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ルカク復帰の是非について個人的に思うこと

 
 こんにちは、ヨヨゴルです。6月以降ルカクのインテル復帰についての報道が現地の各メディアで盛んに報じられるようになりました。6月以前からもルカクがインテル復帰を熱望しているとの報道は見かけられましたがここ最近は本当に増えている印象があります。
 ルカクのインテル復帰が実現するしないかは一旦置いて、今回はルカクのインテル復帰の是非について個人的に思うことを書いていきます。

 先に結論から言ってしまいます。ルカクのインテル復帰について、私はかなり否定的です。帰ってくんな、とまでいかないものの別に取らなくても良くないか?と思っています。
 私が何故こう思うのかについて、以下の点から述べていこうと思います。

①戦術面
 シモーネインテルにルカクはそこまで合わないんじゃないか、と私は思っています。
 ルカクが一番活きるのは背後にスペースが広がっている時なのはよくわかってると思います。コンテインテルでルカクが得点に絡む時は大抵自陣からのカウンター、特にパスを足元に収めてターンしてCBを剥がして突破というパターンが多かったと思います。 それに対して昨シーズンのシモーネインテルは割と敵陣に相手を押し込む機会が多いためCBの裏にスペースはあまり無いです。
 また、ルカクは収めてからの味方選手への落としやハイボールを収めて処理するのが不得手である印象が個人的には強いです。シモーネが昨シーズンのジェコやラツィオ時代にミリンコビッチ=サビッチに求めていた役割はまさにこの2つなので、この2つが得意ではないルカクにこれらのタスクを任せて大丈夫なのか?と。
 さらに、これは実際にやってみないとわからない要素ではあるのですが、同じく獲得が噂されているディバラとの相性が良くないと思われる点も問題になってくると考えています。ルカクとディバラの2トップの場合、ルカクもディバラも前線と中盤を繋ぐリンクマンとしての要素が強めの選手なので、2人揃って中盤に降りてきてしまって前線に誰も居ないというパターンがあり得ます。更にルカクとディバラは二人ともレフティーで得意なプレーエリアも完全に被っている(中央〜右サイド)なので、2トップとしての噛み合わせも良くないと考えられます。

20-21シーズンのルカクのヒートマップ


21-22シーズンのディバラのヒートマップ

 ディバラをトップ下にしてのラウタロとルカクの2トップは守備面からして論外。ディバラ-ルカク-ラウタロの3トップは現状のチェルシーをみてる限り間違いなく失敗しそうなうえ、上記のプレーエリアバッティング問題にも繋がってくるため無し。 ルカクが居る場合ルカク中心の戦術を取るのが一番ルカクが活きます。次の理由で詳しく話しますが、長くて1シーズンしかチームに居ない可能性がある選手中心の戦術を1年かけて仕込んだとしてその後どうするんだ?と。せっかく昨シーズンにルカク無しで戦う戦術を仕込んだのに1年でリセット、ルカクありきの戦術をまた1年かけて仕込み直したところでまた1年で再リセット。これはあまりにも行き当たりばったりなのでは?と思ってしまいます。


②金銭面
 これまでの報道によると、ルカクの復帰に必要な金額はローン代2500万€年俸750万€だと言われています。
 まずはディバラとルカクの両取りした場合の話をしていきます。戦術面のところで語ったようにルカクとディバラの同時起用はしない方が良いのでどちらかかベンチを暖める可能性があります。ディバラも中々の高給取りであり、年俸600万€越えの高給の選手を控えに置けるほどインテルに金銭的な余裕はないので両取りは無しだと思っています。そもそもそんなお金があるのならCBか中盤に投資して欲しいです。
 次にルカクのみを獲得した場合ですが、ルカクの獲得形式が単年ローンの場合、1年しか居ない選手に2500万€もの金額を費やすことになります。単年ローン+買取opの場合ローン代2500万€(1000万まで下がる可能性大)に加えて、買い取る場合最低5〜6000万€近い移籍金が生じます。23-24シーズンに30歳になる選手に高額を費やして大丈夫なのかと言われると全く大丈夫ではないです。そもそも払えませんが。
 
 ③感情面(個人的な)

 個人的にルカクの復帰に否定的なのはここが最大の要因になっていると言っても過言ではないです。
 昨シーズン開幕前、ルカクは残留宣言をした上でチェルシーに移籍をしています。ハキミのようにフロントが売却を決めた訳ではなく、本人の移籍の意思を汲んだ形で移籍しています。後にルカク本人が移籍志願した、チェルシーからオファーが来た時、インテルのことは頭になかったとインタビューで答えてたのを見た際、私は残留宣言はなんだったんだ?と思いました。そんなルカクが1年チェルシーで上手くいかなかったからインテルに帰りたい、と言われても正直歓迎なんてできる訳がないです。自分の夢を選んだのならもっと足掻いて戦え、と。今のルカクはろくに挑戦せず泣き言を言ってるようにしか見えませんし自分が中心じゃないと嫌だと駄々をこねているだけです。今のルカクはインテル関係者ははともかくトゥヘル監督やチェルシーの選手やサポーターにも失礼なことをしていると解っているのでしょうか。
  また、裏切りに近い行為をしたルカクの復帰のために、昨シーズンやその前のシーズンにもオファーがあったなかインテルに残ってくれたラウタロや、インテルに残りたいと言ってくれているシュクリニアルやバストーニを売却せざるを得なくなる状況に陥ってしまうことは到底許されないと思います。そんなことをしでかした際には本気で蘇寧を恨むと思います。それならばラウタロの更なる成長や、サトリアーノやピナモンティの覚醒、コレアの適応に懸けて欲しいと思ってしまいます。

 まとめると、シモーネインテルに戦術面での相性がそこまで良くないこと、ルカクを取る金銭的余裕がインテルにないこと、ルカク復帰に対していい感情を持てないことが個人的にルカク復帰に否定的な理由になります。(戦術面に関しては的外れなことを言っていたら本当に申し訳ないです。)
 20-21シーズンインテルがスクデットを取れたのは間違いなくルカクの功績が大きいですし、それについては感謝してもしきれません。ただ、功労者だから帰ってきたい時に帰ってきても良い、とはならないと思います。あくまでチーム優先であり選手がチーム以上の存在になることを許してはいけない。ルカクのわがままを聞いてまで復帰させることはルカクがチーム以上の存在になってしまう危険性を孕むので今の状況で復帰させるのは本当にあり得ないと思っています。

 と、ここまで色々とルカク復帰について個人的に思うことを書いてきました。が、ここまで書いてきたことをひっくり返すのかと思われそうですが、シモーネがルカク復帰を熱望したのであれば復帰させるべきだと思っています。たかが極東のインテリスタ1人の戯れ言なんかよりも監督の構想がメルカートに優先されるべきですから。ただ今帰ってきても私は歓迎はできないだろうと思っています。
 
 今回の内容はルカク復帰に対して寛容な意見を否定するものではありません。私はルカクの復帰に対して賛否両論あっていいと思っていますし、誰かの意見を否定できるほどの人間でもないです。その辺りは理解していただけると幸いです。

 最後にここまで読んで下さりありがとうございました。
 

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