Obey me!(おべいみー/おべみ) 限界特オタ視点のキャラソン感想まとめ

特撮界隈において、語らずには通れないキャラソン。
そんな数多くのキャラソンを履修してきた私による、おべいみーのキャラソンの感想です。
そこ、特撮ネタ?知らねぇよ!とか言わない。
(私が楽しいだけ)

~~~※下記を読むにあたって最低限読んで欲しい内容~~~

<特撮におけるキャラソンとは>
まさに経験ゼロに等しい若手俳優たちにより、半ば強制的に繰り広げられるイベントがキャラソン。
モノによってはあったりなかったりだが、ここ最近はショーなどでも披露するため大半が歌う傾向にある。
中にはガチのプロもいればド素人もおり、世に公開してはいけないレベルの代物まである、まさに伏魔殿ともいえるのが特撮界におけるキャラソンである。
中にはあまりにも凄すぎて「伝説級」と呼ばれるものも存在。
代表格はやはりマジレッドのキャラソン「勇気はフェニックス」であろう。
菊池俊輔のカッコいいイントロからのつんざく耳のエレメント…これは是非後世まで語り継ぎたい逸品だ。
(なお、テレビシリーズ本編の最終戦付近で流れたことでも有名)

<「上手い→× 下手→× てつを→◎」>
特撮界における評価の方法。
由来は「仮面ライダーBLACK」の主題歌の歌唱をする倉田てつを氏の歌声。
「上手いというには個性的だが、下手とも言い難い…この個性は「てつを」としか言いようがない」という歌唱力を表現するのに使用される定型文。
どうしても歌のちょっと苦手な人が歌うことなどもあるが、それをあくまで楽しんだ結果の評価がこれである。
上手い下手は置いておいて、その人にしか出せない味わいを持つ歌に関しては「上手い→× 下手→× ○○→◎」と評価するべきである。


~~~ここから本文~~~

・Pomade:アスモデウス
歌詞がいいね歌詞が!!!
特撮の楽曲でも3番まで歌詞がある曲は名曲って決まってるからな(個人的見解)
まあこの場合の「3番目」に関しては「ストーリーラインの段階が3段階ある」という意味で使ってます。AメロBメロサビとかの具体的な構造じゃなくて。
歌詞中で、アスモのちゃんとした心境変化が具体的に歌われている、それがいい部分だと思いました。
「世界中で自分にしか夢中になれない」から「僕は僕以外に夢中にはなれないはず(違和感が生じている段階)」から「僕は僕意外に初めて恋をした」という三段階の構え。素晴らしい。
これを聞くとアスモへの理解が深まって好きになれる。というか好きにならない奴いるか?みたいな気持ちにすらなる。
個人的にアスモのパリピ感についていけねぇ…(陰キャなので)って思うことがあったりもしたのですが、ブラッディムーンの漢気とこの曲のおかげで、お前健気か!!!!ってなったので、やはりキャラの内面をうかがい知ることは大事ですね。
アスモに限らずですが、おべいみーのキャラはきちんと作中で成長が描かれてるのがいいですよ。成長を描いた物語が好きなので非常に満足度が高い。
この曲はこの曲だけで作中の心境変化と成長をパーフェクトに表現してて、キャラソンとしてのクオリティはかなり高い印象です。

ちなみに歌唱力はやっぱり一番あるし、聞きごたえという点では一番ですね。
カラオケで歌ったとしても一番面白いのはこの曲だと思います。
個性的な節回しが最初違和感があるけど、聞き慣れるとクセになる。そのせいか一番記憶に残る曲。
楽曲的にはハイクオリティですね!キャラソンという枠組みじゃない完成度、という印象です。


・Are You Ready?:マモン
まさかのラップ。ちい兄かよ!!!!
(※ちい兄=マジイエロー:小津翼のキャラソンはまさかのラップ。特撮でもキャラソンにラップが入るのは珍しい)
これはもう評価が分かれるところでしょうけど「上手い→× 下手→× マモン→◎」ですね。
特徴的な音楽のアレンジを聞いたとき、「インド映画かな?」って思ったせいで、現代インド映画のディスコパートで流れる曲にしか聞こえなくなって結構苦労しています。どっちかっていうとクラブ系なのになんでインドなんだよ。まぁインド映画も大概クラブで踊りまくってんだけど。

歌詞の内容はマモンらしくて可愛らしい。ツンデレか!!!
「ハイヒールを脱ぎ捨ててついてこい」という歌詞が実に青春(青春…?)しててグッときます。イイですねぇ逃避行。
楽曲のアレンジの派手さのわりに、内容は一直線なところがギャップがあって面白いです。
パリピっぽさしかないのに一途、というのはまさにマモンのキャラ造形そのものですし、上手いことつくってる曲だなと。
ただ、カラオケで入ってても歌えないタイプの曲ですね…そこだけは流石に難しいです。
しかし、同じパリピでもアスモとマモンの系統の違いは何なんでしょうかね?
マモンは、そこはかとなく「脳内小学生の高校生男子感」があるから?
分かりやすさという点では群を抜いてるよ君…


・Arcadia:ルシファー
一番語りたかった曲。なぜかというと、あまりにもなツッコミポイントがあって楽しすぎるから。
毎回流れるたびにツッコんでしまう…そう、まるで「ゴールデンパートナー」のように…!

