見出し画像

自創作を振り返る#2『綺麗なまま』

 概要
2本目『綺麗なまま
 本編・・・歪んだラクリマ
 更新日・・2021/07/26
 注意事項・本編ネタバレ有/微BL/微GL

 確か創作ブログを作る前から書いてて、Twitterで文庫ページメーカーとか使ってあげてた分だと思う。
 冬木姉弟に視点を置いた話をよく書いていて(ラクリマ主人公の伊織は頻繁に短編をあげられないのっぴきならぬ事情がある。詳しくは本編4章~5章をどうぞ。5章まだ書いてないけど)、彼らの特徴はイタリアとつながりの深い家だということもあって、イタリアに関する話を書くことが多い。昔も今も。


あらすじ
 大学生の一樹と大学院生の如一。パートナーとの関係が良好な一樹に反して、如一の方は高校生の頃と変わらぬまま。
 一樹が大学で借りてきた本をきっかけに「恋愛」について姉弟で話す。
 恋愛は綺麗なものか、或いは汚いものなのか。


振り返り・技術
 前回と同じく視点のとっ散らかりがやっぱり気になる。あと似たような表現が多いかな……。なんなら今とあんまり表現力変わってない気がしてきた。
 いわゆるキャラクターの思考をどう表現するか問題で悩んでた時期でもありますね。今はもう地の文にねじこんじゃってるけど、この時は()で表現する方に挑戦してた。
 ただ、自分の文体的に結局地の文に思考をねじ込んでしまうので、括弧ある方がちょっと煩わしいかな? という気はする。
 もっと頑張りま賞。


振り返り・内容/キャラ
 やっぱり時間が経ってるだけあって冬木姉弟の関係がかなり良好ですね。まだ出してないんだけど(というか今のところ出す予定が無い)、高校生の時に一樹くんと如一が和解するというか、それこそ恋愛関係でちょっと分かり合うようなタイミングがあって、それが二人の仲を良い方向に動かす決定打として自分の中で考えてる。
 久々に読んだけどこの話好きだなー。如一様と一樹くんの恋愛観がいかに対照的であるか、ってことがすごく強調されてるような気がする。
 一樹くんの対如一への口の悪さ正直めちゃくちゃ好き。気遣ってばっかだったからね、って思ったけど元々この二人は喧嘩激しい方なんだった。
 この二人のぎこちないけど一緒に居る空気感みたいなの書くの上手い気がする。
 やや一樹くん優勢なのも過去と地続きな感じがするのもいいね。


裏話とか思い出話
 Le gioie più grandi vanno sempre divise con chi si ama…「喜びはいつも、愛する人と分かち合うもの」。喜びは与えるものであって分けるものって認識が如一様には無いが故に一樹くんからの釘刺しでした。
 じゃあ逆に一樹くんはどうなの、となると、一樹くんは一樹くんで今度は逆に「別に分けるほどのものじゃない」という認識がとても強くて、発想や認識はあるけど、どうせ興味ないだろう、と思って大きなもの以外は自分の中で秘めておくタイプ。結局二人ともに刺さるという。
 一樹「姉貴が思うほど恋って綺麗なもんじゃない」…今に至るまでにぶつかったり、すれ違ったり、喧嘩したり、少しの間離れたり、同性愛であることに葛藤したり、幸せだけじゃない中で、汚れながら恋愛をしてきた一樹くんだからこそ出てくるセリフだなぁって。
 だけど、如一はそういう衝突やすれ違いに耐えられないという自覚があって、一時的な不幸よりもぬるま湯に浸かって現状維持していたいタイプ。意外なことに恋愛方面にはかなり繊細。
 意外と冬木姉弟はベクトルが違うだけで揃って無垢なんだなぁ(気付き)
 一樹「どっかのおろしたての服を着たまんま外に出ない誰かさんとは違ってね」…揶揄と発破。一樹くんも結局イタリア男だなぁってとこ出したかった。ああ見えてキザなこと言ってほしい。
 お前も汚れろ、向き合え、っていう一樹くんなりの応援でもあるし、如一様は賢いからそれに気付くけど、結局如一様は臆病だから、その時は動き出せても関係性は変わりません(無慈悲)


感想
 この話好き! 久々に読んだけどなんか、なんかいいなって思った、いろんなところが(雑)
 でもやっぱ冬木姉弟が仲良しだと嬉しいね。本編3章の通り、この二人は基本的に憎しみ合っているような関係なので(まぁそれも父親の願いだったからという節はあるんだけど)、暴言吐きながらでもお互いのために助言をしあえる関係って素敵だ。
 あったけぇ話が書きてえって思ったんだろうな、多分だけど。
 如一様と一樹くんは基本的に近くにいるようで対極の位置に居る関係性を意識して書いています。ただ、対極に居るように見えて近くに居るって関係性でもあるんだけど。
 だから今後も冬木姉弟関連の話はこういう距離感的な側面もぜひ着目して頂けると良いんじゃないかな~という気もする。
 それにしてもこの関係性をずっと変わらず書き続けてるのまあまあ凄いな自分。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?