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マスクに見る日本人のスピリチュアリティ

コロナになってからというもの、マスクが生活に不可欠となった。
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すると海外では、コミュニケーションに問題が起きているという研究結果まで公表されるようになった。

国内では昨年8月に、2歳未満の子どもにマスクはつけないようにと厚労省からお達しが出た。

季節柄、熱中症にかかるリスクの方が恐ろしいという理由もあっただろうが、その頃の子どもはヨダレ、鼻水で、マスクの衛生さを保てないことの方が問題ありだろう。

臨床の現場では、2歳以上の子どもにだってマスクは本当に必要かと疑問視する声が高い。

てっそん(姪の子をそう呼ぶ)に保育園児が2人いるが、遊ぶときには鼻マスクになり、マスクの中は汗とよだれで”しっとり”。
床に落としたマスクをそのまま付けさせていいのか、保育に関わる現場でも迷う声が上がるのは無理ない。

冒頭の、マスクによるコミュニケーションに与える影響について、国内では私が知る限りエビデンスはみつからない。

個人的には、海外ほど影響は無いのではないかと推察する。
それは日本人独特のコミュニケーションが幸いしていると考える。

顔文字は日本が発祥とは本当だろうか。

日本では一般的に使われるこれら。
(^^) (^_-) ( ;一一) ( 一一♯) ((+_+)) (-.-) 

考えた人、天才!

そもそも絵文字って必要なのか。

本来なら『文字』で伝えるべきところを、『文字』だけでは十分伝わらない感情をもどうにかして伝えたい。
そこで生まれたのが絵文字(所説あり)。

もうこの時点で、日本人の気配りの感性が際立っていると思う。

対して海外で使われる絵文字。
:) :(   ;)  :-o 

初めてみたときは、なんのこっちゃとわからなかったけれど、
じーーっと見ていて、「あぁ、横にしてみるのね」と気付いた。

日本人は顔が縦になっている。
海外では横になっている。

この違いだけでもおもしろいが、もう一つ際立った違いにお気付きだろうか。

日本の絵文字は、『目』の形で感情を訴える。
海外の絵文字は、『口』の形で訴える。

ここに普段からのコミュニケーションを、どう用いているかが浮き彫りになる。

海外の人に日本の絵文字を見てもらったら、笑っているのか怒っているのか分からないそうだ。
だって口が同じだったり、描かれていないから。

つまり海外ではマスクで口元を隠してしまったら、相手の表情や感情を読み取ることができなくなってしまうのだ。

対して日本人は口元を隠したところで、そう影響はない。

むしろ真っ黒なサングラスをかけている人の方にこそ
「どこ見てるのかな」
「どう思ってるんだろう」と気になってしまうところ、ありませんか?

昔から日本では「目は口ほどに物を言う」なんて言葉があって、
いかに『目』が重要視されてきたかうかがえる。

日本人はハッキリ言葉で伝えない。
伝えにくいところは(察してくれ)と心の中で叫ぶ。

アメリカ人などは、言葉で伝える以外に方法があるのかってぐらい言葉に頼ったコミュニケーションを用いる。

これはカウンセリングの現場でも大きな違いを生む。

日本におけるカウンセリングは、言葉以外のところで察しながら話を聴いていかなければ、本当のところが分からない。

つらい話を笑いながらする人が、どれほど多いか。
笑いながら苦情を言う人が、どれだけ多いか。

言語以外の伝達方法を非言語(ノンバーバル)コミュニケーションと呼ぶが、人によってはこれが言語を補完するどころか、ほとんどこちらを重視する必要のあるケースも多い。

だからと言うわけではないが、私のセッションではあまり言葉を最重要視しない。

そこで役立つのは霊的な感性だ。
そういうと特殊能力とか、怪しげとレッテルを貼られそうだが、少なくとも日本人に『察する』という特殊能力は高いレベルで備わっている。

能力はあればいいというものでなく、コントロールしてこそ力を発揮するので、能力を高めたいと考えるならトレーニングするといい。

そうとは言え、言葉をまったく無視していいというものではない。
使えるものは使う!

察してくれない人に(察してよ)と念を送るよりも、言葉で伝える方が効果的だ。

そうそう、こんな話もあった。

授乳するとき、赤ちゃんと目を合わせてミルクをあげるのは、人間だけだと言う。

人間に最も近いチンパンジーでさえも、そうはしないそうだ。
確かに動物番組を見ている時、授乳しながらそっぽを向いている動物たちに私は違和感を感じる。

研究によればそうして目を合わせながら授乳することが発達に影響を与えるそうだ。

目を合わせてミルクをあげる。
お母さんだけでなく、哺乳瓶でミルクをあげるお父さんや、その他の人にもそうしてほしい。

スマホをしながら、テレビをみながら赤ちゃんと視線を合わせずに授乳する人も多いようだが、ときどきは赤ちゃんと目を合わせて微笑みかけてやってほしい。

目と目で通じ合える関係性は、得難い特別なものだ。


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