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生保講座を最短で合格する勉強法

【記事更新のお知らせ】
・2021年4月:試験形式の変更に合わせて、記事をアップデートしました。
・2022年4月:記事追加に伴い、リンク追加、内容を一部修正しました。
・2023年7月:リンク追加、内容を一部修正しました。

***はじめての方は使い方ガイドもご覧ください***

この記事を読んでいるということは、生保業界の方でしょうか!
生命保険会社に入社するとやたらと資格試験が多いですよね(特に入社後数年)。

業界共通試験は「一般課程」に始まり、「専門」「変額」「応用」、「生命保険大学」と続き、最後に待ち構えているのが「生命保険講座」です。
一般課程から生命保険大学までは、丁寧なテキストがあったのに、突然無骨な、もといアカデミックなテキストになり、難易度も急上昇します。

このノートでは、なんとも厄介な「生命保険講座」の勉強のツボ、最短で合格できるストラテジーをお伝えしたいと思います。



1. 試験科目と試験日程

「生命保険講座」の試験科目は全8科目あります。
例年、8月、10月、12月、2月に2科目ずつ実施されています。科目ごとにテキストのボリュームに差があり、難易度も若干差があります。
ほとんどの受験者は、同時に2科目受験することになるので、自分の得意不得意でどちらにより多くの時間をかけるか見極める必要があります。

  8~  9月:
・生命保険総論
・生命保険計理
10~11月:
・危険選択
・約款と法律
12~  1月:
・生命保険会計
・生命保険商品と営業
  2~  3月:
・生命保険と税法
・資産の運用


2. 試験の難易度と合格点・優秀賞

試験の難易度としては、出題問題にひねりはなく、取り立てて難しい部類ではありません。テキストの内容を知っているか知らないかを問う問題がほとんどなので、丸暗記でクリアすることができます。
ただし、それまで受験した一般課程~生命保険大学と比べると内容が専門的で難易度は格段に上がるので注意が必要です。

合格ラインは受験者の所属するそれぞれの生命保険会社で定めており、合格点は60点もしくは70点としていることが多いようです。合格するにはそれなりの労力がかかりますが、落ちるとちょっと恥ずかしい試験なので頑張りましょう。

優秀賞は、全8科目の合計点が720点以上(平均90点以上)です。後日、賞状がもらえます。優秀賞を獲る人はあまりいないため、人事評価的にもプラスになるようです。

【関連記事】優秀賞、科目別の難易度についてはこちら↓


3. 受験形式

生命保険講座は全てCBT(Computer Based Testing)形式の試験で、試験時間は80分。指定の集合時間までに来場できなかった場合は欠席扱いとなり、受験できません(この場合、受験料の返金なし)。

また本人確認書類以外のすべての持ち物が持ち込み不可。持ち物は受験前に会場に設置されているロッカーに収納することになります。

机上にはノートボード(ホワイトボードみたいなもの)とペンがセットされており、ノートボードは試験中のメモ用紙として利用できます。
受験前に下記のリンク「CBTによる受験の仕方」を確認しておきましょう。

CBT形式になり、最も勝手が異なるのが電卓です。
電卓はPC上に表示される「電卓」を使用することになります。自分が使っている電卓とは使い勝手が異なるので、注意が必要です。
下のイメージ図で「電卓」とその機能も押さえておきましょう。

電卓イメージ

特に「生命保険計理」では、電卓必須の計算問題が多く出題されます。「CBT体験版」(第8問)で電卓が表示できるので、事前に確認しておきましょう。

【関連記事】CBTの電卓ソフトの解説はこちら↓


4. 出題形式

試験問題は、フォームA、フォームB、フォームCの3パターンから、いずれか一つランダムに出題されます。

問題は全50問、5つに区分されています。出題形式と配点は以下の通りです。出題形式は各科目共通となっています。

出題形式

5. ストラテジー

ストラテジーを配点から考えてみましょう。
結論を言えば、3肢問題(問題21~25、26~30)と5肢問題(問題41~50)で、できるだけ得点を稼ぐ必要があります。実はこれだけで70点の配点があり、合格水準に達します。

