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【"トラウマ"の正しい定義を考えてみます】

トラウマとかPTSDという言葉は、とても身近な言葉になりましたよね。
その結果、本来の意味合いとは異なる使い方も散見されるようにもなったかな、と思うのです( ・∇・)

ということで、今回はトラウマの本来の意味を抑えてみます(^^)



トラウマとはなにか

次のような出来事に遭遇したときに感じる『耐え難い苦痛によるストレス』をトラウマと言います。

●ほとんど誰にでも大きな苦悩を引き起こすストレス

●著しく脅威的で破壊的なストレス

これは、本人や身近な人の身に「危険」が及ぶ出来事がきっかけになったりします。

例えば、
・大災害や大事故などで死の恐怖にさらされる
・強姦や、重度の負傷を負う被害に遭う
など。

このような体験を、自分自身が経験する、もしくはそのような場面を目撃するなどの出来事に遭遇することで、トラウマがつくられます。
近年では、東日本大地震があった際に注目された概念です。

笑い話になんてできないほど深刻で、衝撃の大きい出来事を経験することで得るストレスということですね。






トラウマで何が起こる?

人は、思いもよらない大きなストレスにさらされると、出来事を受け止めようとする反面、現実を否定したり、冷静さを欠いたり、ときには不自然にはしゃいだりしてしまうもの。

その他、ひどく落ち込む、涙が出る、頭痛・腹痛を訴えるなど、心身の様々な反応を見せるようにもなりますが、それらのような反応は人間として自然なものなんです。

多くの場合、時間の流れに身を任せることで薄れるものではあります。

ところが、時には時間が解決してくれず、1か月以上も興奮状態が冷めやらない、出来事をまざまざと思い出す、メンタルヘルスの不調があるなどの状況に悩むことがあります。

これが、心的外傷後ストレス障害(PTSD)という状態。




時間の経過

人は「忘れる」という、生きることに欠かせないスキルを持っています。
この機能があることで、どんなにテンションが上がっても、どんなに泣きたい目に遭っても、平均的な自分のこころを取り戻すことができます。

災害を例に取って見てみると、一般的にはこんな流れでこころは回復すると言われています。

<大きな衝撃を受けた人々の気持ちの推移>

茫然自失期
何が起こったかわからない

ハネムーン期
テンションが上がり人との連帯感を覚える

幻滅期
前段階とは反対に振り切れ疲労感がある

再建期

出来事を受容して新しい生活に臨む

最後の再建期に進んだとき、人は「忘れる」というか、自分なりに事態を「消化」し、未来に向けて進み出す段階に来ます。

繰り返しになりますが、人は時間を味方にして、良いこと悪いことを上手く「消化」する力を持っています。
多くの場合は上のように受け入れが進みますが、稀に、それができないほどの苦しみにとらわれてしまうことがあります。

それが、トラウマ。

このように定義を見てみると、深い意味を持つ言葉たなぁと思うのでした(´ω`)


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