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読むべき本リストの話。第二弾〜文学部英米文学卒編〜


 今日(というか昨日)は、ずいぶん疲れて寝ていたらほとんど1日が終わっていて気づいたら0:00すぎていた。




 3年くらい前に書いたままの記事を見つけたから校正してから出そうかなと思ったけれど、


 ちょうど前回、本のリストあげたところだから
これもアップすることにした。


 以下は、2020年に書いた記事。


以前に  「読むべき本リスト」の話を書いたその続き。


というのを書いたのだが、

今回は、ちょうど、
大学に入学したり
入社した方がいる時期なので、

第二弾で本を紹介しようと思う。

 当然、第一弾に載せた本は除く。

以前にも書いたが、この”読むべき本”は
決して読めという意味ではなく、

 私が大学に入った頃に、
 大学院を修了するまでに、
読めばよかったなぁ、
読んでよかったなぁという本のリスト。

 つまり、私は文学部卒なので、

文学部系統、それも、
言語・第二言語習得系によせて
書くことにした。

 記号論の本と、『ティール組織』は
前回の記事でも載せたが、
 この2つは知っておくに越したことはない。特に記号論は、
私も今再度勉強中だが、文学部で学んでいくための大きな礎になると思う。

記号論はこの本を用いて読んでいる。
初心者向け、というのは、
決して簡単というものではない。  



①記号論

 正直、こちらは全くの知識なく読むと
理解していくのは難しいと思う。
 ただ、その、“よくわからない”ということを感じる感覚と、
理解しようとして何度もページを遡って理解しながら読みくだく感覚は、
もっと若いうちにつけておきたかった、
と思う。その練習にはなると思う。

 し、語学・文学系、ひいては
学問をするものとして知っていると
よいなと思う。  

 文字が敷き詰められているのではなく、イラストを用いて解説しようとしてくれているため、手に取りやすい。

 大学院に入院(入学)する人で、
文学系にいたのならば、記号論を
学んでいることも多いと思うので、
この本を大学院が始まって
忙しくなる前に読んでおくべきだと思う。  


②ティール組織

 こちらもなかなか難しい本であるので
入学早々読むには重いのだが、
2014年頃から、日本では2018年頃から有名になった本で、とても分厚いが、
これを読み砕いていくと、
あらゆるものの見方が変わる気がする。
 本来これは、
シュタイナーという考え方などを
知っていると理解しやすいが、
難しいので個人的にはこの本を1年とか2年とかかけて読み砕いていくぞ!
くらいの気持ちで少しずつ読むか、
もしまだやっているところがあるなら
無料で開催されている輪読
ワークショップにでも参加するといいと思う。

 これは、学部を問わずお勧めする。
この本を少しずつ数ヶ月から
1年かけて読むというのもよいと思う。

さぁ、ここまでは前回お勧めしたものと同じ。




次に紹介するのは、

③詳説 世界史B

 おそらく多くの高校の世界史Bの
教科書になっている山川出版社の本。

 私は高校の選択授業は日本史Bで、
世界史は高校1年の時に、
必修で世界史Aを学んだが全くついていけなかった、というところで終わっている。
 幸いなことにキリスト教系の中高の
出身だったため、キリスト教がらみの話になれば、全く名前も聞いたことがない、
とはならなかったが、
 英米文学科に入学して最初の、
英語学の概論や英米文学の概論の授業で
世界史を知らないがために先生が、
「皆さんもう知ってるよね」
という前提で話す世界史の話が
全くわからず、

 授業中必死にメモしたり、携帯で調べながら授業を受けたり、帰ってきてから用語や背景についてメモしたことを全て調べ直したりしていた。
 世界史Bの教科書を読んでいたら、
もう少し違ったのではないかな、と思う。
 大学3〜4年の頃、
大学受験を終えた弟がいて、
世界史Bの教科書はいらないというので
もらったが、勉強する時間はどんどんなくなってしまったし、大学のはじめに
必要だったので、もっと早く
手に入れるべきだったと後悔している。

 英語系に入学した皆さんで、
世界史をほとんど
学んできていない人は、
私と同じような問題に直面する可能性があると思うので今のうちに読んでおくことをお勧めしたい。  




英米文学系に入る人にもう一つ
お勧めしたいのは

④英米人のものの見方を理解するための教養の英語

 例えば、聖書の影響、シェイクスピアの影響が、英語表現のどういうところに現れているのか、が載っている。

 英語という言葉の背景、
英語表現の背景を
垣間見ることができる。
 この本が発行されたとき私は既に
大学生であったし、手に入れたときには大学院生だったのであるが、
こういう表現を知り、学ぶのは
大学1年生の時にやるべきことだったな
と思っている。




⑤言語と社会

 この本では、言語について

国や地域、社会階級、民族、性別、場面、国家、地理的背景
といった様々な面から考察し
語っている。

 やや難しいところもあるが、
興味深いテーマを提示してくれる。

なので、

⑥本名信行

『世界の英語を歩く』

を一緒に読むと興味深い。


それから、
英語を受験で勉強したばかりの今
英語学習の習慣を継続させ、
大学入学時に英検等をとっておいたり
するといいと思う。

 私は、大学入ってからと
考えている間に  

 授業(予習復習含め)

