小さな世界を見つめて

わたしはまだ子供だと胸を張って言えるが、身体も小さかったころ、今みたいにたくましい腹部の厚みがない。つまり腹が出てないころ。

わたしはよく屁に悩まされていた。中学校のころずっと屁を我慢していて、隣の席の猿顔がいくらわたしにセックスの仕組みについて暴露しても腹が痛くてしかたなかった。セックス!興味ありますよ、でもお前とはわかりあう気はさらさらない!なぜなら今猛烈に屁が出そうだからー!と思いながら鳥居みゆきのごとく熊のストラップを赤ペンで血塗れにしてテーピングで包帯の真似をしました。

とは言え、屁の話。学年集会で一つのホールに百人が集まってうとうとしているときにわたしの屁が響き渡ってそれが恥ずかしくて、部活をサボったことがあります。部活の顧問には嫌われていたので、サボること二回しかなかったのにいつまでもネチネチ言われました。

合宿とかで大便するのがめちゃめちゃ恥ずかしくて、三日間意識的に大便をせず帰ったりすることばかりしてましたが、小学六年生の時の修学旅行だけはルームメイトの親友を心から信頼していたので何事もありませんでした。しかし高校の修学旅行まで大便とうまく付き合えませんでした。

大体、嫌いな奴に大便を悟られるのは恥だし、高校も中学も信用できないやつばっかだったのでしんどかったです。大学生になるといいかげんになります。みんなもいいかげんになるんで。

さっき、下痢をもよおして駅のトイレで一発ぶちかましたんですけど、おばちゃん、そしらぬ顔してわたしの隣で手を洗ってて、当たり前なのかもしれないけどすごいよな、と思いました。きっとおばちゃんの視野は大便ごときに揺らがないのです。

似た話をします。わたしは会社でパートというか、お情けでお菓子配ってたバイトしてたんですけど、契約社員とか派遣社員とかにすごく敏感になって過ごしたのを後悔しています。人にはそれぞれ事情がある。しかしながら今の状態に至っている以上その人は今を選びとった訳で、確かに就職活動うまくいかなくてバイト続けさせてくれた前の職場にとってわたしは少なからず「特別」なのかもしれないけど、わたしが特別なように、ここにいる人たちはそれぞれ「特別」なんですよね。それを難しく言えば相対化?しようとした自分が物凄く恥ずかしいし、「小さな世界」で生きてたな~!と思います。

それを、下痢をぶっぱなしてすっきりした後、モスバーガーでテリヤキバーガーを食べてしみじみ思っています。

前の職場から傷病手当を貰い、モスバーガーを食べていますが果たしてこれは真にわたしの血肉になるのでしょうか?小さな世界を見つめて、どんどん好きなものを見つけて、世界を充実させたいものですね。テリヤキバーガー好きじゃないです