の最高の行為である祈りに心を向けました。
このピエタの祈りの本が毎日の祈りの生活を増すことを望むすべての
霊魂の精神的道具とならんことを。
ロレトの聖なる家を運んだ親愛なる天使達が,この本を毎日のロザリオの祈りの後でさらに祈ることを望むすべての人々の許へ運ばんことを。

IMPRIMATUR
Francis Cardinal Spellman
Archbishop New York

NIHIL OBSTAT
John M. A. Fearns, S.T.D.,P.A.
Censor Librorum

わが主が,スウェー デンの聖ビルジタに
ローマの聖パウロ教会で啓示し給うた15の祈り教皇ピオ9世により認可された祈り

スウェーデンの聖ビルジタへのすばらしい御約束

教皇ベネディクト15世は,聖ビルジタの啓示について,次のように言われた。

「このような啓示の認可は,慎重な調査の結果,それらを信者のための資料として出版してよいということのみを意味する。
これらの啓示は,宗教上の諸真理に対するのと同様な信頼には値しないが、人はそれらの確実さに応じた慎重さをもって,またそれらを敬虔に信ずるための十分な動機に支えられて,人間的信仰から,それらを信ずることが許される。」
(Les Petis Bollandistes, tome X II )

1303年6月14日,ビルジタが生れた時刻に,ラスボの助任司祭べネディクトは,インゲボルデ(ビルジタの母)の仕合せな出産を祈り求めた。突然かれは自分が光かがやく雲にとりまかれているのに気づいた。その雲の中から聖母がお現れになり,次のように言われた。
「ビルゲル家に一人の子供が生れました。彼女の声は全世界によって聞かれるでしょう。」
Sagii, die XXIV Aprilis 1903
Imprimatur, F.J. GIRARD, V.G.

これらの祈りとこれらの約束とは,トウールーズで1740年に印刷され, それらを広めるについての認可と許可と推せんを受けた聖地の使徒的宣教会であるイエズス会のP.アドリアン・パルヴィリエ神父によって出版された書物から転載された。

幼い子供たちに少くとも一年間これらを読み聞かす両親たち,教師たちは,彼等の五官の一つの喪失をふくむ重大事故から一生涯彼等が守られることを確実にするであろう。

教皇ピオ9世は,1862年5月31日,それらが真であり,また霊魂に有益であると認めて,序文と共にこれらの祈りを認可した。

教皇ピオ9世のこの宣言は,この祈りをとなえたすべての人々における約束の実現と,神がそれらの正確な真実性が知られるよすがとなることを欲したもうた無数の超自然的事実によって確かめられて来た。これらの祈りを含む小冊子のコレクションは1863年8月22日にマリンズの大会議により認可された。

問——特権を手に入れるには,人はこの祈りを中断なく毎日となえねばならないか?

答——なるべく中断せぬようにせねばならない。しかし,もし重大な理由のためにやむを得ずとなえない日があっても,その一年間(必ずしも1月1日から始まる一年間でなくてもよい)に5480の祈りをとなえるかぎり,特権は失わない。人は献身的に,かつ発音する言葉に集中心をもって祈らなくてはならない。

ローマの聖パウロ教会を訪れる人々は,聖ビルジタがわが主からこれ
ら15の祈りを受けたときその前にひざまづいた,ピエル・カルヴァリーニによって彫刻された磔刑の御像を,聖なる秘蹟の礼拝堂内の聖櫃の上に見ることができる。次のような題辞が,そのできごとを顕彰するために教会の中におかれている。

“Pendentis, Pendente Dei verba accepit aure accipit et verbum corde Brigitta Deum. Anno Jubilei MCCCL.”
(懸けられた神の言葉を耳で受け,かつ懸けられた御言葉なる
神を心でビルジタは受けた。1350年の聖年。)

聖ビルジタは長らくわが主が御受難の間に受け給うた強い打撃の数を知りたいとのぞんでいたので,主はある日彼女に現れ給い言い給うた, 「私は体に5480回の強打を受けた。もし汝が何らかの方法でそれを賛美したいなら,15の主禱文と15の天使祝詞を,次の祈りとともに(それを主は彼女に教え給うた)まる一年間となえるがよい。その年が終ると, 汝はわが傷の悉くを賛美したことになる」と。