 課外活動

 アルバイト

 課題

 教職

 車の免許

 友人や家族との旅行やお出かけ…

とあらゆることに飲み込まれ、
ついぞ学部時代には一度も
英検を受けずに終えてしまった。


 それから

最も大事だと思うのは

 小説をとにかく読むこと、

 映画をとにかく観ること。


映画やドラマは、


想像力の翼を広げること。

 特に、こうした国難のとき、

家にいても心落ち着かない時には、

 想像力を働かせることが、

 大切だ。

 リラックスできるし、
家の中にいて、世界中の、
あらゆる時代の、あらゆる人の生活を
旅することができる。




 大学生は何かとあって、
本を読むのも課題のため、
などとなりやすい。
すると、小説を読む機会がぐっと減る。


 だからこそ、
本を読む習慣、特に小説を読む習慣を
今のうちに養っておいた方が
いいと思う。

 大学図書館は智の宝庫だ。

 小説、専門書、だけでなく、
映画のDVD、雑誌など様々なものがおいてある。

 私は結局、
6年間の大学・大学院生活の中で
課題用以外にはほとんど図書館の本を
よむことができなかったし、
DVDを観ることもなかった。

 非常に悔いている。時間があれば、
小説でも、雑誌でもDVDでもCDでも、

片っ端から借りるくらいに
使い倒したほうがいい。

 私が、学部生4年間の生活で
最も悔いたのが、
図書館を使い倒さなかったこと
だったから。

そもそも、大学時代に最も
小説を読んだのは、
1番アルバイトをしていた時期である
大学2年の時で、

当時は週5で授業を受け、
教職課程や課題におわれながら、
アルバイトにも週4〜5は入って
だから、図書館ではなく、
小説を買って読んでいたが、
はやいときは
1日1冊2冊、

遅くても単行本なら
2〜3日に1冊のペースで読んだ。



 そしてその頃の、
頭の知識の吸収力や
表現力、感覚の豊かさは、
今ではもう取り戻せないほど
凄かった。

あれは年齢が若かったのもあるが
読書をしていた影響が大きいと思う。

 英米文学科系の学生なのであれば、
きっとイギリス文学、アメリカ文学の
原書はそれぞれ嗜んでおいたほうが
良いのだと思う、




また、小説の他にも、

ベネディクト・アンダーソンの『想像の共同体』  


 梅森直之編著

『ベネディクト・アンダーソン グローバリゼーションを語る』

は一読しておくと良いと思う。



 とりあえず手にとって、
よくわからないけれど読む、
最後まで頑張って読んでみる

いや、本当に難しいなら、途中で、
諦めてしまってもいい。

 それでも手にとって読む、
ということが大切だ。


難波功士の『就活の社会史』

 津田倫男の

『2025年の銀行員: 地域金融機関再編の向こう側』

このあたりも、社会の仕組みを
考えるのに興味深い。


 英米文学生の
2020年4月入学者向けの本を
載せたので、


次に、
大学院文学研究科生向けの本を載せる。

水村美苗

『日本語が滅びるとき』

(かつて慶應義塾大学の小論文の問題の題材にも使用された)  








 書いていてこの辺りかしら…
あまり本を読まずにきてしまったな、と思った。

本の遍歴は、
その人自身とか、
その人のこれまでの人生とか経験とか
そういうものを明かしていく。


 英米系に入る人に最後に、
お伝えしておきたいのは、
是非この他に英語の勉強を
続けておくことと、
英語で書かれた小説などとても良い。

 大学によっては図書館においてあるが

英語多読用のラダーシリーズ(IBC Pub.)

(英語のレベルに合わせ
1〜5まである)や

Macmillan Readers

などが良いと思う

 何せ私は、大学受験までも
英語を勉強してこなかったのだが、

 授業と課題が大変だった大学2年生の時以外、ついぞ英語を勉強しないまま
英検も学部4年間に一度も受けぬまま、

終えてしまった。

 これには今も後悔している。

 入学したばかりは、右も左も
わからない、不安や楽しさや夢もある。

そして、
アルバイトやサークルや
クラブ活動や課外活動と、
どんどんと忙しくなっていく。

はじめのうちはとらなければならない
単位数や受ける講義数も多いし、
大学のレポートの書き方や
調べ物の仕方、講義の受け方にも
慣れない。

 そういう時期に、コロナが影響し、
早速授業が延期されたりして、
不安も大きいことだと思う。

 でもだからこそ、

 もし仮に、大学が休講期間なら、
アルバイトを探してもいいし、
何か始めてもいい。

ただ、今のうちに
本をたくさん読む習慣をつけておくのは
非常に良いと思う。

理由の1つは、
 新しいことを始めるのには、
労力と負荷と緊張が大きいが、
読書というのは今までも経験していることなので始めやすいこと。

2つ目は、
 ここで読書をある程度習慣づけて
おくことで忙しくなって
ペースダウンしても読書習慣がつくこと

3つ目は、
 様々な読書体験をしておくことで、
これまで(例えば高校生の時)には
全く出会えなかった、
興味を持てなかったことに深く興味を持つことができれば、

 それだけ、自身が認知できる世界が
かわるということ。


最後に、

 新入社員の皆様には、

とくに、

記号論とティール組織を、

じっくり読むことをお勧めしたい。

 特に、ティール組織は、
一応は組織論の話ではあるが、

 組織について、社会について、
自身の中に新しい枠組みが
できることだろう。

 こうして本を手に取って、
読む習慣を
いまこの時期につけておくことが、

とても大切だと思う。

大学生は、意外とやることが多い。
本を読む時間はすぐに
削ることができてしまう。

 そういう、絶対必要、でない


読書、遊び、旅などを、

時間を作って、必ずする。


これが、とても大切だったな、
と、大学を卒業し、
そして、大学院を修了して
とても思う。

#読むべき本リスト
#英米文学科

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