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農法と西洋思想を『チ。』を通して考える

西洋思想と農法は大きく関わっている。

科学に対して、2つの大きな反発があった。
1つ目は地動説
2つ目は進化論

この理由について、農法から考察したい。

当時の農法の中心は、三圃式農法。4世紀から14世紀ごろまで続いた。

※ちなみに、14世紀から17世紀ごろは、穀草式農法と三圃場式農法の抱き合わせ。
詳しくは狼と香辛料解説②でやったのでそちらも見ていただけたら嬉しい。

三圃式農法

ヨーロッパでは、1000年かけて三圃式方法を確立させた。それには、キリスト教も関わっている。
三圃式農法とは、休閑地と冬穀(大麦)と夏穀(小麦)の3種類を輪作させる農法。この3種類以外に、永久放牧地を村落で共同所有して、そこへ家畜を放牧させた。それらの糞尿を堆肥として利用していた。

家畜と人間とが共存し、一緒に住んでいた。自分たちの住む横で家畜たちが日々交尾しており、魚をさばくのと同様に、家畜を屠殺する。
日常生活に、家畜の交尾と屠殺を見ることとなる。

キリスト教によって家畜と人とに一線を引くことで、罪悪感なく家畜を屠殺できるような思想となる。人間のために神が家畜をお作りになったというような思想が生まれる。そして、家畜のように交尾をすることは、人間のすることではないとされ、禁欲主義が生まれる。マリア様の誕生。

キリスト教では、人間の形をした神が、人間のために生きとし生けるものをお作りになったと考える。
キリスト教は、人間中心主義の宗教となった。

日本での反応は?

ちなみに、日本でも地動説や進化論は伝わった。しかし、これに反発する人は少なかったという。

西洋と日本の農家の違い

西洋というのは地中海性気候。雑草も生えにくい。収穫作業も長期間にわたる。西洋の農家はのんびりしている。

しかし、日本の農業は忙しい。すぐに雑草はおがるし、穀物もすくに収穫しなければ大きくなりすぎてしまう。

西洋では、人間が自然を制覇できると考え、アジアでは人間は自然には勝てないことを知っている。

この差が、西洋とアジアの思想との違い。

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【エピソード紹介】

まず謝罪。地動説と異端者の迫害について、曖昧だったので濁しました。調べきれませんでした。魔女狩りとかあったのは知っているし、異端者だったり、宗教裁判があるのは知っているのですが、事実どのくらいの反発があったのかは分かりませんでした…。
専門外でして…。

重要なところだと思うのですが、すみません。
地動説で殺された人はいないという説もありますが、キリスト教では地動説を認めなかったという事実もあるわけで、まったく迫害なんてないと言い切っていいのか...

地動説は置いといて、火刑というのは実際にあって、異端者というレッテル貼りもあったのは事実。魔女狩りもありました。ということで、ちゃんと調べきれずに濁しました。

濁したものの、農法と西洋思想について考察してみました!
『チ。』について科学の視点から語るというアイディアは、コンフリみっくんからいただきました!ありがとうございます!

ちょっとずれた話になってしまいましたが、自己満として上げます。今回は、解説シリーズでめちゃくちゃ自信ない回です。間違っていたらご指摘いただけたら嬉しい。

【参考文献】

魚豊『チ。-地球の運動について-』1巻,小学館,2020年.
鯖田豊之『肉食の思想:ヨーロッパ精神の再発見』中公新書,1966年.
和辻哲郎『風土ー人間学的考察ー』ワイド版岩波文庫,1991年.
飯沼二郎『農業革命論』未来社,1967年.
加用信文『農法史序説』お茶の水書房,1996年.
シルヴィア・フェデリーチ,小田原琳・後藤あゆみ訳『キャリバンと魔女ー資本主義に抗する女性の身体』以文社,2017年.

文献、古かったかなぁ…
でも思想と農法となると近年の文献では無いんだ。だって、近年の農業経済学って統計データとかそういったものが中心で思想とか実体験にもとづいt(ry(以下言い訳)

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