もっとも大事なことは感情を制すること

これが出来るようで出来ない💦

どれだけ研究、分析力を極めたつもりでも実践の場では悪魔の囁きに振り回され、いいように足合われてしまいます。それだけ実践の場というものは一筋縄ではいかないものなのです。

このことを踏まえた上で前回の続きになります。

理想的なリスクリワードレシオは一般的には「3」だと言われています。 

リスクリワードレシオの値が3を割らない限り、トレード自体の勝率が25%以上ならプラスが見込めるということになります。
しかし全員にとって理想的なリスクリワードレシオが3というわけではありません。

なぜなら リスクリワードレシオの目標値を大きく設定すると、勝率が低く利益確定までの時間がかかるので精神的な負荷が大きくかかるからです。

専業トレーダーや機械ならばまだしも、一般のトレーダーが高いレシオをずっと維持するのは非常に難しいです。精神的な負荷に負けて損切りを早めたり、利益確定のポイントを低くしたりしてしまう人も多いです。

こうなると典型的な負けパターンに入ってしまいます。

自分の決めたルールに従うことがトレードでは重要ですが、なかなか利益が出ないと精神的に揺らいできてしまいます。なので自分に見合ったリスクリワードレシオと勝率の妥協点を探すことが大切です。また自分で決めたリスクリワードレシオに相性の良いトレード手法をきちんと選ぶことも重要です。

例えばデイトレードやスキャルピングでも「3」というリスクリワードレシオは大きめな値です。この値を目指してトレードを行ったときの精神的な負荷が大きいようならば、もう少し低レシオ・高勝率のスタイルに変えたほうが良いということです。

勝率95%のトレード手法の作り方
例えばドル円相場で利食い幅を20pips、損切り幅を2000pipsとしてトレードをするとします。もし相場が不利な方向に動いたとしても、2000pipsも動く前にどこかで元に戻ってて利食いのラインに達するので20pipsの利益を得られるはずです。

この手法だと95%程度まで勝率を上げることができますが、リスクリワードレシオがあまりにも低すぎるので一度でも損切りのラインに引っかかるとそれまでの利益がすべて消えてしまいます。

逆に上の利食い幅と損切り幅をそのまま入れ替えると、今度は勝率が非常に低いもののリスクリワードレシオが極めて高い (100程度)手法が完成します。

この事例からわかるようにFXでは リスクリワードレシオが低いほど勝率が高く、 リスクリワードレシオが高いほど勝率が低くなる傾向があります。

リスクリワードレシオの注意点
リスクリワードレシオの値は同じでも損失の金額が異なる場合があります。

例えば、利益6万円・損失3万円の取引と利益20万円・損失10万円の取引でもリスクリワードレシオの値は同じだということです。

心理状態の変化に注意
ここで大事なのはリスクリワードレシオの値が同じでも、損失額が違うと心理状態が変わってしまうという点です。損失3万円のトレードでは冷静な分析に従って決済を行うことができても、損失が10万円になると金額のプレッシャーから焦って決済を躊躇したり早い利食いをしてしまうことがあるということです。

このように同じリスクリワードレシオでも冷静なトレードができないとき、それはオーバートレードだと言います。オーバートレードとは荷が重すぎるトレードだという意味です。

どれだけ理想的なリスクリワードレシオだとしても、冷静な心理状態が保てないと利益を出せる可能性は相当低くなってしまいます。なぜなら感情のコントロールは理論的な分析の土台となる最も重要な要素だからです。

リスクリワードレシオが理想的だからといって、金額を度外視してしまわないように気を付けましょう。

リスクリワードレシオとの組み合わせが有効なテクニカル分析
支持線

主な使い方 安値同士を線で結ぶ
相場は投資家の心理が反映されて価格が推移するので、他の投資家にも意識される支持線を引くことが重要になります。たとえば多くの投資家が「可能な限り安いところで買い、高いところで売りたい」と考えている場合、安値同士を結んだ支持線で買い支えられるという判断をすることができます。
しかし注意しなければならない点は、全ての安値部分を結ぶわけではないということです。
支持線で買い支えられず、価格が割り込んでしまった場合には「もっと価格が下がるかもしれない」「上昇トレンドが終わるかもしれない」という心理が働きます。これにより不安感が強まるため、このあと価格は一気に下がる可能性が高くなります。このような局面では、出来高なども考慮したうえで「順張り」を行うことが最適です。



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