主は,聖ビルジタの15の祈りを一年間となえる者すべてに,次のことを約束なさった。

約 束

  1. 私はかれの血統の中から15の魂を煉獄から救う。

  2. かれの血統の15の魂は聖寵の中に固められ,保たれる。

  3. かれの血統の15人の罪人は改心する。

  4. これらの祈りをとなえる者は,誰でも完徳の第一段階を達成する。

  5. かれの死の15日前に,私はわが尊き聖体を,かれが永遠の飢えから
    のがれうるために与えよう。かれが永遠に渇かないよう,飲むため
    にわが聖血をかれに与えよう。

  6. かれの死の15日前に,かれは犯した罪のすべてに深い悔悟を覚え,
    それについての完全な認識をもつ。

  7. .私はかれの敵の攻撃に対する助けと防衛のために,かれの前にわが
    勝利の十字架の印をおく 。

  8. かれの死の前に,私はわが最愛の聖母とともにやってくる。

  9. 私は恵み深くかれの魂をうけ,永遠の喜びに導く。

  10. そこへ導いたのち,私はかれにわが神性の泉から,特別な一飲みを
    与えよう。それは,私の祈りをとなえなかった者には与えない或る
    ものである。

  11. 30年間死すべき罪(大罪)の状態に生きていた者,しかしながら熱心にこれを祈る者,あるいはこれらの祈りをとなえる意向をもつ者は誰でも,主がかれのすベての罪をゆるすということを知らせよ。

  12. 私はかれを強い試み(誘惑)から防ぎ守る。

  13. 私はかれの五官を保ち見はりする。

  14. 私はかれを急死から守る。

  15. かれの魂は永遠の死から救われる。

  16. かれは,神と聖母から,のぞむすべてを手に入れる。

  17. もし,かれが一生好き放題をして次の日に死ぬことになっているな
    ら,かれの生命はのばされる。

  18. これらの祈りをとなえるたびに,かれは100日の免償を得る。

  19. かれが天使達の最上の階級に加えられることは確実である。

  20. これらの祈りを他に教える者は誰でも永遠につづく絶えざる喜びと
    功徳をもつ。

  21. これらの祈りが言われ,あるいは未来において言われるであろう場所に,神はその恩寵とともにまします。

第1の祈り
主禱文━天使祝詞。
ああイエズスキリスト!御身を愛しまつる者にとりて永遠の甘美,あらゆる喜びと望みを超ゆる喜び,すべての罪人の救いにして希望よ,人々への愛のため時みちて人の性すらとり給いつつ,人々の中にいまさんことよりも大いなる望みを持ち給わざりし御者よ,永遠の昔より神の御計画の中に命ぜられ定められしごとく,御身が御やどりの瞬間より,なかんづく御身が御受難の間に,耐えしのび給いしすべての苦しみを思い出で給え。

思い出で給えああ主よ,御身の弟子達との最後の晚さんの間,彼等の足を洗い給いて,御身は彼等に御身のいと尊き御体と御血を与え給い, それとともに優しく彼等を慰め,かつ来るべき御受難を彼等に知らしめ給いしことを。
思い出で給え,「わが魂はいたく愁えて死ぬるばかりなり」とのたまいつつ,みずから証言を与え給いし時,おんみずからの魂のうちに味わい給いし悲哀と辛苦をば。

三たび祈り給いし後,御身が若さの花の間,また荘厳なるすぎこしの季節の間に,御身の弟子なるユダに裏切られ給い,御身が選びひきあげ給いし民族の人民により捕えられ,いつわりの証人によって告発され, 三人の裁判官によって不正に審かれ給いし時,磔刑の苦しみに先立ちて御
身が繊細なる御体のうちにこうむり給いし,すベての恐れ,悶え,痛みを思い出で給え。

思い出で給え,御身が衣をはがれ,嘲笑の衣を着せられ給いしことを。御身の御顔と御眼とにものをかぶせられ給いしことを。打たれ,いばらの冠をかぶらせられ,御手に葦を持たせられ給いしことを。柱に縛られ, 打撃をもってうちくだかれ,侮辱と暴行によって打ちのめされ給いしことを。

御身の十字架上の御苦難の前に耐えしのび給える,これらすべての苦痛と御受難を思い出で給いて,わが死する前,まことの痛悔,真摯にして完全なる告白,わがすベての罪のふさわしき償いと赦免を,われに与え給わんことを。アーメン。

