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Interlude9-1:背水 深夜の山林に荒い呼吸がこだまする。 震える体を抱え杉の木の下に…
窮地 ────ギュウンッ!! 唸りを上げて迫る黒の触手。 痛む身体を抑えながら薙…
悪神 「⋯⋯万能の⋯⋯杯?」 老人の言葉を呆然と反芻するセイバー。 見開かれた紺碧…
天の杯 重症を負っているセイバーを床に横たえるとアーチャーは暗い洞窟の奥を見据える。…
道の途中:後編 アーチャーは主人の問いに対して苦笑を浮かべる。 苦しくて、傷ついて…
道の途中:前編 激発する闘気が電光を呼ぶ中、ぶつかり合う赤と青。 超近接戦闘におい…
退けない戦い ガシャアアアンッ! 聖剣の一太刀で粉砕される莫耶。 足を動かし続けることによって攻撃から逃れるアーチャーだが、どれだけ上手く運用しようとも干将莫耶では聖剣の圧力に耐えられない。 この攻撃を凌ぐ為にはせめてオーバーエッジか、それ以上の刀剣を投影しなければならないが、準備の隙など与えまいと神速の剣がアーチャーに迫る。 ヒュン、ガシャアアンッ! 一撃目をバックステップでかわし、二撃目を防御するが、宝剣干将は聖剣の圧力に耐え切れずに砕け散る。
竜 「────おおっ!」 猛然と地を蹴ったアーチャーは牽制とばかりに右手の莫耶を投げ…
願いを賭けて 斜面を滑り降り、到達した小川。 周囲よりも一段強い魔力が漏れ出してい…
抜けない棘 「⋯⋯⋯⋯」 「⋯⋯⋯⋯」 「凛⋯⋯桜?」 去っていく柳洞の親子をぼうっと…
守るべき人 月下の淡い光の中、二人を抱え柳洞寺の長い石段を駆け上る。 大空洞に直接…
世界 深山町に響き渡る無数のサイレン。 魔術師達によって起こされた二つの戦いの余波…
Interlude8-6:しあわせならば ────そうして時は流れ、冬木郊外。海を臨む田園地帯の…
Interlude8-5:分かたれた道 ────次の日の昼のこと。秋の風が通る一室でセイバーは畳の上に正座をして考えていた。 居を正して瞑想するというこの国の居振る舞いを教えてくれたのは切嗣だった。 別段それがどういうものかを言葉で説明してくれたわけではない。 ただ切嗣がそうしていたのを見て、その様子が余りにも静謐で美しかったものだから、気まぐれにセイバーも真似をしてみたのだ。 するとどうだろう。畳の上で居を正し、瞑目することによって得られる精神集中はセイバ