これを語るに際しては、騎士竜戦隊リュウソウジャーのキャラクター・リュウソウゴールド(カナロ)の楽曲「ゴールデンパートナー」が欠かせません。
この曲を私は「コンプラ遵守ソング」と呼んでいます。なぜかというと、歌詞中で「ディスティニーかもしれない」「桁違いかもしれない」という、「断定すべきところで決して断定表現をしない」というコンプラ配慮感が漂う歌詞だから。
いわゆるCMにおける「最大」はNGだけど、「最大級」はOKというアレのような歌詞なのです。
戦隊・ライダー等のヒーローものでは誇大広告なぐらいに意思を前面に押し出すものが多い中で、まさかの謙虚。
最初聞いたとき、あまりにのコンプラ配慮感に爆笑して、それ以来定期的に聞いては笑ってる(カラオケでももちろん歌ってる)凄く好きな曲なんですよね。
曲調はめちゃくちゃカッコよく、高取ヒデアキ氏の高音のヌケもいい曲でおすすめです。Amazonにもあるよ☆

で、話を本題に戻すと、「Arcadia」は歌詞中に「あんなやつより俺とどうですか?」と尋ねる部分があるのですが、それがあまりにも謙虚すぎて「謙虚か!!!!!!」と常にツッコんでしまうんですよ。
いや…冷静に考えるとミリもおもんないかもしれん…でもツボにはまって仕方ないんだ…
そこは傲慢に行けよ!ゴーマンかましてよかですか?(古)だよ!!!

楽曲的には凄く雰囲気があって好きな曲なんですよね。曲調も好きな曲調。特にサビの部分が好き。
歌詞の内容も、「傲慢」を司る割には全体的に謙虚なところが味わい深いです。
頑張って一線を引こうとしてるんだけど、ずるずる引きずり込まれていく感じ、実にルシファー!って感じ。留学生という沼にハマってしまったのね…お気の毒に…(こっちはこれ幸いと引きずり込んでるが)
他の兄弟が全面的に「好き!」みたいに感情を発露してるのに、ルシファーだけ「夢で逢えたら」みたいな文言で葛藤してる感じが大人っぽいというか…なんと言うんでしょう、趣がある。これがWABISABI。
仮にディアボロ殿下やらサイドキャラ勢にキャラソンがあるとしたら、ちょっと似た感じになりそうな気がしないではないです。大人組だなぁ。


・My Chance!:レヴィアタン
はいきた「上手い→× 下手→× レヴィ→◎」~~~~!!!
聞くたびにフフフとなってしまう味わい深い曲ですね。いわゆる「スルメ曲」(聞けば聞くほど味が出る)的な感じでしょうか。
毎度毎度、台詞の部分に照れてしまいます。
人によっては歌う声としゃべる声が同じですが、加田さんはどうみても喋りと歌声が同じタイプなんだよなぁ(嵐の相/葉ちゃんタイプとよく言ってるが、キャラづくりして歌っている場合はこの限りではない)
特撮でもそういうタイプと歌い声が違い過ぎてキャラソンと判別できないタイプがいましてね…大体後者が上手いのですが、個人的に好きなのは「作中のキャラっぽく歌ってくれる人」です。上手い人は声を作っても巧いんですよねぇ。

歌詞の端々に自信の無さと戸惑いと、それでもやっぱり抑えきれないこの想い!みたいなのが洗われてて可愛い。
毎回聞くたびに「レヴィ~~~!お前と俺は親友やぞ~~~!!!もっとガンガン行け!(なぜか第三者視点)」みたいな気持ちにさせられます。
個人的には「どんな風に毎日話してか思い出せないぐらい」というのが胸熱ですね…友情からの恋への発展…関係性の変化がこの一言に全部詰められてる。アトゥイな!!!
ゲーム音源っぽいアレンジがポップで、テクノっぽい(と言ったらいいのか?)声のエフェクトなんかも曲調とマッチしていて聞いていて楽しいです。
それにしても、アレンジのゲーム音源ってどう考えても8bit~32bit世代なんですけど…(FC~SFC世代)
ウッレヴィと懐ゲーについて語り合いたい……


