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【生活保護マイナーチェンジの構想?】

生活保護には「給地」という、ある基準で設けた生活保護には欠かせない区分表があります。
近々、その給地が見直されようとしているとか。
給地ってなんぞや。
今日は、そんなお話。

生活保護のお金のお話です(´・ω・`)

毎日新聞


給地とは

給地は、ザックリと言うと生活保護の"地域別相場"です。
都会と田舎では物価など生活に係る費用が異なりますよね。
全国の経済状況を調べ、地域差に伴って生活保護の支給額は決められるのですが、その地域区分を定めたものが給地。

現在の給地は、6区分あります。
この区分に決められたのは、1987年だそうですね。
現代のような流れのはやい時代の中で、40年近く見直さずに経過してきたということは少し驚きです。

今回のマイナーチェンジは、この「給地」を「3区分」に再編しようという案。
生活保護は、その他にも地域によって、結構細かく支給額やその種別を定めているんです。
給地の他にどんな区別があるのか見てみましょー


生活保護の地域別支給
住宅扶助

生活保護を受けている人の住居を保障するためのお金です。
ようするに、家賃代。
この額は、少し計算が難しいようですね。
給地ごとに家賃の基準額を定める一方で、市区町村ごとの家賃相場を加味して定めるとか。

例えば、東京都内といっても、23区の高価な家賃相場もあれば、市部のように安価な地域もあります。
全国を6つに分けた給地でざっくりと決めるわけと都合が悪いもの。

目安は、東京都下の一人暮らしで上限¥5万余りの補助というところでしょうか。
地方に行くと¥3万程度になったりしますから、家賃は地域差が大きいですね。


生活保護の地域別支給
冬季加算

冬季加算は、給地では区別しません。
なぜなら、雪や暖房によって異様にお金のかかる地域を補助するものだから。

北国の冬は存外お金がかかります。
雪をよせるために頑丈な道具が必要ですし、暖房は24hフル稼働。
灯油は自分で買いに行かずとも“灯油カー”が周ってきてくれるので、自動で補給されるほどです。それだけ寒いんです。

ということで、秋田県や北海道、青森県が冬季加算の支給額が最高に設定されています。


期末一時扶助

期末一時扶助は、給地で決定され、12月中に支給されます。
これは1960年に創設されたみたいですね。
当時、年越しというと、餅をついたり、みかんを食べてのんびりしたり、カルタで遊んだりなど、現在より準備するものが多かった時代。
そのような世相を鑑み、正月の準備ができるように設定されたのが、期末一時扶助です。

という背景を見てみると、いまの時代にあまり沿わない印象にもなりますが、何か大きな理由があるのかもです。


改革

今回のマイナーチェンジの懸念点は、給地を見直すことで、支給額が減ってしまう生活保護受給者が現れるかも…という点。

給地は、上述のように支給額に直接関わる問題ですから、受給する側も、支給する側も、それを見守る側もシビアな話です。
制度が変わるときは、必ず何かに利益があり他方に不利益が起こることが多いものですから、可能な限り公正に、世相に応じた変化を起こしてもらいものだと思うのでした。


生活保護のお話はこちらでも^^


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