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僕たちは革命を起こすんだ- Franz Ferdinand

私は熱心な音楽愛好家だと思ってはいる。Spotifyによると去年一年で1万分くらい聴いていてそれはユーザーの上位25%だという。兎田みみりん天皇は3万分音楽を聴いているそうだ。ヘビーユーザーはそこまでしないと名乗れないのだろう。私はみみりん天皇が好きだ。文化的エリートだと思う。

去年一番聴いた曲はジャック・ホワイト率いるラカンターズの「steady, as she goes」だった。そして去年というか毎年一番に聴いているアーティストが、今日紹介する「Franz Ferdinand」である。

以下、FFと表記させてもらうが、FFの概要は上のリンク、ウィキペディアを参照していただきたい。私は兄が車で音楽をかけているのを聴いて知った。兄は糞も味噌もとにかくCDを買いまくった。その知恵が私に受け継がれている。兄は部屋が汚いのでZebraheadの廃盤「Yellow」を失くしたのは恥ずべきことだと思う。みんなCDは丁寧に扱おう。

Franz Ferdinand というバンド名の由来だが、サラエボ事件のきっかけになったオーストリア大公の名前と同じだが、彼をきっかけに世界が一変したような音楽をつくる一心で名付けた、と昔ウィキペディアに書いてあったが、他にも説はあるらしく、たとえばフランツ・フェルディナンドという競馬があってそれにちなんだとか。FF間でもこれだというものは特に決まってないらしい。

FFの作品は以下を参照していただきたい。動画と私が拙く訳した歌詞が載ってある。

①Darts of Pleasure

君は最近の挑戦者
君は覚えるに値する
君は邪悪でファンタスティックな情熱を
一本送りつける悪党
わかってるよ、君は諦めるんだろ
わかってるよ、君は諦めるんだろ
このファンタスティックな情熱が欲しいな
このファンタスティックな情熱は手に入るだろうな

僕の唇が君の瞳の奥を剥がすのを感じるでしょう
君の瞳を剥がす 君の瞳を剥がす
愛の言葉やただの言葉ならたっぷりある
言葉は毒塗られた歓びの矢
死ぬ、そして君は死ぬ

君は最近の挑戦者
君は感情の復讐者
君は邪悪でファンタスティックな情熱を
一本売りつける悪魔
わかってるよ、諦めるんだろ
わかってるよ、諦めるんだろ

このファンタスティックな情熱が欲しいな
このファンタスティックな情熱は手に入るだろうな

僕の唇が君の瞳の奥を剥がすのを感じるでしょう
君の瞳を剥がす 君の瞳を剥がす
僕の唇を肌で感じてるでしょう、疼いているよ
期待で張りつめている
これはたやすい相手だ
言葉を感じて溶けて行ってよ
愛の言葉やただの言葉ならたっぷりある
言葉は毒塗られた歓びの矢
死ぬ、そして君は死ぬ

僕の名前はスーパー・ファンタスティック
鮭と一緒にシャンパンを飲む

https://mojihype.hatenadiary.com/entry/2021/03/23/092708

この曲はFFがイギリスで売れるきっかけになった曲だと思う。ラジオでかかったのが評判になって広まったと聞いている。昔4人体制で、ギター(ニック)が2013年に辞めて、ドラム(ポール)が2021年に辞めて、今ボーカル(アレックス)、ベース(ボブ)、新たにギター(ディーノ)、キーボード(ジュリアン)、ドラム(オードリー)がいる。私はポールの顔が好きだった。ブラッシュアップした田吾作みたいだから・・・。この記事に貼ってある動画は4人体制時代なのかもしれない。ギターの位置が高い。ギターの持ち方が独特なのはニックの特徴だからだ。アレックスは足が長いのでアレックスもギターの持ち方がおかしいように見えてしまう。ボブが女の子に手をつけて痛い目に遭った曲もある。基本的に作詞はアレックスだったと思う。アレックスぐらいのカルマじゃないとあんなふしだらな歌詞は書けない。作曲は基本的にFranz Ferdinand名義。サードアルバムまではスタジオに入って缶詰になって作曲したとどっかの記事で見たが、コロナ禍ではどうしているんだろう?新曲は出している。

Curious はどこか桑田佳祐を彷彿とさせる。アレックスが老けている。あんなに美少年だったボブもすっかりずるっぱげだ。

Billy Goodbye のアートワークはファースト・セカンドアルバムに通ずるものがある。原点回帰というところなのだろうか。アレックスは今年で50歳を過ぎている。どんどん頭がよくなる中いかに馬鹿になれるのか。見物である。

②No You Girls

ああもう、キスしてくれ
煙草の煤を落としてからキスしてくれ
キスしてくれ、ただし目を合わせないで
目を合わせる素振りをしたらキスしない
僕が目を合わせてきたら殴ってくれ
殴った君の目はきっと可愛いだろうな
ああ、ご存知の通り、その通りに、知ってる通り、
はいもう、大好きです、言うならば
君を知っていくのが大好き
君は不思議に思わないの?思わない?

いいや。いえ、いいえ、君たち女の子は絶対知らない
誰一人知らない
男の子をどういう気持ちにさせるか
君のような女の子たちは絶対知らない
いいや、君たち女の子は絶対知らない
男の子をどういう気持ちにさせるか
どういう風に男の子を

ああ、キスしてくれ
煙草の煤を落として、それからキスして
キスしてくれ、ただし目を合わせないで
目を合わせる素振りをしたらキスしない、おっと
君と僕がどうなってるかちらっと一瞥してくれ
ああ、知ってるね、知ってるだろ、こんなに可愛いなんて
ああ、知ってるだろ、知ってるよね、知ってる通り、
僕は君を愛している、つまり
僕は愛するべきなんだ
君は不思議に思わないの?思わない?