第2の祈り
主禱文━天使祝詞。
ああイエズスよ!天使等のまことの自由,喜びの楽園よ。御身の敵共
が,怒れる獅子のごとく御身をとりかこみ,幾千の侮辱,唾,むち打ち,搔き裂き,その他の未聞の残酷によりて,意のままに御身をさいなみまつりし時,御身の耐えしのび給いし恐怖と悲哀を思い出で給え。これら責苦と侮辱の言葉を思い給いて,ああ救い主よ,願わくはわれを, わがすベての見ゆる敵と見えざる敵より救い,御身の御保護のもとに, 永遠の救いの完成にいたらしめ給わんことを。アーメン。

第3の祈り
主禱文━天使祝詞。
ああイエズスよ!何ものも取巻くことも制限することも能わざる天地
の創造主よ,万物を御身の愛の力のもとに包み保ち給う御者よ,ユデア人等が御身の聖なる御手と御足を,大いなる鈍き釘もて一撃また一撃と十字架に釘づけにし,しかもなお彼等の怒りを鎮むるに足るほどいたわしき状態ならずと見るや,さらに御身の御傷を広げ,苦しみに苦しみを加え,名状し難き残虐をもって御身の御体を十字架にひきのべ,あらゆる側より引き張り,かくて御身の関節をはずしまつりし時,御身の耐えしのび給いし,激甚の苦痛を思い出で給え。
われ御身に乞い願う,ああイエズスよ,このいと聖にして愛深き十字架の御苦難の記念により,御身をおそれ,御身を愛する聖寵をわれに与え給わんことを。アーメン。

第4の祈り
主禱文━天使祝詞。
ああイエズスよ!われらの傷を御身の傷もていやし給わんがため,十字架上に高くあげられ給いし天国の医師よ,御身のこうむり給いし打ち傷と,御身が苦痛にまさる苦痛はかつてなきまでに腫れ上りたる,御身がすべての四肢のいたつきを思い出で給え。御身が御頭の冠より,御身
が足裏にいたるまで,御身が御体の上には,さいなまれざりし一箇所とてなかりき。しかるにかかるすべての苦しみを打ち忘れ給い,御身の敵共のために「父よ,彼等をゆるし給え,彼等己れのなすことを知らざればなり」とて,天の御父に祈ることをとどめ給わざりき。

この大いなる御慈悲により,かつ御苦難の記念により,御身のいと激
しき御受難が,われらの中に,完全なる痛悔と,われらのすべての罪の赦しとをもたらすことを得せしめ給え。アーメン。

第5の祈り

主禱文-天使祝詞。
ああイエズスよ!永遠の輝きの鏡よ,御身の神性の光の中に,御身の聖なる御受難の功徳によりて救わるべき者の予定を想い給いつつ,同時に自らの罪の故に断罪さるべき,神に見放されたる大群衆をみそなわし, これら望みなき,失われし不運なる罪人につき激しく嘆き給いし時に, 御身の味わい給いし悲哀を思い出で給え。
この共感とあわれみの深みにより,またなかんづく御身が善き盗賊に,「今日汝われとともに楽園にあるべし」と,のたまいしとき示し給いし善によりて,われ御身に乞い願う,ああ甘美なるイエズスよ,臨終の時にあたり,御身のわれに慈悲を示し給わんことを。アーメン。

第6の祈り
主禱文━天使祝詞。
ああイエズスよ!愛すべき,いと願わしき王よ,衣をはがれ,ありふれたる罪人のごとく,十字架上に釘づけられ挙げられ給いし時,御身の忍び給いし悲しみを思い出で給え。折しも御身が断末魔の間御身のかたわらにとどまり,マリアに向い「婦人よ,汝の子を見よ!」聖ヨハネに向い「子よ,汝の母を見よ!」とのたまいしとき御身の忠実なる弟子に委託し給いし,御身の最愛の聖母のほかは,御身がすべての親族および友人は,ことごとく御身を見捨て奉りたるなり。

われ御身に願い奉る,ああわが救い主よ,御身の聖なる御母の魂を貫きし悲しみの剣により,わが心身のすべての懊悩と苦難において,われをあわれみ給わんことを,かつわがすベての試みにおいて,とくにわが臨終の時に,われを扶け給わんことを。アーメン。