特に3肢問題(問題21~25、26~30)は1問4点と高配点なので、取りこぼしの無いようにしたいところです。
5肢問題(問題41~50)は、正誤と語句の組み合わせを選択するもので、難易度は少し上がりますが、1問3点なのでなるべく得点を。

労力とパフォーマンスを考えると、問題21~25>問題26~30>問題41~50>>>問題1~20>問題31~40の順で時間をかけるのが妥当です。

ボーダーラインをシミュレーションしてみました(下表)。
実際には、正誤問題を全問正解することは難しいので、問題21~25、問題26~30をそれぞれ1問ミス、問題41~50を3問ミス(60点合格の場合は5問ミス)までに抑えれば、残りの問題1~20、問題31~40でそれぞれ半分ずつ正解すれば合格点です。

ストラテジー

6. 勉強法

結論としては、過去問を中心に学習を進めるのが効率的です。
4のストラテジーで見た通り、生命保険講座に合格するためには、正誤問題で確実に得点する必要があります。実は、例年出題されるフレーズがある程度決まっており、フレーズをしっかり押さえることが最短合格、高得点を狙うために必要になります。
そのためには、過去問を解いてフレーズを頭に入れて試験に望みましょう。「過去問解説」を使えば、より効率的に答え合わせをすることができ、時間短縮できます。是非ご活用ください。

<標準編:最短合格を狙う場合の勉強法>

特に高得点は狙っていない、最小の労力で合格したいという人。

(1)軽くテキストを読む

・余力があればテキストの素読みで一巡するとよいですが、結構時間と労力がかかります。何が書かれているか把握する程度に軽くテキストを読むとよいです。あまり時間をかけないようにしてさっさと過去問に移りましょう。
・ここで、出題されやすい単元を中心にメリハリをつけてテキストを読むと効率的に学習を進められます。「過去問出題分析」をご活用ください。

(2)前年の過去問を解く→答え合わせ

①前年の過去問フォームA~Cの3パターン解く
・過去問を解く際は、本番と同じ80分時間を計りましょう
問題21~25、26~30、31~40の正誤問題を解く際は、間違っていると思うところにアンダーラインを入れます。
・はじめは難しいかもしれませんが、できれば正解を書き入れながら解き進めると効率がよいです。
・何年分か過去問を解いていけば「なんかこの文章…おかしいな…」という感覚を持てるようになります。この感覚を大事にしてください。

②過去問の答え合わせ
答えだけ書き写して終わりにするのはNG
・正誤問題の正答率を上げるため、選択肢のどこが間違っているかひとつひとつ丁寧にテキストに戻って確認し、正しい文章に直しましょう。この確認作業が最も面倒で時間がかかりますが、最も重要です。
・ここで「過去問解説」を使えば、テキストを使わずにより効率的に答え合わせをすることができ、時間短縮できます。是非ご活用ください。

(3)前々年の過去問を解く→答え合わせ

・前々年の過去問フォームA~Cの3パターン解きましょう。
・(2)と同様の手順で解く→答え合わせを繰り返しましょう。

(4)過去問を読む→おぼえる

・正しい文章に直した過去3年分の過去問の選択肢を読み込みます。同じ箇所が出ることも多いので、解き終えたあとも忘れてしまわないようにしましょう。


<上級編:優秀賞を狙う場合の勉強法>

優秀賞を狙いたい人は下記のリンク先をご参考ください。


<番外編:何も手を付けていないまま前日を迎えてしまった場合の勉強法>

仕事が忙しくて、あるいは何らかの事情で試験前日を迎えてしまった…ギリギリでも何とかしたい人向けの勉強法です。
合格は保証できませんが、チャンスに賭けたい人は試してみてください。ただし、これを読んで前日でも何とかなるんだと思ってはいけません笑


7. 最後に

仕事や資格試験の連続で、せっかくの休日もなかなか自由な時間がとれず、お疲れだと思います。「生保講座を最短で合格する勉強法」が、生命保険講座の効率的&戦略的な学習のお役に立てば嬉しく思います。
皆様が合格できますように!


8. 関連リンク


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