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【“うつ”に種類がある?】

社会的うつ
この言葉、最近知ったのですが…メジャーな言葉ですか…?
少なくとも精神科の医療業界では聞いたことないのです。

言葉が生まれるカラクリがある

メンタルヘルスは、別のnoteでも述べている通り、病気になる原因やカラクリがハッキリとわかっていない領域。
人は、よくわからないものに白黒つけたくなる…理由や根拠が欲しくなるものですから、そういうボンヤリ感はどうも好かない。

ということで、白黒付けるためにいろいろな言葉が生まれます。
例えば、この言葉↓

新型うつ

こういう病気があると思っていませんか?
ありませんよ。

診断名としては使えない名前です。
確かに「従来のうつとは趣が違うね」という捉え方はしますが、新しい疾患として認識はしないと思います。

新型うつという名前が生まれたのは、今までと"なんかちがう"病態であることに根拠が欲しかったためなんだろうと思います。

今までのうつが定番になった仮説

日本の経済が大きくなったのは、戦後の高度経済成長期に先人が頑張ってくれたおかげですが、その頃に出来上がった価値観が、これ↓

●とにかく働く
●残業上等
●休日返上上等

90年代まで続いたのですが、そうするとですね、

○燃え尽きた
○もともと真面目な性格の人こそ、上の価値観を強めた
○オーバーワークで体力が枯渇

こんな現象が起こる「割合」が高まります。
このような人たちがこころのパワーダウンを起こすと、

◆眠れない
◆食べられない
◆何もできない

という状態になります。
従来うつの誕生は、このような状態に陥りやすい時代背景があるためと考えることができます。

新型うつの名前が生まれた仮説

2000年を過ぎると、上の働き方は改善されるようになりました。
そうすると、従来うつの「割合」は減少します。
世間を大きく占めた従来うつが減ったため、潮干狩りのように、今まで隠れていた新型うつが見えるようになったかもしれない。

もともとあったはずなんだけど、従来うつの割合が高くて見えなかっただけと考えることができるんですね。

新型うつは、

●寝すぎる
●食べすぎる
●ストレスから離れれば行動的に過ごせる

従来うつより行動的でわがままなように感じますが、生活のバランスが崩れているのは事実ですので「不調」であることはたしかです。


メンタルヘルスは分からないことが多いので、この"潮干狩り説"が真実なのかはわかりません。
でも、一つの考え方として興味深いですし、この見方を知っていると「最近のうつはわがまま」という特別感を持つことも避けられそうだと思うのでした。

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