・Dreamscape:ベルフェゴール
こういう可愛い曲は私の評価の引き出しに存在していない。
女の子よりアザトカワイクなるのはやめてくださいベルフェさん!!!(心の限界)
なんだろう、安眠ソング?とでもいうのか、何ともゆったりした曲調でα波が出てそうな雰囲気を感じます。
こういう楽曲って、あまり特撮界隈では存在しないので新感覚(私が聞いてないだけかもしれんが…)
大西さんが「難しかった」とおっしゃってましたが、確かに難しそうな曲。ウィスパーボイスで魅せる曲は苦手なので、カラオケでも自信がないと選曲できないな。

歌詞の内容は「こいつプロだな」と思わされずにはいられない、まさに「“好き”と明確には言わないけど、君なら僕の気持ちを解ってくれるよね?」という圧が凄い。圧が。
このプレッシャー…シャアか!(違う)
しかも自分の感情がよく分かんないといいつつ「会いに来てほしい」とプレイヤー側を動かそうとする巧妙さ、プッ…プロ~~~ッ!!!
断れない前提を理解しつつ、相手に能動的に行動させるその筋のプロなの?お前は恋のフィクサーなのか?嘘喰いなのか???
本当に、他の兄弟が能動的なのに対して、なんで六男と七男は受動的なんですかね?末弟だから?自分たちの立ち位置理解しすぎだぞお前ら。
ベルフェの賢さが前面に打ち出されてる歌詞だな…と感心してしまいました。
人心掌握術、それが末弟の一番の能力なのかもしれない。


・Hungry Six-Pack:ベルゼブブ
なんかこういう曲調安心するな!!!(ホームに戻った感)
ロック調のかっこいい曲調で、個人的には一番耳慣れた感じの曲だな~という安心感。
それにしても音域のない曲だ…というのは矢口さんご本人もおっしゃってましたが、メインの旋律の音の少なさは、かえってキャラっぽい気がしないでもないw
滅茶苦茶アレンジの聞いた音域広めのゴリゴリのロックをベールに歌われても、それはそれで解釈違いな気がするんだよなぁ。
このぐらいシンプルな方がベールっぽい、という意味では解釈完全一致のキャラソン。

歌詞は凄くシンプルなんですけど、どうしても「お前が俺を満たしてくれる」の意味合いがそっちじゃなくてあっち(捕食)に思えて仕方ない。
捕食は最大限の愛情表現だからね。アマゾンズでもそう言ってた()
性癖的にはリョナとかゴア描写とかそっちなのかもしれませんが、最終的な到達点ならそれはそれでアリなのかもな…と思わせてくれます。いや思うなよ!!!
前述のベルフェ然り、ベールも判断をこっちにゆだねてくるから困る。
「わかるだろ?わかるよな?」っていう圧!!!ベルフェが鋭い錐みたいな圧ならベールの圧はプレス機の圧だよ!!!
なんなんでしょうね、この末弟組の圧力…日頃から兄弟をよく観察しているがゆえに、留学生相手にも搦め手はお手の物と言ったところでしょうか。

ちなみに大変どうでもいいのですが、矢口さんご本人を見るとなぜか「仮面ライダー剣(ブレイド)」の橘朔也(演:天野浩成)を思い出します。
別に似てないんですけど…なんでだろう…歌い声がどこか辛味噌(※)だから…?

※辛味噌:仮面ライダー剣のED「rebirth」の通称。歌唱は天野浩成。
なぜか歌詞の一部「got to be strong」が「辛味噌!」と聞こえると評判。特オタでこれを知らない奴は大抵モグリ。
ちなみに作者(私)はずっと「カラミティソウル」の空耳だと思っていた。それはそれで恐怖を覚える今日この頃。全然違うじゃねぇか!
ちなみに、仮面ライダー剣は私が知る限り唯一「日本語字幕付き」のDVDで発売されている(色んな事は「オンドゥル語」で調べよう!)


・Read My Heart:サタン
聞かせる曲だなぁ。角さんの歌唱力もあって聞かせる曲になってますね。
曲がピアノソロというのもまた雰囲気があります。ただ曲調的にはアレンジ多めの他兄弟に対してシンプルがゆえに埋もれがちというのが残念と言えば残念。
でもコレはいわゆる「特撮劇伴として作られたのに、いい曲すぎて使いどころがなかったがゆえにキャラソンの特別枠として収録されてる隠れた名曲」感があります。
仮面ライダーキバとか仮面ライダー剣とかであったよなそういう曲。
それにしても猫の主張が激しいw

