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ビジネスモデルキャンパスとは何か?理解して使ってみよう!

こんにちは。

となりのサトウくんです。(@tonarinosugar

今回は、ビジネスモデルキャンバス(以下BMC)について紹介していきたいと思います。

ビジネスモデルキャンパスとは

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ビジネスモデルキャンパス(以下BMC)とは、ビジネスの構造を可視化させたフレームワークです。
一番の特徴は、一枚のシートで自社(他社)のビジネスモデルをビジュアル的に認識することができる点にあります。
そのため、複雑なビジネスモデルをより簡潔に説明できるようになっています。

このBMCを使うことで、
・自社の既存事業について、競合他社と比較したときの優位性や弱点を発見する
・新規事業についてアイデアを出す
・競合他社の成功要因を分析する
といった分析が可能になります。


BMCの9つの要素

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BMCには、ビジネスモデルを考えるうえで必要な9つの構成要素があります。
初めて見た方もいると思うので、各要素について簡単に紹介します。

①顧客セグメント(Customer Segment)

「誰に価値を提供していきたいのか」「どんな人にサービスを使ってもらうか」を考える項目です。個人(BtoC)向けなのか、法人(BtoB)向けなのかやどの年齢層にターゲットを絞っていくのかなど、どのユーザー層に訴求していくのかを決めていきます。主な顧客セグメントとしては以下の5つになります。

・マス市場

→似たようなニーズをひとまとめにしてターゲットにする。

・ニッチ市場

→マス市場とは逆に限られた顧客セグメントを設定する。例えば、税理士向けのソフトを製品として持っていれば、顧客セグメントは「税理士」に限られる、など。

・細分化

→顧客セグメントを複数つくり、それぞれのビジネスモデルキャンパスを作成する。例えば、中流層向けの商品と富裕層向けの商品を分ける、など。

・マルチサイドプラットフォーム

→一つの事業に全く異なる顧客セグメントを持っている。例えば、マイナビ新卒採用(就活でよく使ってた!)は、学生さんと掲載企業さんの二つを同時に顧客として持っています。

②価値提案(Value Propositions)

製品やサービス、事業の価値を決める項目です。顧客にどのような価値を提供しているのかを考えます。種類はたくさんあるのですが、大まかにはこの2タイプに分かれるのかなと思います。

・機能的価値

→低価格、サービスのスピード、利便性、コスト削減、など、物理的な機能面を改善してくれる価値提案のパターン。

・情緒的価値

→ブランドものを持つと優越感を感じるなど、顧客に何らかの感情を与えることができる価値提案のパターン。

ただし、製品やサービスによってはどちらの価値も持ち合わせていることがあるので、こっちだ!と決めなくてもいいと思います。

③チャネル(Channels)

端的に言えば、「価値をどのように顧客に伝えるのか」を決める項目です。

顧客が製品やサービスを購入するまでに、

認知→検討→購入→共有・口コミ

のような流れがあるのですが(一般に購買行動モデルと呼びます)、このそれぞれの段階でどのように顧客にPRしていくのかを考えます。例えば、オンライン(webサイト、SNSなど)とオフライン(TVCMかチラシか)のどちらで顧客に価値を伝えるのか、などが挙げられます。

④顧客との関係(Customer Relationships)

顧客とどのように関係を構築していくのかを決める項目です。1回きりの購入で終わりなのか、クロスセル(前回買った商品の関連商品を買ってもらう手法)など、既存顧客に継続して買ってもらうのかを検討します。

⑤収益の流れ(Revenue Streams)

ざっくりいうと、企業がどうやって利益を出すのかを決める項目です。大まかには、以下に分けられます。

・商品の販売

・使用料(サービス利用の対価)

・リース・レンタル料(TSUTAYAから賃貸まで幅広い)

・サブスクリプション(ネトフリ・Spotifyでおなじみ)

・ライセンス料(知的財産の使用料。マリオとかキティーちゃんとか)

⑥リソース(Key Resources)

会社が持つリソースは何かを決める項目です。主に、

ヒト(スタッフ)、モノ(工場やビル、システム)カネ、情報(顧客情報、知的財産)

あたりが挙げられます。

⑦主要活動(Key Activities)

事業がマネタイズするために必要な主要活動を決める項目です。簡単に言えば、その会社の事業内容です。製品の販売であれば、製品の開発と販売活動、スマホゲームを提供する会社であれば、アプリ開発などが主な活動になります。

⑧パートナー(Key Partner)

パートナー企業さんのことを指します。例えば、販売能力を補うためなら販売代理店を、エンジニアが不足しているのならアウトソーシングするなど、外部と提携して不足している部分を補います。また、同業他社と提携することもあります。

⑨コスト構造(Cost Structure)

価値提供のためにどんなコストがかかるのかを考える項目です。人件費やシステム開発費、webサイトの運営費など、どこにコストがかかっているのかを考えたうえで、コストを抑えていく工夫を考えます。


BMCの作成手順

ここではBMCの作成手順について説明します。結論先に言います。

決まった順番は特にないです!

自分がやりやすいようにやればいいのかなと思うので。

ただ、個人的意見を言わせてもらうと、事業を考える上で、

「誰に」「どんな価値」を提供するのか

が決まることで、どう価値を伝えるのか、どんな活動が必要か、自社で使える資源はあるか、連携は必要かなどが自然と決まってくるのでは思います。したがって、まず「顧客セグメント」と「価値提案」を考えてみてからほかの要素も考えていく、という形がよいのではと思います。

終わりに

いかがでしたでしょうか。

ビジネスモデルキャンパスは、企業分析を簡潔な形でまとめることができるフレームワークであるため、経営層だけでなく、一般の社会人でも作ることが可能です。かくいう、私もしがない一人のサラリーマンですから。

ただ、中身を知っても実践するのは難しいかもしれません。なので、このnoteの次回以降から、僕が実際に使ってみた「実践編」を投稿する予定です。それを見てもらいながら、どうやっていけばいいのかを見てもらえたらいいなと思います。

最後に、今回のnoteで参考にした本について紹介します。

この本では、実際に紹介した9つの要素についてだけなく、SWOT分析などのビジネスフレームワーク、GoogleやAmazon、任天堂など有名企業のビジネスモデルキャンパスを例として紹介しています。もっと知りたいと思った方は、ぜひ。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

(ちゃんと日本語が伝わっているか不安なサトウくんでした。)

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