ザリガニとテナガエビの力比べができなかったので、ザリガニに恨みをぶつける
突然だが、皆さんはこのエビをご存知だろうか。
ザリガニにそっくりなシルエットながら、前に突き出た細く長いハサミが特徴的なこのエビの名前は、テナガエビ。
そのまんまである。
釣ってよし食べてよしで現在は釣りのターゲットとして老若男女問わず人気のエビだ。
私はバラエティー番組で、芸人がザリガニを使ったリアクション芸をしている様子を見て、ふと思った。
ザリガニとテナガエビ、挟まれたらどっちが痛いのか?
挟まれてみよう。
・捕まえに行く
この検証にあたってはザリガニとテナガエビの両者を捕まえない事には始まらない。
今回は、両者とも釣りで捕まえていこうと思う。
まずはザリガニからだ。
幸い、近所にはザリガニがわんさかいそうな水路がある。
いかにもザリガニが潜んでそうな影を覗き込んでみると…
いた‼︎ アメリカザリガニだ‼︎
そこには、獲物を待つかのように鎮座するアメリカザリガニの姿があった。
今回使用するのは、普段ハゼ釣りに使っている市販の仕掛け。
ここにスルメをつけてザリガニの前に投入する。
そーっと、そっーと、ザリガニの前に落とすと…
今だ‼︎
やった‼︎釣れた‼︎
見事ザリガニを釣る事に成功した。
いつまでも子供の心を忘れずに生きているつもりだが、やはりこういう時が一番童心に帰る気がする。
釣られても元気いっぱいなザリガニ。
もう既に指を挟みたがっている。
ではでは早速…
お願いします‼︎
ハサミの間に指を入れて…
ギュッ
イ"ッッッッッ!!!!!!!
タ"ッッッッッ!!!!!!!
あまりにも痛すぎる。
どうなってんのこれ?指だけでこんなに痛いのに、鼻を挟まれてる出川さんは何なの?無敵なの?
取り乱してしまったが、凄かった。やはりあの大きさのハサミから繰り出される握力は凄まじい。だから釣り上げられてもスルメを離さないのか。
ハサミの大きさをテナガエビと比較してみても違いすぎる。
もはやこれで結果が見えてしまっている気がするが、テナガエビに挟まれてみない事には何も分からない。
次、行ってみよう!
・テナガエビを捕まえたかったが…
やってきたのは某県内を流れる汽水運河。
テナガエビは、主に汽水域の岩場になっている場所に生息する。夜行性の為、昼間は岩影の自分の巣穴にこもっているのだ。
だが、昼間でも十分に釣果は上げられる。
俺はプロだ。テナガエビ釣りのプロなんだ。
仕掛けはシンプルなウキ仕掛け。
ハリは、エビに合わせて小さめな秋田狐2号を選ぶ。
エサもエビの口に合わせてミミズを細切れにしたものを使う。(あまりにもグロテスクだったので、画像は載せない)
尚、テナガエビは地域によっては漁業組合の定めた規則により遊漁券が必要になる(つまりお金が掛かる)場合があるので、釣る場合は各々調べてもらいたい。
さて、準備は万端だ。
ジャンジャン釣ってやるぞ〜‼︎
…と、思ったが全く釣れない。
おかしいなぁ、シーズンが終わったのか?でも去年はこの時期でも釣れたのに…
なんて言い訳をしているうちに、日が暮れてしまった。
本来ならここからが本番、と言いたいところだが同行者の都合で無念の撮影断念となってしまった。
だが、私は諦めない。
明日、別の場所で再チャレンジだ‼︎
翌日、別の川で再チャレンジ。
いかにもここなら釣れそうな雰囲気が漂っている。
岩影のそばに仕掛けを投入し、待つ事数分…
ウキがゆっくりと沈んだ!
だが焦ってはいけない。テナガエビはゆっくりとエサを口に運ぶ為、ウキに反応が出ても1分ほど待つ必要があるのだ。
そしてじっと身構え、1分待ってからゆっくり竿を上げると…
これぞ待望のテナガエビ‼︎
釣れたのはオスと違ってハサミの短いメスだが、間違いなくテナガエビだ。
よし、この調子でオスもジャンジャン釣って…
…釣れれば、良かったんだけどねぇ…
運は、我に味方してくれなかった。
この後、数十分待つもアタリは来ず、ようやく釣れたと思ってもメスだ。
俺はオスのデカいハサミに挟まれなきゃいけないんだ‼︎
メスの小さいハサミに挟まれてもザリガニとの比較にもならんやろがい‼︎
いや、まだ分からない。もしかしたらメスの方がザリガニ並みのパワーがあるかも…
挟まれてみよう。
ダメだ。撫でられているようにしか感じなかった。
タイトルでお分かりだったと思うが、結局ザリガニとテナガエビの力比べは出来なかった。
メスは卵を持っていた為、この後すぐリリース。
持ち帰りたかったのに。持ち帰って唐揚げにしてレモンサワーと一杯やりたかったのに。
何が原因だ?時期か?俺の腕か?
…いや、ザリガニが悪い。全部ザリガニせいだ。ザリガニが俺の指を挟んだせいで運が逃げてしまったのだ。
この恨み、貴様たちにぶつけてやる‼︎
・食べてみた
という事で、恨みをぶつけながらザリガニを調理して食べていこう。
そもそも、ザリガニは条件付特定外来生物として、一度持ち帰ったら再び野に離すことは禁じられているのだ。
持ち帰った以上、飼育するか、命を奪って捨てるか、食べるかのどれかしか無いのである。
だが、このアメリカザリガニ、図体に似合わず可食部分が非常に少ない。
テナガエビと違って頭の方が大きい上に殻が非常に硬い為、まともに食べられる部分が腹部だけなのだ。
そのせいで、俺の夕食はこの2匹のザリガニだけ。
これも全部ザリガニのせいだ。
そんな恨みをぶつけながら、フライパンに引いたオリーブオイルに、塩と刻みニンニクを入れ、加熱していく。
ニンニクが焦げる直前に別皿に取り分け、これをソースとして使う。
次にフライパンにオリーブオイルを引き、スライスニンニクとザリガニを置き、炒める。
さらにそこに酒を注いで蒸す。
最後にさらに移した蒸しザリガニにソースをかければ…
完成!ザリガニのイタリア風酒蒸し!
いざ、実食!
豪快に一口。
これは…美味いことには美味いが…
自分の記憶の中のテナガエビと比べて、どうしても味が薄い。
つまり、どう考えてもテナガエビの方が美味しいのだ。
やっぱり、ザリガニはドブとか汚い場所にいるイメージあるし、下処理してる時もめちゃくちゃ汚かったし…
所詮汚い汚いザリガニなんて味ではテナガエビに勝てないってことだな!あーバッチいバッチい!
ん?何か気配が…
⁉︎
こうして、身勝手な動機でザリガニを恨み、蔑んだ青年は怪人ザリガニ怨鬼によって殺された。
皆さんは、日々生命を敬い、感謝して生きていってほしい。
ということで、死んだpart3に代わって大都会part4がお送りしました。
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