第7の祈り
主禱文━天使祝詞。
ああイエズスよ!人類の救いへの渇きに苦しみ,深き愛の身ぶりもて十字架上より「われ渇く」とのたまいし,尽くることなきあわれみの泉よ。われ御身に願い奉る,ああわが救い主よ,われらのすべての行いにおいて完徳におもむかんとする望みを,われらの心に燃え立たしめ給わんことを。かつ肉の欲と,現世の欲の灼熱を,われらのうちに消し去り給わんことを。アーメン。

第8の祈り
主禱文━天使祝詞。
ああイエズスよ!心の甘美,精神の喜びよ,われらへの愛のために十字架上にて味わい給いし酢と胆汁の苛烈によりて,願わくはわれらの魂のいやしと慰めに役立つよう,われらの生くる間,またわれらの臨終に際し,御身の尊き御体と御血を,ふさわしく受け奉る恵みを与え給わんことを。アーメン。

第9の祈り
主禱文—天使祝詞。
ああイエズスよ!鴻大の徳,心の喜びよ,死の接近に際し,苛烈さの大海に投げ込まれ,ユデア人等に侮られ凌辱され,「わが神,わが神,なんぞわれを捨て給いしや」とて,御父に見捨てられ給いしことを大声に呼ばわり給いし時,御身の耐えしのび給いし苦しみを思い出で給え。

この御苦しみによりて,われ御身に願い奉る,ああわが救い主よ,わが死の恐怖と苦痛の中にわれを打捨て給わざらんことを。アーメン。

第10の祈り
主禱文━天使祝詞。
ああイエズスよ!あらゆる事物,生命,徳の始めにして終りなる御者よ,われらのため御足裏より御頭の冠にいたるまで,苦難の深淵に投げ込まれ給いしことを思い出で給え。御身の御傷の極悪なるを思いみ給い, 御身を愛する者にとりては広くして易き,御身のいましめを,純なる愛もて守ることをわれに教え給え。アーメン。

第11の祈り
主禱文━天使祝詞。
ああイエズスよ!慈悲の深淵よ。願わくは御身の御骨の髄まで,また御身の存在の深みまで貫きし御身の御傷の記念として,己が違反によりうちひしがれしみじめなる罪人われを罪より引き離し給い,われに向い正しくもいら立ち給える御身の聖顔よりわれをかくし,御身の御怒りと義しき御憤りの過ぎ去るまで,御傷の中にわれをかくし給わんことを。アーメン。

第12の祈り
主禱文━天使祝詞。
ああイエズスよ!真理の鏡,一致のかたどり,慈愛のたいまつよ,御身が御頭より御足までおおわれ給い,尊き御血のしたたりによって裂かれ朱に染まりし,おびただしき御傷を思い出で給え。われらへの愛のため,御身が至純なる肉のうちにこうむらせ給いし,ああ偉大にして宇宙的なる痛苦よ!甘美なるイエズス!われらのためになし得たまいしことにして,御身のなし給わざりしものありしや。御身の御受難の忠実なる回想によりてわが魂のうちに御身の御苦難の果実が新たにされんことを, また御身を永遠において見奉るにいたるまで御身の愛が日毎増大せんことを,御身,わが天国において賜わることを乞い願い奉るすべてのまことの善とすべての喜びの宝庫にまします御者,ああ甘美なるイエズスよ。 アーメン。

第13の祈り
主禱文━天使祝詞。
ああイエズスよ!強き獅子,不死にして無敵なる王よ,御身のすべての力が心身ともに全く尽き果て,「事終りぬ」とのたまいて頭を垂れ給いしとき,御身の耐えしのび給いし苦痛を思い出で給え。この御苦しみと御悲しみにより,わが心いたくわずらいわが魂の悩まん臨終の時にあたり,御慈悲を垂れ給わんことを,われ御身主イエズスに乞い願い奉る。アーメン。

第14の祈り
主禱文━天使祝詞。
ああイエズスよ!御父の御独り子,その本体の輝きにして似姿なる御者よ,「父よわが魂.を御手にゆだね奉る」とのたまいて,御身の魂につきて永遠の御父になし給いし,単純にして心貧しき推挙をば思い出で給え。かくて破れ果てし御身体,くだかれし御心,かつわれらをあがなわんとて開かれし慈悲のはらわたもて御身はこときれ給いしなり。この尊き御死去により,われ御身に乞い願い奉る,ああ諸聖人の王よ,われを慰め給わんことを,悪鬼と肉と世に抵抗せんためわれを助け給わんことを, かくてこの世に死し,御身のためにのみ生くるを得んことを。われ御身に乞い願い奉る,わが臨終の時にあたり,御身に帰り行く巡礼にしてちくたくの身なるわれを受け入れ給わんことを。アーメン。