いいや。いえ、いいえ、君たち女の子は絶対知らない
誰一人女の子たちは知らない
男の子をどういう気持ちにさせるか
君たち女の子は絶対知らない
おっと、いいや、君のような女の子たちは絶対知らない
誰一人女の子たちは知らない
男の子をどういう気持ちにさせるか
男の子をどういう気持ちにさせるか
どういう風に男の子を

時々、僕は馬鹿みたいなことを言うよ
でも、僕が思うに、ええと、つまり
時々、僕は馬鹿みたいなことを考えるよ
だって不思議に思わないから
どう女の子が考えてるかって
さあ、どう女の子は考えてるんだか

誰一人男の子たちは気にしない
女の子の気持ちを
あなたみたいな男の子たちは絶対気にしない
あなたみたいな汚い男の子たちは金輪際気にしない
いいや、あなたみたいな男の子たちは絶対気にしない
女の子の気持ちを
さあ、女の子はどう考えてるんでしょうね
ああ、女の子の気持ち

https://mojihype.hatenadiary.com/entry/2021/02/15/083000

この曲はFFの中で私が一番好きな曲である。何度聞いても創作意欲が途絶えない。この曲でPVを撮るならどうするか、について何度考えても異なったアイデアを思い浮かべることができる。それによって自分の発想力がいかようかを占うことができる。一昨年より去年、去年より今年の発想の方がたくましい。

③Jacqueline

ジャクリーンは17歳
デスクに向かってよく働く
そこにウィンクを仕掛けるアイヴァは
最近女で失敗したことを忘れてた
人というものは
見つめられてる時どんな顔するか知らない
お互いに視線をぶつけ合うと
ほらみたことか、ご存知の様に
僕はこういう顔をする
その視線のお返しがどんなものかって
彼女が君に返すものと同じ
君が仕掛けたことだからね

いつだって休日がいいに決まってる
絶対休日がいいに決まってる
そういうわけで俺たちは
必要になった時働く

グレゴールがまた倒れた
氏曰く「お願いだ、俺をまた蹴ってくれ」
又曰く「酒を飲み過ぎた、
殺されようが構いやしない、
早くしろ、根性なし、
俺は生きている
俺は生きている
俺は生きている
そして知ったんだ
つまみと自由の為なら
俺は死ぬね」

いつだって休日がいいに決まってる ....

https://mojihype.hatenadiary.com/entry/2021/02/01/195650

この曲をもとに小説を書いたくらいである。それほどFFは濃いのである。インスピレーションに富んでいる。いつ聴いても聴かない間も鳴りやまない。その小説がどんなもんかってのは、他の記事にもあるけど、最近小説の賞に応募した作品にその概要を流用しているのでここでは載せません。ただ、小説になりきれなかった設定を言うと、メラニー・クライン的に言うと、アレックスは母親からネグレクトされた同性愛者で、バンドメンバーを食っている。これは実際にFFにも噂されていたのだが、ニックとアレックスができているという話がウィキペディアに要検証ながらも載っていた。オアシスのノエル・ギャラガーがそのことについて揶揄していた。でも新しいギターが入ってきたことだしその話題ももう削除されてるのかもしれない。これは私独自の見解だが、ジャクリーンというアイヴァのファンがアイヴァのために働く、つまり曲を作っているという説を私は提唱している。そのアイヴァというのがアレックスだ。こういう突飛をやって私は小説を書いている。

FFに興味を持ったら以下の記事を推奨する。っていうか。単に私のための覚書なんだけど。

FFに関して言えることと言ったら、アレックスのツイッターでFFのファンのコメントをリツイートしているけどアカウントの様子からしてブサイクな人ばっかりリツイートしている。一回@つけてフランツフェルディナンド宛にツイートしたことあるけどなんにも起こらなかった。FFのリスナーの上位0.05%に入ってます!とSpotifyが知らせてくれたけど、FFのリスナーは確か500万人いて、その中の0.05%って恐らく2500人はいる。その中の一人がFFについてメンションしても特に変わり映えはないのだろう。

私の音楽に対する基本的な態度は、つかず離れず、だ。ライブに行くことがすべてになるかのような売り方を最近の日本のバンドやアイドルはしているけど、ほんもののアーティストはシンプルに曲がいいだけでご飯を食べることができると思っている。日本はその競争が過酷だが。FFもライブをしょっちゅうしているが。ライブに行くことは熱狂をこじらせるいい案だとは思うけど、作品を楽しむのであればアルバムを聴くので十分だろう。とはいえストリーミング配信が始まり、アルバムを買わずとも音楽が聴けるようになった。FFも新たにベストアルバムをリリースして、それがCurious とか Biily Goodbye が収録されているのだが、どうも買う気になれない。ベストアルバムの曲順で聞くより通常のアルバムのラインナップの方がやっぱり思い入れあるし好き。単純に新曲が微妙だというのもある。フランツ・フェルディナンドはディーノとジュリアンが入った5thアルバムはすごく退屈だった。Feel The Love Go 以外退屈なアルバムだったし、Feel The Love Go のPVは Evil Eye とダブる。新たな可能性を発掘できていないのが今のFFの弱点だ。

だけど私は信じている。アフターコロナを見据えて、フランツ・フェルディナンドは新曲を出し惜しみしていると。ここぞという時のために取っておいていると信じている。さもなくばアフターコロナに芽吹く。そう信じている。


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