サタンはホーム台詞とかでもたびたび思うのですが、仮面をかぶって素を出してない感じがあるんですよね。そのせいか台詞がちょいちょい情緒不安定か?と思うことがあるのですが、その疑問がちゃんと歌詞に反映されてるところがポイント高いです。
サタンの表面的な性格は本で学習した知識の結晶であって、その知識では処理できない感情に戸惑いながら自分を見出していく、という過程を描いているんですよね。
なるほど、だから「表に見せたい自分」と「内面から発露する本当の自分」の齟齬が「情緒不安定化か?」という疑問につながっているのかと納得いきました。
留学生への想いだけではなく、これまで知らなかった自分に気づくというサタン自身の戸惑いと、その感情に素直になっている部分(「欲張りだけど~」のあたり)の塩梅が実にうまい歌詞ですね。
しかしそれはそれとしてサタンの素の感情は結構興味ある。取り繕わないキミを見せてくれ~~~!


・Choose me!:マモン・レヴィ・アスモ
イントロクソカッコいい~~~!
でも曲のカッコよさとかそれよりなにより言いたいのは、マモンの古林さんとレヴィの加田さんの成長っぷりですよ。
ええ…マジでうまくなってる…ちょっと見ない間に成長して…ウウッ!!
特にマモンさんラップ巧くなってるじゃないですかーヤダー!レヴィも(曲調もあろうが)カッコ良く歌い上げてるよ~~~!!!アスモは安定の巧さ!
特撮のキャラソンは基本一回撮りきり(例外もある)なので、たとえ微妙な歌でもその後の役者の成長を見ることができないんですよね。
そういう点ではこういう風に二曲目、三局目と成長をうかがい知れるのはありがたくもあり、楽しくもあり。
成長を見守る親の気持ちになれるな…いつもなってるけど…

歌詞の内容はラブサドンデスバトル感があって大変よろしい。
聞いてるとつい「さぁ…私が欲しければ…戦って!戦って!戦い合わせ!!!…最期に生き残った者がガンダム・ザ・ガンダムの称号を得ることができるのだ!(急なGガンダム)」という気持ちになります。
恋は戦い。勝者のみが栄光をつかみ取ることができるのだ!(こっち側はハーレムでも許されるおべみくん最高!)
これはもう二章突入以降の兄弟のバチバチの関係を表してるので、単独キャラソンよりも矢印がプレイヤー側に向いているのが楽しいですね。
流石みんな、グッバイ留学生からの媚薬展開超えてるからもう覚悟完了してるだけある。
聞きながら「こんなイケメンに取り合われる留学生、マジで何者やねん」という気にもなりますが、全力でそれに乗っかりたいと思います。
でもカラオケで歌うにはあと2人いるのか…布教かな…


◎(余談)ベールの話と戦隊の話
ベールって初見では「お前…大丈夫か?!乙女ゲーだぞ!8割食事の話でこの群雄割拠の時代を生き抜けるのか?!」って凄く心配していたのですが、なんだかんだL20以降は「おっキミやるなあ!」っていうストレートかつギャップ萌えが発生していて見どころのあるキャラという評価に落ち着いてます。
毎回孫にお菓子をやる祖母の気持ちで接してたのに、急に男になるんじゃねーよテメービックリするだろーが!!!っていう、そういう衝撃はベールでしか味わえないから新鮮でしたね。
どのキャラもですが、ある程度関係性が深まっても、普段はいつも通りに接してくれるのはいいですよね。限定的な時だけちょっと色恋のかほりがするのがいいです。
スラップスティックな日常系ドラマから濃いめのラブシーンまでなんでもござれなおべみくん、推せる。
できるなら戦隊パロかライダーパロ、やってけれ。

戦隊パロだったら、ぜひともルシファーとサタンが敵の顔出しイケメン幹部枠で敵対してほしいなぁ。
敵トップはディアボロで執事枠がバルバトス(勝てそうにない)
バルバトスってイメージ的には「宇宙刑事シャイダー」の神官ポーっぽいし…
味方側の博士枠はソロモンで、シメオンはメンバーの居候先の管理人さん。ルークはシメオンの親戚の子(準レギュラーキッズ枠)
マモンセンター(白)の、レヴィ(青)、アスモ(ピンク)、ベール(赤)、ベルフェ(紫)という異色すぎる戦隊で行こう。
もしくは7兄弟戦隊で、敵側にメゾン組と魔王城組でゴーゴファイブみたいなのやろうぜ!!!グランドクロス
その場合はルシファーセンターだろうけど、絶対ルシファーは黒。サタンは緑。
…どっちにせよ異色戦隊でしたね…


ということで半分ぐらい私が楽しいだけのキャラソン感想でした。
特撮界隈のキャラソンも味わい深いので、興味があればぜひ聞いてみてくださいね!

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