コンパクトディスクは、退屈な毎日を反射してくれる光の盾だった。
私の青春時代は、いつも MD ウォークマンと一緒でした。
ごきげんよう、ウォークがものすごく遅いマンこと、見返りゴルバチョフ(仮)です。現在深刻なネタ不足の真っ只中ですが、お題なるものがあると教えていただいたので、今回は試しに「初めて買った CD」をテーマに書いていきたいと思います。タイトルが若干ノムリッシュされておりますが、お気になさらず。
選んだ理由は、数あるお題のなかでもあんまり人気がなかったからです。結構人気がありそうなお題なのに意外ですよね。さいきんの若い人はあんまり CD を買わないらしいですが、その影響がこんなところにも現れているのか、それともお題入りしてから日が浅いだけなのか。「#オープン学級通信」とかより少ないというのは、流石にどうなんだろうと思いますが。
本題に入る前に少し前置きさせていただきます。自分でお題を選んでおいてなんですが、私は音楽の話題が苦手です。音楽というのは、実は宗教や政治と肩を並べるくらいデリケートな話題なのではないかと思います。
ここで例として、以下の会話文を提示します。
「見返りゴルバチョフさんって、音楽とか聞きますぅ?」
「え!? あ、あぁ、はい。まあそこそこ (本当はものすごく聞く)」
「えぇ、ほんとですか~? どのへん聞くんですかぁ?」
「宇多田ヒカルとか、aiko とか、椎名林檎とかかなぁ (無難なところをチョイス)」
「あはは、っぽいぽい~。あたしはぁ、さいきん紅蓮華とかめっちゃ聞きますよ~!
カレシに勧められてぇ、最初は『え~アニソン?』って思ったんですけど~、聞いてみたらバイブス鬼アゲでぇ~」
「へ、へぇ…」
これは、私があまり親しくない相手から世間話として音楽の話を振られたときを想定した会話です。ちなみに私にこんなギャルギャルしい知り合いはいませんし、噂の紅蓮華は本当に聞いたことありません。
ようするに自分の趣味に合わない音楽の話をそうとさとられないように聞くというのは、相手が思う以上に気まずいのです。この例文はまだ平和的ですが、相手によってはミュージシャンへの好意の大きさでマウントを取ってきたり、自分の好みのミュージシャン以外をぼろかすにディスってきたりする過激派もいるので、気をつけましょう。勝手知ったる仲ならともかく、あまり親しくない相手との世間話には向かない話題だと個人的には思っています。
ゆえに、こちらから音楽の話題に触れる際は細心の注意を払うようにしています。もしこの記事を読んで気分を害したなど、思うところがございましたら、お近くの紅蓮華が大好きなギャルまでお申し付けください。
さて本題です。私が初めて買った CD は、宇多田ヒカルさんのファーストアルバム「Automatic」です。「相川七瀬じゃないんかい!」と思った方は残念でした。私は当時まだ子供で、ラジオか何かで聞いてどうしても CD が欲しくなりお小遣いをかき集めて町の CD ショップに行きました。当時の国内の音楽シーンからすると、アメリカンな R&B サウンドに日本語の詞を載せるという宇多田氏の楽曲は、なかなか新鮮に感じたことでしょう。難しいことはよく分からずに聞いていましたが、子供ながらにその音が心地いいことはなんとなく感じていたので、彼女の天才たるゆえんを再認識します。
初めて買った CD が私の音楽的嗜好にどの程度影響を与えたのかは、よくわかりません。Automatic でノリノリな子供だった私も今や立派な雑食系に育ち、演歌からクラシックまで幅広く聴き漁るようになりました。ただ、好みの傾向としては、バリバリなバンドサウンドというより打ち込み主体のポップな曲が多いので、その点はやはり「Automatic」の影響が現れているかもしれません。
さいきんは歳のせいかあまり新しい楽曲が受け付けなくなってしまったので、少し寂しいです。私はスマートフォンをポータブルな音楽再生端末として使用していますが、ほとんど楽曲の変動がないプレイリストを延々とループしていることが多くなりました。ディグりたいとは思うんですけど、億劫でなかなか食指が動かないのです。
余談ですが、2番目に買った CD は「だんご3兄弟」でした。温度差すごいね!
最後までお読みくださりありがとうございました。それでは、またどこかでお会いしましょう。
謝罪 (追記)
「紅蓮華」が好きな皆さま、本当にごめんなさい。私に当該楽曲を貶める意図は全くございません。私の性格的に、流行りの楽曲の良さを解かれて辟易している場面があったら面白いかと考えたので、そのような内容を含めたに過ぎません。
ちなみに当該楽曲には今のところ関心がないので、当面聴取する予定はありません。その点何卒よろしくお願いします。