第15の祈り
主禱文━天使祝詞。
ああイエズスよ!まことの,みのり多き葡萄の樹よ!御身が聖なる御体より,酒糟の中なる葡萄の房より出づる汁液のごと,惜しみなく流し給いし御血の,沢なる流出を思い出で給え。

兵士により槍にて貫かれ給いし,御身の御脇腹より,御身体の中に一滴とて余すところなくなるまで,御血と水はほとばしりいで,かくてついに,十字架の頂にあげられし没薬の束のごとく,御身が繊細なる肉は破壊され,御身が御身体のまことの実質はしなび,御身が御骨の髄は乾き果てたり。
この激しき御受難により,また御身の尊き御血の流出により,われ御身に願い奉る,ああ甘美なるイエズスよ,われ臨終の断末魔にあるとき, わが魂を受けいれ給わんことを。アーメン。

むすび

ああ甘美なるイエズス!わが痛悔と愛の涙が昼も夜もわが糧となるよう,わが心をさし貫き給え。われ全く御身に帰依し,わが心は御身が不断の棲家となり,わが会話は御身の御心にかない,わが生涯の終りはほむべきものとなりて天国に値し,そこにて御身が諸聖人とともにとこしえに御身を賛美しまつらんことを。アーメン。

"アヴェ・マリス・ステラ"を歌う人々への御約束
ローマでのある暴動のとき,聖ビルジタの住家へ暴徒が来て,その中の首謀者の一人がビルジタを焼き殺そうと話していた。彼女は安全を求めて逃げるべきかどうかを知るため,わが主に祈った。主イエズスは彼女にそのまま留まるようにと助言し,次のように言われた。「彼等が汝を殺そうと謀っても問題ではない。私の力が汝の敵共の悪意を砕くであろう。私の民は私を十字架につけた力、それは私がそれを許したからである。」
われらの祝された御母は次のようにつけ加えられた。「皆集ってアヴェ・マリス・ステラを歌いなさい。そうすれば私はあ
なた方をすベての危険から守りましょう。」

Ave Maria Stella めでたし海の星なる君,
Dei Mater alma 幸いなる天の門,
Atque semper virgo, 至高なる主の
Felix coeli porta.  とこしえに処女なる御母。

Sumens illud ave16116,
Gabrielis ore,
Funda nos in pace,
Mutans Evae nomen ああはるかなる過ぎし日に, 天使ガブリエルのたまいし
エヴァの名転ぜしアヴェにより, 下界に平和を建て給いぬ。
Solve vincla reis
Profer lumen caecis
Mala nostra pelle,
Bona cuncta posce.

Monstra te esse Matrem
Sumat per de preces
Qui pro nobis natus
Tulit esse tuus
Virgo singularis
Inter omnes mitis
Nos culpis solutes
Mites fac et castos.

砕き給え捕われ人の足かせを, 注ぎ給え光を盲いたる眼に, われらのすべての病を追い払い, あらゆる至福を懇願し給え。

示し給え御身が母なるを,
捧げ給え彼にわれらの嘆息を,
御身を軽んずることなく
われらのために人となり給いし彼に。

すべての処女の中の処女よ, 導き給えわれらを御身のかくれ家に,
やさしき者達の中の最もやさしき者, われらを純潔にしてやさしき者となし給え。

Vitam prestapuram
Iter para tutum,
Ut, videntes Jesum
Semper collaetemur
Sit laus Deo Patri,
Summo CristodecusSpiritui Sancto: Tribushonorunus.Amen.
助け給えわれらのか弱き努力を, われらなお旅路にある故に。至高なる天において御身とイエズスとともに
われらが永遠に喜ぶその日まで。
全能の聖三位,
聖父,聖子,聖霊に,
唯一にして同一の光栄あらんことを。アーメン。

祝された処女へ

わが元后,わが御母,われはわが身を全く御身に与え,御身へのわが熱愛を示さんがため,われは今日,御身にわが眼,わが耳,わが口,わが心,わが全存在を無条件に捧げ奉る。されば,善き御母よ,われは御身御自身のものなれば,われを御身の所属物,所有物として保ち,護り給え。アーメン。

「500日の免償」


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