艶ありJRC4558 ビンテージオペアンプ

本記事では、日本製のビンテージオペアンプである

艶ありJRC4558について、エフェクター用途として

これまで調べてきたことの備忘録として記すことにします。


具体的には、艶ありと艶なしのJRC4558の違い、

またJRC以外の4558シリーズで、ビンテージTS808に

搭載されたマレーシアンチップRC4558PやTSV808に

搭載されたOPA2134等の特性比較についても説明します。


艶ありJRC4558に興味がある人や、オペアンプ交換等で

より良い音作りを目指している方は必見です。

【 1.艶ありJRC4558とは 】
【 2.艶ありと艶なしの違いとは 】
【 3.違いが見られる電気的特性 】
【 4.他のビンテージJRC4558シリーズの特性 】
【 5.RC4558Pマレーシアンチップの特性 】
【 6.OPA2134の特性 】
【 7.音の違い 】
【 8.最後に・・・ビンテージチップを入手するには 】

【 1.艶ありJRC4558とは 】
艶ありJRC4558とは、日本製のビンテージエフェクターに

搭載されているオペアンプのことです。

パッケージ表面に艶があることから、

このように呼ばれています。

近年では、チューブスクリーマーなどに同型オペアンプが

搭載されていますが、オペアンプは表面に艶がない現行品の

JRC4558が主流です。

艶あり品の方が音質が優れていると言われ、

艶あり品がプレミア価格で取引されています。

実際、改造の一環としてオペアンプを載せ替える際にも、

艶あり品を選ぶ人もいます。

【 2.艶ありと艶なしの違いとは 】
JRC4558のデータブックに記載された仕様は発売当初から

変更されておらず、公式には特性に違いはありません。

JRC4558の特性について、艶あり/艶なしの特性の違いを

探るために、さまざまな特性を測定した結果、

両者に明らかな違いがあることがわかりました。

特に以下のグラフでは特性差が見られる項目のデータを

ご紹介します。

これはnote上でのみ公開する内容となります。

回路設計やエフェクターの音を追究するにあたり

役立つデータとなります。

ご参照ください。


ここから先は

2,880字 / 1画像

¥ 10,000

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?